コラム

2015-07-01

マナーうんちく話995《音が織りなす日本の夏の風情》

雨のしとしとと言う、単調で心地良いリズムの繰り返しは、日頃のストレスで疲れた心を和ませてくれます。

雨でスタートした7月は、一年の後半のスタートです。元気で活躍下さい。

ところで、日本人は昔から虫や鳥の鳴く声に風情を感じてきたわけですが、虫や鳥がその年に始めて鳴くことを「初鳴き」「初音(はつね)」と言います。

初音と言えばこのコラムでも何度も触れましたが、春のウグイスと夏の到来を知らせてくれるホトトギスが有名ですが、本格的な夏の初音は蝉です。

蝉と言えば松尾芭蕉の「静かさや いわにしみいる 蝉の声」を思い浮かべる人も多いと思います。

奥の細道に納められた句の中でも特に有名ですが、今から約330年前のことです。そして明治になって、この句に登場する蝉はどんな蝉か?について文学論争が起こっています。

「アブラゼミ」と「ニイニイゼミ」に別れたようですが、結局ニイニイゼミという結論になったようです。

まもなくニイニイゼミの初音が聞こえてきそうですが、梅雨が明けたらアブラゼミの蝉しぐれになり、一気に賑やかになりそうですね。
まさに命の輝きを感じさせてくれる時でもあります。

また、夏の音と言えば何と言っても「風鈴」ではないでしょうか?
涼しげな音を奏でて、思い切り夏の風情を感じさせてくれます。

小川のせせらぎ、蝉の声、風鈴、さらに花火など、夏の風物は音でイメージでき、四季の中でも特に耳で感じることが多い気がします。

風鈴は今でこそ夏の風情を感じさせてくれる代表格ですが、以前に触れましたように、その起源は実は「魔よけ」や「疫病よけ」です。

梅雨は今では「梅雨」と表現しますが、もとは「黴雨」です。
高温多湿で、じめじめ、むしむしした時ですから黴(かび)が湧き、黴菌が繁殖しやすくなれば、色々な病気が蔓延します。

それを防ぐために、青銅の風鈴を屋根の隅々につるしたのが始まりで、貴族の風習でしたが、やがて一般庶民にも広がり、魔除けから「暑気払い」として、心地良い音の風情を楽しむようになったようです。

ちなみに、このコラムでもしばし「風情」という言葉が登場しますが、風情とは何だと思いますか?

辞書には「風流」「風雅」の趣と表現されていますが、「風」も「情」も趣を意味する言葉です。

しかし、これだけでは分かりづらいですね。

風情とは、日本古来より存在する美意識の一つで、その場の風景から自然と感じられる、品の良い雰囲気や趣と解釈すればいいと思います。

日本の四季が醸し出す、質素なモノや、蝉や蛍のように儚いモノの中に、美しさや趣を心で感じるものです。

従って、風情は個々の価値観や、生まれ育ち、教養、美意識等と深い関係があるので、明確に定義することは難しいと考えます。

陰暦7月の異称は「文月(ふづき、ふみづき)」です。
短冊に、詩歌や文字が上達するように、願い事の文を書いた「七夕」に関係有るとされています。

メールの文字もいいですが、手造りの夏の風情が感じられる暑中見舞いの準備もお勧めです。

これから、浴衣・扇子・団扇・蚊取り線香・蝉・風鈴・花火・ソーメン・スイカ等など、夏季の風情を感じる道具や香りや音やグルメが満載です。

目や口や耳や身体で、日本の夏を贅沢に味わって下さい。

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マナー講師 平松幹夫

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