コラム

 公開日: 2015-08-23 

マナーうんちく話1029《知っておきたい季節の言葉「処暑」「行合の空」「甘酒」》

夏休みも残り少なくなり、宿題を抱えた子ども達があたふたする頃ですね。

8月23日は立秋の次の二十四節季で「処暑(しょしょ)」です。

8月8日の「立秋」に秋が誕生したわけですが、それから15日経過したので、そろそろ朝晩の涼しさが実感できるようになる時期です。

空にも変化が感じられます。
夏から秋に移行するこの時期は、暑気と冷気が行き合うようになるので、入道雲が垂直に浮かんでいる空に、水平になった鱗雲や鰯雲を見ることがあります。

過ぎゆく夏と、訪れる秋が同じ空で行き合う、つまり交差するので「行合の空」と表現します。
高くなった空に、少しずつ秋の気配がしみ込んでいるのですね。

そして、空の下では昼間は蝉の声が聞こえますが、夜になると鈴虫や松虫の美しい声が聞こえてくるわけです。

改めて、朝夕に吹く風や、虫の音や、雲の様子を五感で感じてみて下さい。

ここで質問です。

《一夜酒 隣の子迄 来たりけり》

今からおおよそ200年前の小林一茶の句ですが、「一夜酒」をご存知でしょうか?

先日デパートで甘酒売り場を観察してきました。
甘酒コーナーに、「甘酒は暑気払いとして江戸時代から庶民に愛された健康飲料で、是非夏バテや熱中症予防にどうぞ」と言う旨のコメントが添えられていました。

私が5年前にこのコラム欄で、甘酒は夏の季語で、「飲む点滴」と呼ばれる位理想の飲み物ですと書きましたが、当時はあまりご存知の方も少なかったようにおもいます。そして、栄養士や保健師の方から問い合わせを頂いた記憶があります。

さて「一夜酒」ですが、これが実は甘酒です。
甘酒は米を焚き、それに米麹を加えて6時間から10時間くらい発酵すれば他の酒に比べ、簡単に出来るので、「一夜酒」とも呼ばれました。

ブドウ糖が多く含まれているので甘く、さらに長時間発酵すると、酒になるので「甘酒」と言う名がつきましたが、米と米麹だけのノンアルコールの栄養ドリンクで、我が家でも愛飲しており、この記事も甘酒を頂きながら書いています。

ところで、この句が作られた頃の日本人の平均寿命は40歳代で、身長も低く、栄養状態も悪く、それに加え地震や災害も多く発生し、暑さの厳しい夏には多くの人が亡くなったと言われています。

そんな時代ですから、夏になると江戸の町にどこからともなく、「甘い、甘い、あ・ま・ざ・け」と言って、天秤棒を担いだ甘酒売りがやってくるわけですね。

当時は一杯6文から8文と言われていたので150円くらいでしょうか。
美味しくて、栄養満点で、安価となれば庶民の人気はウナギ登りです。

江戸時代は、縁日がとても多かったわけですが、神社仏閣等でも縁日になると甘酒が売られるようになり、夏の風物詩になっていくわけですね。

甘酒を頂きながら、行合の空を眺め、蝉や虫の音を聞き、季節の移ろいを味わい、日本人に生まれてきたことに感謝するのもいいものです。

この記事を書いたプロ

人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション

マナー講師 平松幹夫

岡山県和気郡和気町父井原824番地 [地図]
TEL:090-4573-1062

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

6

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
お客様の声

●●テーブルマナーの本当の大切さが理解できました●●洋食のマナーには自信が有ったので参加しましたが、今回平松先生の講座を受講して「目からうろこ」と言う言葉をす...

出前講座

■絶対聴きたい!《女性会・女性部向け》厳選講座のご案内!商工会、法人会、各種団体の女性部会から、婦人会、地域、企業、サークルまで幅広く対応できる人気講座です...

 
このプロの紹介記事
マナーと自分磨きを指南する平松幹夫さん

美しいマナーを身につけてハッピーな人生を!(1/3)

「マナーは相手への思いやりを表現するためのスキル。形だけでなく、そこに込められた意味を理解したうえで身に付けることで、人間関係を良好にし、心の豊かさを取り戻せると思うのです」と、穏やかな物腰で語りかける平松幹夫さん。マナー講師、講演会講師と...

平松幹夫プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

講演・セミナーが大好評!老若男女をキラキラ魅せるマナー講師

所属 : 人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション
住所 : 岡山県和気郡和気町父井原824番地 [地図]
TEL : 090-4573-1062

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

090-4573-1062

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

平松幹夫(ひらまつみきお)

人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
マナーうんちく話1370《プライベートにもビジネスにも参考になる「三脱の教え」》

原発事故で非難してきた子どもへのいじめが報じられています。もっとも止めて頂きたいいじめで心が痛みます。...

[ 日常生活におけるマナー ]

マナーうんちく話1369《幸運を呼ぶ「運盛り」のお勧め》

国土の7割以上を山で覆われている日本では、四季折々の山の様子を人に例えて非常におおらかな表現をしています。...

[ 日常生活におけるマナー ]

マナーうんちく話1368《二十四節気の一つ「大雪」と「イルミネーション」》

最近公民館、女性大学、地域、教育委員会、諸団体等からの「年中行事」に関する講演依頼が増えてきました。10日は...

[ 歳時記のマナー ]

マナーうんちく話1367《大切にしたい服装のマナー》

「クールビズ」や「ウオームビズ」が浸透したせいで、服装もかなりカジュアルになり、個性が尊重されるようになり...

[ 日常生活におけるマナー ]

マナーうんちく話1366《子どもにマナーを教えることができますか?②》

この度文部科学省の問題行動調査で、全国の国公私立の小中高、特別支援学校において「いじめ」が224540件発...

[ 親に身につけていただきたいマナー ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ