コラム

 公開日: 2016-06-03 

相続はいつから開始するのでしょうか?

今日は相続の開始についてお話します。

相続は民法により、「死亡によって開始する」と決められています。

つまり、相続は被相続人が死亡した瞬間から開始されます。
被相続人が死亡すれば、その相続財産は相続人の意志や内心などにかかわらず、
相続人にまとめて承継されることになります。

では、相続における「死亡」とはどういう意味なのでしょうか。
実は、死亡には医師によって死亡が認められた自然的な死亡のほかに、
法律上、死亡とみなされる「失跡宣告」や「認定死亡」を含む3種類があります。

以下に、法律上、死亡と認められた失踪宣告、認定死亡の特徴について記していきます。

 失跡宣告

失跡宣告とは、人が行方不明になり一定期間、生死が不明の状態となった場合、
その不明者を法的に死亡とする制度です。
これは、生死不明な状態が長く続いた場合、
残された配偶者が再婚できないなどの問題が生じてくるからです。
失踪宣告は、配偶者や相続人が家庭裁判所に申し立て、
認められれば死亡とみなして相続が開始されます。

失踪宣告には、「普通失踪」と「特別失踪」の2種類があります。

普通失踪(蒸発など):7年以上所在が不明の場合、家庭裁判所に申請

特別失踪(災難など):災難が去って1年以上、生死が不明の場合、家庭裁判所に申請

 認定死亡

認定死亡とは、水難・火災・震災など、生死の不明な者(死体が発見できていない者)で、
死亡の可能性が高い場合、死亡と認定する制度です。
取り調べにあたった海上保安庁や警察などの官公庁が死亡を認定して、
認められれば死亡と確定されて相続が開始されます。

なお、失踪宣告と認定死亡は
「不明者が実際に死亡したかどうかはわからないが、
死亡した可能性があるので死亡したものとして取り扱う」という点では同じです。
しかし、詳細については違いがあるので、相違点を下記に記していきます。

 死亡の確実性
 失踪宣告:不明者の生死が不明であっても使用することがある

 認定死亡:不明者が死亡している可能性が高い場合に使用する

 認定される機関
 失踪宣告:家庭裁判所が裁判で決定

 認定死亡:官公庁が死亡を認定し、戸籍事務を取り扱う市町村長に報告

 法的効果
 失踪宣告:不明者に対して死亡したと「みなす」

 ※「みなす」とは「法的に認める」という意味も含まれています。
このため、実際に不明者が生きていた場合でも、すぐに失踪宣告が取り消されることはなく、
再度、家庭裁判所で失踪宣告取消の裁判をしなければなりません。

 認定死亡:不明者に対して死亡したと「推定」

 ※「推定」であるため、推定の事象を覆す根拠
(例えば不明者が実際に生きているなど)を示せば取り消されます。
つまり、戸籍の死亡の記載は訂正されることになります。

失踪宣告と認定死亡には、このような違いがあります。

この記事を書いたプロ

税理士法人 パートナーズ(企業全体46名) [ホームページ]

税理士 川本洋

岡山県岡山市北区下中野1222-9 [地図]
TEL:086-246-4446

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

2

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
 
このプロの紹介記事
専門性の高い相続に力を発揮する川本さん

全国でも数少ない相続の専門家(1/3)

 「大切な家族を亡くし悲しみにくれている時に持ち上がるのが相続。どのような問題点があるのかだけでも知っておいてほしい」 そう語るのは岡山市・下中野に事務所を構える、税理士法人パートナーズの代表社員、税理士でファイナンシャルプランナーの川本...

川本洋プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

会社名 : 税理士法人 パートナーズ(企業全体46名)
住所 : 岡山県岡山市北区下中野1222-9 [地図]
TEL : 086-246-4446

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

086-246-4446

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

川本洋(かわもとよう)

税理士法人 パートナーズ(企業全体46名)

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
贈与税の納め方

贈与税の納め方 1.贈与税の申告と納税 贈与税の納税は贈与税の申告期限までに金銭で一時に、国に納める必...

[ 相続・贈与 ]

遺言で可能な行為:認められること、できないこと

民法により、遺言で認められる事項は決められています。以下に、その内容を記していきます。  財産処分...

[ 相続・贈与 ]

相続人に認知症の人がいる場合の相続

相続のご相談のなかには「認知症の人は相続人になれますか?」というものがたまにあります。今回はその場合につ...

[ 相続・贈与 ]

相続人に未成年者がいる場合

相続人に未成年者がいる場合について、ご説明します。 遺産分割協議をするにあたり、相続人の中に未成年者がい...

[ 相続・贈与 ]

財産評価について

今回は財産評価の概要について簡単に綴っていきます。相続や遺贈、贈与は、財産をタダでもらうことと同じです...

[ 相続・贈与 ]

コラム一覧を見る

コラムのテーマ一覧
スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ