コラム

 公開日: 2015-07-26 

マナーうんちく話1012《音が織りなす日本の夏の風情》

日本各地で梅雨明けが発表され、真夏日や猛暑日が続く中、夏向け商品の売り上げがウナギ登りのようですね。

販売各社にとってはまさに千載一遇のチャンス!
気温の変化は売り上げに多大な影響を及ぼす要因です。天気予報を参考に、当分夏物商戦が続きそうですね。

ところで、日本人は昔から虫や鳥の鳴く声に風情を感じてきたわけですが、虫や鳥がその年に始めて鳴くことを「初鳴き」「初音(はつね)」と言います。

初音と言えばこのコラムでも何度も触れましたが、春のウグイスと夏の到来を知らせてくれるホトトギスが有名ですが、本格的な夏の初音は蝉です。

蝉と言えば松尾芭蕉の「静かさや いわにしみいる 蝉の声」を思い浮かべる人も多いと思います。

奥の細道に納められた句の中でも特に有名ですが、今から約330年前のことです。そして明治になって、この句に登場する蝉はどんな蝉か?について文学論争が起こっています。

「アブラゼミ」と「ニイニイゼミ」に別れたようですが、結局ニイニイゼミという結論になったようです。

ニイニイゼミの初音は初夏ですが、梅雨が明けたらアブラゼミの蝉しぐれになり、一気に賑やかになりました。
まさに命の輝きを感じさせてくれる時でもあります。

また、夏の音と言えば何と言っても「風鈴」ではないでしょうか?
涼しげな音を奏でて、思い切り夏の風情を感じさせてくれます。

小川のせせらぎ、蝉の声、風鈴、さらに花火など、夏の風物は音でイメージでき、四季の中でも特に耳で感じることが多い気がします。

風鈴は今でこそ夏の風情を感じさせてくれる代表格ですが、以前に触れましたように、その起源は実は「魔よけ」や「疫病よけ」です。

梅雨は今では「梅雨」と表現しますが、もとは「黴雨」です。
高温多湿で、じめじめ、むしむしした時ですから黴(かび)が湧き、黴菌が繁殖しやすくなれば、色々な病気が蔓延します。

それを防ぐために、青銅の風鈴を屋根の隅々につるしたのが始まりで、貴族の風習でしたが、やがて一般庶民にも広がり、魔除けから「暑気払い」として、心地良い音の風情を楽しむようになったようです。

ちなみに、このコラムでもしばし「風情」という言葉が登場しますが、風情とは何だと思いますか?

辞書には「風流」「風雅」の趣と表現されていますが、「風」も「情」も趣を意味する言葉です。

しかし、これだけでは分かりづらいですね。

風情とは、日本古来より存在する美意識の一つで、その場の風景から自然と感じられる、品の良い雰囲気や趣と解釈すればいいと思います。

日本の四季が醸し出す、質素なモノや、蝉や蛍のように儚いモノの中に、美しさや趣を心で感じるものです。

従って、風情は個々の価値観や、生まれ育ち、教養、美意識等と深い関係があるので、明確に定義することは難しいと考えます。

陰暦7月の異称は「文月(ふづき、ふみづき)」です。
短冊に、詩歌や文字が上達するように、願い事の文を書いた「七夕」に関係有るとされています。メールの文字もいいですが、手造りの夏の風情が感じられる暑中見舞いがお勧めです。

これから、浴衣・扇子・団扇・蚊取り線香・蝉・風鈴・花火・ソーメン・スイカ等など、夏季の風情を感じる道具や香りや音やグルメが満載です。

目や口や耳や身体で、日本の夏を贅沢に味わって下さい。

この記事を書いたプロ

人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション

マナー講師 平松幹夫

岡山県和気郡和気町父井原824番地 [地図]
TEL:090-4573-1062

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

5

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
お客様の声

●●テーブルマナーの本当の大切さが理解できました●●洋食のマナーには自信が有ったので参加しましたが、今回平松先生の講座を受講して「目からうろこ」と言う言葉をす...

出前講座

■絶対聴きたい!《女性会・女性部向け》厳選講座のご案内!商工会、法人会、各種団体の女性部会から、婦人会、地域、企業、サークルまで幅広く対応できる人気講座です...

 
このプロの紹介記事
マナーと自分磨きを指南する平松幹夫さん

美しいマナーを身につけてハッピーな人生を!(1/3)

「マナーは相手への思いやりを表現するためのスキル。形だけでなく、そこに込められた意味を理解したうえで身に付けることで、人間関係を良好にし、心の豊かさを取り戻せると思うのです」と、穏やかな物腰で語りかける平松幹夫さん。マナー講師、講演会講師と...

平松幹夫プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

講演・セミナーが大好評!老若男女をキラキラ魅せるマナー講師

所属 : 人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション
住所 : 岡山県和気郡和気町父井原824番地 [地図]
TEL : 090-4573-1062

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

090-4573-1062

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

平松幹夫(ひらまつみきお)

人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
マナーうんちく話1365《幸運を呼ぶ心の持ち方・過ごし方》

「笑う門には福来る」。「上方いろはかるた」に登場する一句です。最新の研究では「作り笑顔」でも、肉体的...

[ 日常生活におけるマナー ]

マナーうんちく話1364《日本人なら知っておきたい12月の歳時》

師走の声を聞くようになると、街行く人達の装いが急に真冬並みになり、木枯らしと共に「山装う頃」から一気に「山...

[ 歳時記のマナー ]

マナーうんちく話1363《美を磨くといいこといっぱいやってくる》

美しい物を観て気分が悪くなる人は殆どいないでしょう。人間は本能的に美しいものを好む習性が有るかもしれませ...

[ 日常生活におけるマナー ]

マナーうんちく話1362《仕事やプライベートで不安が生じた時に考えていただきたいこと》

旧暦では10月の事を「小春」といいます。新暦では11月から12月の始め頃ですが、日頃の寒さが打って変わっ...

[ 日常生活におけるマナー ]

マナーうんちく話1362《出会いを活かせる自信がありますか?》

11月7日の「立冬」から11月22日の「小雪」、さらに12月7日の「大雪」と気候が移ろっていくわけですが、...

[ 人間関係を良好にするマナー ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ