コラム

 公開日: 2015-08-20 

マナーうんちく話1026《朝顔に 釣瓶取られて もらい水》

晩夏の季語に「夏尽きる」「ゆく夏」「夏の果て」等がありますが、夏の厳しい暑さが失せ始める頃に咲く花にも格別の趣があります。

「朝露に濡れて咲く」といわれる朝顔にとって、良い雨が降りました。
朝顔は遣唐使が薬草として日本に持ち帰りましたが、江戸時代になると観賞花として親しまれるようになります。

今でも小学校で育てるので、大人も子供にもなじみが深いわけですね。

朝に咲いたかと思うと、昼にはしぼんでしまうので、「儚い恋」という花言葉が付けられています。

加えて、蔓が色々なモノにしっかり絡まるので「固い絆」という花言葉を有します。

《朝顔に 釣瓶とられて もらい水》加賀千代女(かがのちよじょ)

多くの方がご存知の句ではないでしょうか?

朝顔の蔓が釣瓶にまきついた。
折角巻きついているのだから、取り除いたら可愛そうだ。
しかし水が汲めないので、結局隣からもらい水をした、と言う意味でしょうか。

ちなみに「釣瓶(つるべ)」とは、井戸についている水を汲むための紐や桶のことです。

この句は江戸時代の女流俳人の有名な句ですが、正岡子規は酷評したと言われています。

俳句の天才のような人の強い論評には、それを正当化する力がありますが、私のような素人には、作者の優しい心根が伝わってきそうで、当時の情緒を偲ぶことが出来そうな気分になります。

如何でしょうか?

江戸時代になると国内から戦が絶えました。
そして200年以上政権が持続し、平和な社会になったから、花を観賞する感性が芽生えたのではないでしょうか?
何時までも大切にしたいものです。

「思いやりの心」を根底に置いた「和の礼儀作法」しかりです。

さらに、江戸時代になると「植木鉢」が登場し、植木鉢で好きな場所で花を観賞できるようになるわけですね。

朝顔に釣瓶とられてもらい水は、猛暑の中の、まさに心安らぐ句だと思うわけです。

これから一斉に朝顔が咲きます。
青々しく清らかに咲いた朝顔を見かけられたら、是非この句を思い浮かべて下さい。

そして残り少なくなった夏の夜は、浴衣を着ての外出も多い時ですが、浴衣はもともと、風呂に入る時や、入った後で着る、単衣(ひとえぎぬ)のことでした。

風呂は日本人が「お持て成し」としても大変重宝していたのですが、平安時代の頃は今のように湯船につかるのではなく、蒸し風呂のような物で、水きりの良い麻が使用されていたようです。

それが江戸時代になると、湯船につかるようになったので、浴衣を着てはいることがなくなり、素材も麻から綿に替わります。

従って浴衣も、平安時代からの歴史を有していますが、浴衣を着て外出するようになったのは最近です。

浴衣を着ても良いシーンか否か、キチンと見極め、夏の終わりをお楽しみください。

この記事を書いたプロ

人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション

マナー講師 平松幹夫

岡山県和気郡和気町父井原824番地 [地図]
TEL:090-4573-1062

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

4

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
参加者の声

【和気町協働事業「バラ色未来創造大学」に参加された方の声(アンケートから抜粋)●講座に参加するたびに若返る気がします。この年で新たな生きがいができ大変うれしい...

講演会・研修会メニュー

【女性部・女性会向け厳選講座】商工会、法人会、各種団体女性部から婦人会、地域、企業、サークルまで幅広く対応できる人気講座で、人生を前向きに生き、身も心も精...

 
このプロの紹介記事
マナーと自分磨きを指南する平松幹夫さん

美しいマナーを身につけてハッピーな人生を!(1/3)

「マナーは相手への思いやりを表現するためのスキル。形だけでなく、そこに込められた意味を理解したうえで身に付けることで、人間関係を良好にし、心の豊かさを取り戻せると思うのです」と、穏やかな物腰で語りかける平松幹夫さん。マナー講師、講演会講師と...

平松幹夫プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

講演・セミナーが大好評!老若男女をキラキラ魅せるマナー講師

所属 : 人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション
住所 : 岡山県和気郡和気町父井原824番地 [地図]
TEL : 090-4573-1062

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

090-4573-1062

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

平松幹夫(ひらまつみきお)

人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
マナーうんちく話1434《部下や後輩を呼ぶ時は「くん」か「さん」か、あなたはどちら?》

春を告げる花は日本には沢山ありますが、この時期は「辛夷(こぶし)」や「木蓮」でしょうか。桜のように大きな話...

[ ビジネスマナー ]

マナーうんちく話1433《女性の社会進出とレディーファースト文化②》

日本では男性優位の生活が長かったので、女性は控えめが美徳とされていましたが時と場合によります。明治に入...

[ マナーの心得 ]

マナーうんちく話1432《女性の社会進出とレディーファーストの文化①》

桜前線や花見情報などこれからしばらくは桜の話題で盛り上がる時期ですね。科学が発達したおかげで最近では桜...

[ マナーの心得 ]

マナーうんちく話1431《日本の幸福度と教育と感謝の心》

全国のトップを切って3月21日に早々と東京で桜の開花宣言がなされましたが、これから順次「桜前線」が日本列島を南...

[ マナーの心得 ]

マナーうんちく話1430《中高年に課せられた高度なマナーとは?》

日本では「春は嵐と共にやってくる」といわれますが、西洋では「春はライオンと共にやってくる」と言われます。...

[ 人間関係を良好にするマナー ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ