コラム

 公開日: 2018-02-09 

“親の家を片づける”ということ

岡山市の整理収納アドバイザー 松井朋美です。


“生前整理”や“老前整理”という言葉を聞いたことはありますか?

“生前整理”も“老前整理”も(自分が生きているうちにするか、老いる前にするかの違いはありますが)

【今の暮らしに必要なモノだけにする】

という意味では、同じようなものです。


でも、“誰のため”にするのでしょうか?


よりよく暮らすために

“亡くなった後、残された家族が困らないために”

というイメージがありますが、そうではありません。


“生前整理”も“老前整理”も

【残りの人生をよりよくするため、自分のためにする】

ものであり、“残された家族が困らない”というのは、その結果としての“おまけ”のようなものです。


子どもの気持ちと、親の考えは違う

「久しぶりに実家に帰ると、あまりの散らかりようにビックリした。」
「あんなにモノが多いと、後が大変だから片づけなくちゃ。」

なんて声を聞くことがあります。

親孝行で、いいことですよね。


ただ、一つだけ確認。

「家を片づけることに、親御さんは納得していますか?」


納得しているならいいんです。

でも、親が納得していないのに強行突破するのは・・・ね。
せっかくの気持ちが親子げんかにつながってしまっては悲しいですよね。

どうせやるなら、お互い気持ちよくできるようにしましょう。


親には親の暮らしがある

どんなに親のためだといっても、いきなり

「これじゃあ大変だから片づけよう。」

というのは、親も納得できないでしょう。


「大変って、誰が?」
「なんで片づけなきゃいけんの?」
「自分はこれで困っとらん。」

こう言われて、どう答えますか?


親からしてみれば、今の状態で困っていないのに、片づけなきゃいけない理由なんてないのです。

でも、あなたは“片づけなくちゃ”と思うんですよね。


それはなぜですか?


「あなたが亡くなったあと、私が大変だから。」

なんて言ったら

「まだ生きとるわ!」

と言われ、お互いの溝が深まってしまう恐れがあります。


頑固だった義母が変わったきっかけ

長男がまだ小さかった頃、義母の家を一緒に片づけたことがありました。

きっかけは、私と長男が義母の家にいたときに地震があったことでした。

部屋いっぱいに大きな家具があり、いつ倒れてくるかとヒヤヒヤしながら、小さな長男に覆いかぶさるようにして揺れが収まるのを待ちました。

とても怖かったです。


揺れが収まった後

・岡山は自然災害が少ないとはいえ、可能性はゼロではないこと。
・自分がいないときに今のような地震が起きても、すぐに助けに来られるかどうか分からないこと。
(当時、義父は単身赴任で県外にいたため、義母が1人で家にいることが多かったのです。)
・少しでも助かる可能性を・・・と考えると、もっとモノを減らした方がいいのでは?ということ。
・片づいて安心できるまで、怖くて長男を連れてくることはできないということ。

以上の内容のことを伝えて


「お義母さん、どうしましょうか?」

と聞くと、義母が

「そうじゃな。ちょっと片づけようかな。」

と言い、そこから義母の家の片づけをすることになったのです。


それまでは、誰が何を言っても

「私は困っとらん。」
「こんな性格じゃけん、片づけられん。」

と言っていたのにですよ。


それから(何ヵ月かかけて)キッチンと義母の部屋を一緒に片づけると、その後はスッキリした状態を維持していました。

頑固だった義母を変えたのは、突然の地震と孫への愛情だったのです。


“なぜ片づける必要があるのか”を理解してもらう

義母のきっかけは地震でしたが、地震じゃなくても“何かきっかけがあれば片づける”という方は多いです。

片づける理由も大事ですが、それと同じくらい

“きっかけをどう作るか?”

ということが、親の家を片づけるためのポイントになりますね。


「モノが多いと、家事をするときに大変じゃない?」
「床にモノがあると、つまづいて転んだりして危ないよ。」

など、“親のために片づける”というと伝わりやすいです。


<片づける=捨てる>

というイメージがあって、片づけることに抵抗がある方であれば

「捨てなくてもいいから、生活するスペースだけでも暮らしやすくしようよ。」

と言うと、意外にすんなり納得してくれることが多いですよ。


この場合は、まずはモノを減らすことは置いといて、生活空間を整えるだけになりますけどね。
あくまでも目的は“モノを減らす”ことではなくて“親が暮らしやすくなる”ことなのでね。

持ち主が必要だと思っている以上、勝手に処分することはできませんので、気長に待つしかありません。

(もしかしたら、そのまま万が一・・・ということもあるかもしれません。
そのときは、“代わりに処分する”ことが供養になると思ってください。)


そして一番大事なのは、一緒にすること。

「次に来るまでに片づけといてよ!」
なんて言っても、元々重たい腰がすぐに上がることはないでしょう。


歳をとると、ちょっとした作業でも体力を消耗します。
普段の生活以外のことをするのに、億劫になるのは仕方がないことです。


あなたのできる範囲内で構わないので、一緒に作業をしてあげてくださいね。
(もちろん私たちプロも、お手伝いできることがあれば喜んでお手伝いしますよ。)

この記事を書いたプロ

整理収納サポート にこぴか  [ホームページ]

整理収納アドバイザー 松井朋美

岡山県岡山市北区 [地図]
TEL:090-5693-2425

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