コラム

 公開日: 2014-01-11 

造成工事の不備による不同沈下

不同沈下の原因の一例である造成工事の不備
 造成工事の不備により、不同沈下を発生したケースで、以下のような状況がありました、

・軟弱地盤上に盛土造成された宅地で、建物が沈下を発生
  軟弱地盤に盛土造成を行った場合、盛土が長期間にわたり、地盤沈下を起こし、その影響で、建物に不同沈下が発生したり、杭工事(支持杭)を行った場合は、建物が地盤に対して抜けあがってしまい、基礎下に空洞を発生する場合もあります。造成の規模によっては、多くの建物がまとまって不同沈下を発生しているケースも見られました。これらのケースでは、建築時に地盤調査や、対策工が実施されていない場合が多く、修復工事には、多額の費用がかかるため、そのまま放置されているケースが多く見られました。
軟弱地盤の場合、地盤沈下が時間経過とともに終息に向かう傾向もあるため、修復工法の選定にあたっては、その見極めがポイントとなります。

・傾斜地の切盛造成された宅地で、建物が沈下を発生
  山地や丘陵地では、平野部の軟弱地盤と違って比較的安定した地盤であるケースがほとんどです。しかし、宅地として造成する場合は、必ず、地山を掘削、盛土をする事となり、特に盛土部分の施工が不備の場合、不同沈下の原因となる場合があります。
  造成が完了した状態では、切土、盛土の判別は困難である場合が多く、どのような造成が行われたかを把握することが重要なポイントとなります。また、地質によっては、時間経過とともに、地盤が強度低下を起こし、地盤沈下を発生する事もあり、地質を把握する事も重要なポイントです。
  また、造成に伴い擁壁が施工される場合も多く、この擁壁が原因と考えられるケースも多数発生しています。擁壁にクラックや傾斜が発生したり、水抜き穴から常時、水が出でいる場合や、全く水が出てこない場合も要注意です。


 造成工事の不備が原因の不同沈下は、造成業者、建築業者の間で、責任問題で紛争となる場合も多く注意が必要です。また、国土交通省や、UR都市機構、全国大手の造成業者等による造成地でも、不同沈下は発生しています。非常に難しい問題ではありますが、建築主の自己責任で対応せざるを得ない部分が多いのも実情だと思います。そのための手助けができればとも考えています。

この記事を書いたプロ

ソイルクリエイト

測量士 佐伯泰弘

岡山県岡山市南区福田266-1 [地図]
TEL:080-6330-9451

  • 問い合わせ
  • 資料請求

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

2
<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
 
このプロの紹介記事
地盤調査・改良のベテラン・佐伯泰弘さん

地盤が原因で住宅に発生する問題を解決(1/3)

 マイホームを建てる―。一般人なら人生で一度あるかないかの大仕事。それだけに事前にいろいろと知識を仕入れても、なかなか〝ベテラン〟の域にはならないのが実情でしょう。 それでも目に見える上物は見たり触ったりすることで購入者にも評価がしやすい...

佐伯泰弘プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

住宅に地盤が原因で発生する問題解決のプロ

屋号 : ソイルクリエイト
住所 : 岡山県岡山市南区福田266-1 [地図]
TEL : 080-6330-9451

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

080-6330-9451

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

佐伯泰弘(さえきやすひろ)

ソイルクリエイト

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる このプロに資料を請求する
プロのおすすめコラム
建物調査(建物の傾き等)

建物調査(傾きや、ひび割れ) 住宅に関する、以下のような調査を行っています。原因調査のための地盤調査も行い...

支持杭の不備

施工事例;支持杭の不備最近、マンションが支持杭の施工不良で不同沈下を発生し、問題となっているのが、テレ...

建物と地盤

はじめまして。本日より、マイベストプロに参加させて頂きます佐伯です。 地盤が原因で発生する、建物や、擁壁...

不同沈下原因究明の重要性について

不同沈下原因究明の重要性について不同沈下の原因を究明することは、様々な修復工法の中から、適正な工法を選定す...

熊本地震について思うこと

 今回の震災で被災された方々には、本当にお気の毒としか言いようがありません。一刻でも早く、通常の生活を取り...

コラム一覧を見る

人気のコラムTOP5
スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ