コラム

 公開日: 2015-07-09 

マナーうんちく話1001《すぐれた友人は金と銀に勝る》

物が豊かで便利な世の中になりましたが、友達がいない人が多いようですね。

さらに、最新の調査によると、20代から30代の独身の若者の内40%近くの人が恋人は不要と思っているとか・・・。

面倒くさいとか、趣味の時間を大切にしたいと言うのがその理由だとされていますが、どう思いますか?

物の豊かさより「心の豊かさ」を求める人が増加傾向にあると言われて久しいですが、心の豊かさと多種多様な人との交わりは大変密接な関係にあると思います。しかし、人付き合いが苦手な人が多いのは困ったことです。

若い時は、長い人生の中で、最も感受性の敏感な頃です。
その時、友達がいるか、いないか、出来れば親友と呼べる人がいるか、いないかでは雲泥の差があります。

友達がいれば、辛いことや悲しい事、あるいは嬉しいことが分かち合え、これから先の心配事や大きな不安に対しても、前向きに対処する力が湧いてくるものです。

親や家族の深い愛情もそれを支えてくれますが、親友の存在はそれとはまた異質な幸福感をもたらしてくれるはずです。

非常に仲の良い交友を表現した言葉に「断金の交わり」があります。
強く、固く結ばれた揺るぎの無い友情というものは、固い金属でも断つことが出来る意味です。

つまり、一人ではなかなかうまくいかないことでも、二人が力を合わせ、一致協力すれば意外にうまくいくと言うことです。

デフレからの脱却や富の拡大を目的とした、「アベノミクス3本の矢」を思い浮かべる人がいるかもしれませんね。

また、毛利元就が3人の子供に結束することの大切さを説いた「三矢の教え」を頭に描く人もいると思います。

但し、二人が心を合わせ、一致協力すると言うことは互いの「信頼関係」が大前提になります。

よく「彼らは学生時代からずっと断金の交わりを続けてきた」と言われますが、そのような人は本当に幸せな人です。

だから、これに似た名言は世界中に沢山存在します。
冒頭の「優れた友人は金と銀にまさる」は、数々の名著で有名なドイツの鉱物学者であり古典学者であるアグリコラの言葉です。

鉱山学者にとって金や銀は非常に価値あるモノですが、それ以上に優れた友人は大切だと述べています。

加えて、かの有名なゲーテの言葉「空気と光と友人の愛。これだけ残っていれば気を落とすことはない」も参考になる言葉です。

人にとって光や空気は生きて行く上でなくてはならないものですが、それと同じように「友情」というものがいかに大切かを説いた言葉です。

但し多くの親友を欲しがってはいけません。
親友は一人か二人で十分です。

森鴎外は「貪(むさぼ)ることを止めよ。まことの友は一人二人あらば足りなん」と言っています。

人には誰でも長所と短所があります。

短所ばかり見て、それを不必要に気にしては、友人はできません。
キチンと長所を認めて友として下さいね。
また、不善を戒めてくれる友、知恵を与えてくれる友は大切にして下さい。

マナーの世界では「親しき仲にも礼儀あり」ですが、いかに親密な間柄でもマナーは大切にして下さいね。いく夜親子だからといって、無断で親が子どもの机の中を見てはいけませんよということです。

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マナー講師 平松幹夫

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