コラム

2015-07-20

マナーうんちく話1008《「土用」と「十二支」と「鰻」》

今年も「土用丑の日」が近づいてきました。
いつものことですが、店先から漂う、鰻のかば焼きの煙の臭いは、食欲を多いにそそります。

でも、どうして夏の土用の丑の日にウナギを食べるのか?
高価なモノを頂くからには、その由来なども併せてご馳走にして下さい。

「土用丑の日」は、前回お話ししましたが、土用の丑の日のことですが、さらに詳しく触れておきます。

土用とは「八十八夜」や「二百十日」と同じように「雑節」のひとつで、立夏、立秋、立冬、立春それぞれの直前約18日間のことです。

日本は四季が明確に分かれていますが、急に夏から秋、秋から冬に変わるのではなく、前の季節と次の季節が重なることもあるので、スムーズに移行するため、ゆとりを設けたわけですね。

しかし、最近では「土用」と言えば、夏バテが気になる、立秋直前の「夏の土用」を表すことが多くなりました。

この夏の土用の中で、十二支の一つである丑の日が「土用丑の日」で、鰻を食べる日とされています。
また、梅干しを干す時期でもありますが、平成27年は7月24日(金)です。

十二支はいつ頃に作られたか定かではありませんが、日本には6世紀後半に伝わり、本格的に庶民に広まったのは江戸時代からと言われています。

現在では日常生活にあまり出てきませんが、年賀状のモチーフに使用されているので知らない人は少ないと思います。
加えて、生まれた年を呼ぶこともあります。

そして、十二支は、だれでもなじめるように、動物の名前があてられています。
訓読みと漢字を書いておきますので参考にして下さい。

子(ね・鼠)、丑(うし・牛)、寅(とら・虎)、卯(う・兎)、辰(たつ・龍)、巳(み・蛇)、午(うま・馬)、未(ひつじ・羊)、申(さる・猿)、酉(とり・鶏)戌(いぬ・犬)亥(い・猪)となり、鼠が最初で猪が最後になります。

ではなぜ「鼠」が最初かと言えば、面白いお話しがあります。

神様が正月に年始の挨拶に来るように動物達にお触れを出し、「12番以内に来た動物には、来た順に12年間の中で一年間ずつ、動物達の大将にしてやる」と伝えました。

そこで動物たちは、それぞれ工夫を凝らして一番乗りを目指すわけです。
中でも、元々歩くスピードが遅い牛は、かなり早めにスタートしました。

ところが牛が出発して暫く立った時、牛の上に鼠が乗りました。
牛は神様の所に一番乗り出来そうな雰囲気でしたが、神様の所に着いた直前に、牛の背中に乗っていた鼠が飛び降り、先に神様の前に出て見事一番になり、牛は2番になったわけです。

また十二支の中に猫が入っていません。
これは、猫はいつ神様に挨拶に行くのか忘れたので鼠に聞いたところ、鼠が偽って一日遅い日を教えたので、猫は決められた日に挨拶に行くことができませんでした。だから神様は猫を見捨てたそうです。

ところで、土用の丑の日に鰻を食べるのは、江戸時代の食堂では、暑い夏には売り上げが低迷するので売り上げを伸ばす営業戦略として、マルチ学者の平賀源内が、土用の丑の日は鰻を食べる日として奨励し、それが功を奏したわけです。

「七五三」の時に千歳飴を食べますが、これも当時の商人による売り上げアップの戦略です。

もともと夏の土用は、うどんや梅干し等、幸運を呼ぶ「う」のつく食べ物を食べる習慣があったので、タイミングも良かったわけですね。

うどんや梅干しも胃に優しい食べ物ですが、ビタミンAやDが豊富に含まれている鰻は、万葉の頃から夏バテに良く効く食べ物として重宝されていました。

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