コラム

 公開日: 2016-10-11 

事業用建物賃貸借契約 当事者の承継 契約上の対応 その②

当事者の承継 その②


事業用建物賃貸借契約の場合、借主が法人であることが多く、法人について
以下の状況が生じたときは、無償譲渡(民法)に該当するかどうか、賃貸借契
約上どのように対応するかなどの問題が生ずる場合があります。

つづき・・・。
④ 個人事業から会社組織に改めた場合。

・いわゆる「法人成り」により、借主が個人から別人格の法人に移った場合には、
賃借権の譲渡となります。しかし、個人による事業から会社組織による事業に
変わっても、使用の状況に変更がなければ、信頼関係の破壊とは認められない
場合もあります。
仮に貸主が知らない間にそのようなことが生じたとしても、無断譲渡での解除は
認められないとする裁判例もあります。

⑤ 合併

・2つ以上の会社が契約によって1つの会社に統合された場合では、借主で
ある会社が他社を吸収合併した場合は、契約関係には影響を及ぼしません。
それに対し、借主である会社が他社に吸収されたり、他社と合併して新たな
会社を設立する場合には賃借権の譲渡に該当します。
しかし、そのことだけでは信頼関係の破壊とは認められないと思います。

⑥ 事業譲渡

・会社の事業全部または賃貸借を含む重要な一部を譲渡すると、借主として
の地位も譲渡されて移転します。
そこで、賃借権の譲渡となり、貸主に無断の場合は原則として解除の正当な
事由とされることもありますが、譲受人(新借主)の営業内容が譲渡人(前借
主)と同様であり、建物の使用状況が従前と異ならないなどの特別な事情が
ある場合には、信頼関係の破壊までは認められず解除権が拒否されることも
考えられます。


昔の話 その②

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