コラム

 公開日: 2016-10-16  最終更新日: 2016-10-17

新築でシックハウス症候群になりやすいのはホルムアルデヒドが原因

新築住宅で放散されるホルムアルデヒドは、政府に規制されるまで長らくシックハウス症候群の主因となってきました。

ホルムアルデヒドによりシックハウス症候群にかかると、粘膜への刺激、頭痛、鼻炎を引き起こします。長期的には咽頭ガンや白血病など発ガン性があります。

新築時には、「幻の漆喰」など、ホルムアルデヒドを含まず、ホルムアルデヒドを分解する機能をもった自然素材がお勧めです。

新築住宅とホルムアルデヒド

ホルムアルデヒドは、毒性の強い有機化合物で、常温では無色で刺激臭のある気体として存在します。その水溶液はホルマリンとして一般的に知られていますが、これも医薬用外劇物に指定されるほどの毒性があります。

ホルムアルデヒドは安価なため、住宅建材や家具の接着剤や塗料の成分として、広く利用されている一方、室内を汚染する原因物質として、もっとも重要視されています。

ホルムアルデヒドは揮発性が高く、室温でも空気中に放散します。特に施工したての新築住宅においては、ホルムアルデヒドの放散量が多くなり、期間とともに放散量は減っていきます。

新築住宅でのホルムアルデヒドの害が、はじめて大きく取りあげられたのは、1965年頃のことです。この時は、新しいタンスや食器棚のそばにいると、目がちかちかするなどの苦情が寄せられました。調査したところ、部材の合板から揮発したホルムアルデヒドが原因と判明しました。

1995年あたりから、シックハウス症候群の名前が、マスコミをにぎわせはじめました。この時、シックハウス症候群の原因物質の1つとしてホルムアルデヒドが再び注目を集めました。これに対応して、JASやJISで放散基準が定められ、業界団体も使用料低減の取り組みに着手しました。

さらに2003年の改正建築基準法により、新築住宅でのホルムアルデヒドに厳格な使用制限が設けられました。

具体的には、放散速度の速い建材には、第1種、第2種、第3種と等級をつけ、第1種は使用不可、それ以外については使用する床面積で制限しています。

ホルムアルデヒドの放散量が、第3種よりもはるかに少ないものについては、規制対象外となっています。塗料などの仕様に「F☆☆☆☆」(エフフォースター)と記されているのは、規制対象外の微量放散量であることを意味します。

この時の法改正では、あわせて換気設備の設置と、天井裏や床下から居室へのホルムアルデヒド放散防止措置も義務付けられました。

ホルムアルデヒドとシックハウス症候群・アレルギー

シックハウス症候群の原因は、ホルムアルデヒドばかりではありませんが、いろいろな建材に使われていることから、どうしても気になるところです。

くわえて2015年には、100円ショップで販売されていたマニキュアにホルムアルデヒドが含まれていることが発覚し、利根川の浄水場でホルムアルデヒドが検出されました。

ホルムアルデヒドはシックハウス症候群やアレルギーの要因として、気管、目、鼻への刺激感、頭痛、鼻炎を引き起こします。さらには、長期には咽頭ガンや白血病など発ガン性があります。中国では、子どもの白血病患者の9割は、新築またはリフォームして間もない住宅に住んでいたとの報告もありますが、基準値が厳しい日本では、さすがにここまで深刻ではありません。

新築住宅への自然素材のすすめ

行政と業界の努力で、新築住宅でもホルムアルデヒドの発散量は減っています。ですが、建材への使用量が全くナシになったわけでないため、依然としてこの物質由来のシックハウス症候群が起きるおそれはあります。

簡単にできる対策は、新築(そしてリフォーム施工)してから最低数週間は、室内のホルムアルデヒド放散量が多いので、意識して換気・通風を十分に行うことです。24時間換気システムは、常に運転するようにしましょう。

ただ、ホルムアルデヒドの放散がやむまで1~2年かかるというデータもあるため、根本的な方法は、できるだけ自然素材を用いて新築・リフォームすることです。

例えば、フローリングは(接着剤にホルムアルデヒドを含む)合板ではなく無垢材を使い、塗料についてはリボス社(ドイツ)やシオン社(岩手)とったメーカーが開発した、亜麻仁油、サフラワー油、天然鉱物系顔料などを原料とする自然塗料があります。そして、伝統的な壁材(土壁、珪藻土、漆喰)も見直されています。

当社では「幻の漆喰」(カイケンコーポレーション社)を採用しております。

ホルムアルデヒド分解試験で、炭シートとの効力比較を行ったところ、試験開始時に4ppmあったホルムアルデヒドは、炭シートでは30分間で2.6ppmに減った一方、幻の漆喰については同じ時間で0.05ppmという低減効果を示しました。

幻の漆喰は、接着剤や硬化剤使用せず、自然素材のみの漆喰ですので、ホルムアルデヒド以外のシックハウス症候群やアレルギーの原因物質を含まない素材です。

この記事を書いたプロ

株式会社サンオリエント [ホームページ]

一級建築士 磯﨑慎一

岡山県岡山市中区湊338-19 (岡山本店) [地図]
TEL:086-200-2600

  • 問い合わせ
  • 資料請求

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

2

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
プロへのみんなの声

全ての評価・評判を見る>>

 
このプロの紹介記事
総合建設業サンオリエント代表取締役の磯﨑慎一さん

建築のトータルプロデュースで家と街の魅力をアップ(1/3)

操山、旭川に囲まれた岡山県岡山市郊外の静かな住宅街。白い外壁に赤色の屋外階段のついたしゃれた事務所ビルが目を引きます。「赤は私たちのコーポレートカラー。作業服も赤なので、建築現場でよく目立つと好評なんですよ」と株式会社サンオリエント(岡山...

磯﨑慎一プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

会社名 : 株式会社サンオリエント
住所 : 岡山県岡山市中区湊338-19 [地図]
(岡山本店)
TEL : 086-200-2600

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

086-200-2600

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

磯﨑慎一(いそざきしんいち)

株式会社サンオリエント

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる このプロに資料を請求する
このプロへのみんなの声

またBBQしましょう!

サンオリエントさんとの出会いは信頼している建築デザインの...

I
  • 女性 
  • 参考になった数(1

このプロへの声をもっと見る

プロのおすすめコラム
意外と知らない?住宅の遮熱と断熱の仕組みの違い

断熱材は、熱伝導率の低い素材を使うことで、熱の伝導・対流を食い止めるという仕組みです。遮熱材は、輻射そ...

[ 遮熱と断熱 ]

遮熱シートの効果について。断熱との比較

夏の夜が暑いのは、ヒートアイランド現象と断熱材を伝導する熱によって、なかなか室温が下がらないためです。...

[ 遮熱と断熱 ]

RC造の住宅はデザインの自由さも魅力!

コンクリートを型枠に流し込んで固めるRC造は、デザインにおいて自由度がかなり高いという利点があります。RC...

[ RC造住宅 ]

RC造の住宅は費用がかかる!?長く住むならお得な場合も

RC造住宅の坪単価は90~100万円となり、木造の60万円前後、S造の80万円前後に比べて割高です。RC造が高いのは...

[ RC造住宅 ]

RC造の住宅の寿命目安と必要なメンテナンス

法定耐用年数で見ると、木造に比べRC造の耐用年数は2倍を超え、なおかつ他のどの建材の建築物よりも長持ちすると認...

[ RC造住宅 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ