コラム

 公開日: 2015-07-15 

マナーうんちく話1005《7月の衣替えと「暑気払い」》

連日の猛暑で、着る物や住まいの在り方をあわてて見直した人も多いと思います。

着物を着る方は良くご存知だと思いますが、季節によって素材を変えてしまうのは日本くらいではないでしょうか?

これだけクールビズやウオームビズが定着し、何もかも自由奔放になった中、綿や絹から、麻に変えたり、同じ絹であっても織り方を変えたり・・・。

昔の人は、本当に意味で、季節感を肌で味わうことができる、お洒落の達人だったわけですね。

暑い時期の代表的な着物の生地(きじ)には、格式ばった場所に相応しい「絽(ろ)」と、カジュアルからセミフォーマルに対応できる「紗(しゃ)」がありますが、これも「四季の国」日本ならではの発想でしょう。

そして7月には家の中の建具も大きく変わりました。

現在は住居事情が大きく変わり、加えて冷房設備が充実したので、それほど変える必要はありませんが、昔は違います。

涼しく感じることが出来るように、襖や障子を取り払い、巣誰(すだれ)等を掛けるわけですが、出来る限り壁を無くして、涼しい風を多く取り込む生活の知恵です。

家の中の建具を、季節により取り替える文化も日本ならではないでしょうか。

四季が明確に分かれていることが大きな原因ですが、社会の治安が守られ、平和な国だから発達した文化で、世界に誇る文化の一つだと考えます。

今の住宅事情で、昔からの伝統を守ることは非常に難しいと思いますが、せめてこのような感性だけでも維持していきたいものですね。

ところで、全国的に大変な暑さに見舞われましたが、夏の南風は熱気を運んできて、暑気が一段と強くなります。
熱射病等にくれぐれも注意して下さい。

そしてこの「南風」は色々な名前で呼ばれています。

昔の人は、雨にも雪にも、季節や降り方により様々なネーミングをつけましたが、風もそうです。

梅雨の初めころに吹く風は「黒南風(くろはえ)」、梅雨の終わり頃に吹く風は「白南風(しろはえ)」と呼び方を分け、風流を味わっていたようですが、大型台風の動向が気になるところです。

先人の豊かな感性はこれだけではありません。

「暑気払い」。
この意味をご存知でしょうか?

暑さを打ち払い、弱った気を取り戻し元気になることで、本来は、酒や薬や食べ物等で体を冷やすものを取り入れ、体にたまった熱気を取り除き、暑さを払いのける行事です。

江戸時代の終わり頃は、枇杷(びわ)や桃の葉を煎じた「枇杷葉」が好評だったそうです。
枇杷や桃の葉には体を冷やす効果があるのでしょうね。

しかし今では、枝豆をつまみに生ビールを楽しむ夏の宴が定番になりました。

現代人は、先人が、季節の移り変わりを心豊かに楽しんだ繊細な感性を、ビールを楽しむ行事に変えたわけですね。

月日の流れは、季節の着る物、住まい、楽しみ方まで大きく変えたと言うことでしょうか。

この記事を書いたプロ

人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション

マナー講師 平松幹夫

岡山県和気郡和気町父井原824番地 [地図]
TEL:090-4573-1062

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

4

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
参加者の声

【和気町協働事業「バラ色未来創造大学」に参加された方の声(アンケートから抜粋)●講座に参加するたびに若返る気がします。この年で新たな生きがいができ大変うれしい...

講演会・研修会メニュー

《幸齢期に乾杯!加齢を華麗に生きる人生100歳時代の幸せ探し》《人生100歳2毛作時代到来!もうひと花美しく咲かそうよ》

 
このプロの紹介記事
マナーと自分磨きを指南する平松幹夫さん

美しいマナーと豊かな心でハッピーな人生を(1/3)

 「マナーは相手への思いやりを表現するためのスキル。作法に込められた意味を理解したうえで身に着けることで、人間関係を良好にし、豊かな心を育むと思うのです」と、優しくわかりやすい言葉で穏やかに語りかける平松幹夫さん(岡山県和気町父井原)。...

平松幹夫プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

年100回の講演が好評!キラキラ輝く人生を送るためのマナー講師

所属 : 人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション
住所 : 岡山県和気郡和気町父井原824番地 [地図]
TEL : 090-4573-1062

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

090-4573-1062

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

平松幹夫(ひらまつみきお)

人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
マナーうんちく話1576《歴史上の大事件の裏にはマナーが関わっていた(赤穂浪士の討ち入りとマナー

12月14日は日本人なら誰しも知っている歴史上の大事件が起きた日ですね。小説、浄瑠璃、映画、テレビでおなじみ...

[ 訪問ともてなしのマナー ]

マナーうんちく話1575《日本人なら知っておきたい年末の大切な歳時「正月事始め」》

今年は真冬になるのが早かった気がしますが、如何でしょうか。ところで最近、都会においても、猿や猪が出現して...

[ 歳時記のマナー ]

マナーうんちく話1574《忘年会での「無礼講」はどこまで許されるの?》

無礼講に関してはよく質問を受けるところですが、難しいところです。無礼講といった上司の本意が理解できれば、...

[ 歳時記のマナー ]

マナーうんちく話1573《品格がにじみ出る忘年会での振る舞い。好感のもたれる立ち居振る舞いとは》

今回は忘年会で、参加者としてどのように振舞えば良いのか?について触れておきます。忘年会は、いろいろな面...

[ 歳時記のマナー ]

マナーうんちく話1572《忘年会を盛り上げるにはコツがある②》

【忘年会の挨拶】忘年会には挨拶がつきものですが、幹事の開催の挨拶に続き、組織の長の挨拶があります。こ...

[ 歳時記のマナー ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ