コラム

 公開日: 2015-06-16 

マナーうんちく話982《「和菓子の日」と「バレンタインデー」》

日本は四季が豊かで、一年を通じ様々な食べ物に恵まれていますが、「和菓子」も例外ではありません。

本来、和菓子とは日本の伝統的製法で作られたものを意味しますが、明治以降にヨーロッパから入ってきたチョコレートやケーキやクッキーなどの、洋菓子に対して使われています。

また年中行事とも非常に深い関わりがあり、桜の頃には「桜餅」、子どもの日には「柏餅」、秋の彼岸には「お萩」、春の彼岸には「牡丹餅」など、多くの和菓子が日本人の食生活に彩りを添えています。

だいふく、せんべい、ようかん、あめ、まんじゅう等など地域固有の菓子も沢山存在し、数えればきりがない位ですが、お年寄りから子供まであらゆる年代層に愛されています。

そして、1000年以上に渡る長い歴史を有し、日本人の心が詰まっている、日本独特の世界に誇れる文化の一つでしょう。

6月16日は「和菓子の日」です。
ご存知でしょうか?

今から約1300年前の平安の頃です。
夏に疫病が蔓延しましたが、医学の知識に乏しかった時代ですから有効な対策はありません。

そこで仁明(にんみょう)天皇は、年号を縁起のいい「嘉祥(かじょう)」に改め、6月16日にちなんで16の菓子を神前にお供えして、疫病除去と国民の健康を祈願したわけです。

そしたら、疫病が収まり、人々は健康に過ごせるようになったので、この日に和菓子を食べる習慣が付いたと言われています。

この故事にちなみ江戸幕府は、6月16日を「嘉祥の日」と制定し、主君が家臣にたいしてお菓子を配る行事になったとか・・・。
さらにこの故事を何時までも後世に残そうと言うことで、戦後全国和菓子協会が、6月16日を「和菓子の日」に制定しました。

明治になり、西洋医学が入ってくるまでは、災害や病気から逃れるために神に祈りを捧げることが多かったわけですが、夏の夜空を華やかに彩る花火もしかりです。

色々なモノを神にお供えして祈願するわけですが、当時としては大変貴重品であった、米や小豆や甘味料を使用したお菓子をお供えした気持ちは頷けます。

春分の日や秋分の日にお供えする「牡丹餅」も「お萩」も同じ理屈です。
当時、人々が如何に真心をこめて、最善を尽くして祈願したかが身にしみてわかる気がします。

世界屈指の「飽食の国」「美食の国」になった今ではピンと来ないかもしれませんが、今の繁栄はこのような先人の努力があったお陰です。

1000年以上続いている日本独特の行事である「嘉祥の日」、そして「お菓子の日」を再認識したいものです。

今の日本人で、明治以降に西洋から入ってきた「バレンタインデー」や「ホワイトデー」を知らない人はいません。

しかし、1000年以上の歴史を有する日本特有の行事である「嘉祥の日」や、それにまつわる「お菓子の日」を知らない人は多いと思います。

仏教国でありながら、お釈迦様の誕生日よりキリストの誕生日を国民が一丸となって祝うこと、神前結婚式よりキリスト教スタイルに人気がある事、和菓子の伝統行事よりバレンタインデーの方が賑わうこと等など、考えてみれば不思議な気がしませんか?

「国際化の流れだから」と言ってしまうのは、余りにも「お菓子」な気がしますが如何でしょうか・・・。

次回は、茶菓の「いただき方と持て成し方」のマナーです。

この記事を書いたプロ

人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション

マナー講師 平松幹夫

岡山県和気郡和気町父井原824番地 [地図]
TEL:090-4573-1062

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

2

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
参加者の声

【和気町協働事業「バラ色未来創造大学」に参加された方の声(アンケートから抜粋)●講座に参加するたびに若返る気がします。この年で新たな生きがいができ大変うれしい...

講演会・研修会メニュー

【女性部・女性会向け厳選講座】商工会、法人会、各種団体女性部から婦人会、地域、企業、サークルまで幅広く対応できる人気講座で、人生を前向きに生き、身も心も精...

 
このプロの紹介記事
マナーと自分磨きを指南する平松幹夫さん

美しいマナーを身につけてハッピーな人生を!(1/3)

「マナーは相手への思いやりを表現するためのスキル。形だけでなく、そこに込められた意味を理解したうえで身に付けることで、人間関係を良好にし、心の豊かさを取り戻せると思うのです」と、穏やかな物腰で語りかける平松幹夫さん。マナー講師、講演会講師と...

平松幹夫プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

講演・セミナーが大好評!老若男女をキラキラ魅せるマナー講師

所属 : 人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション
住所 : 岡山県和気郡和気町父井原824番地 [地図]
TEL : 090-4573-1062

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

090-4573-1062

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

平松幹夫(ひらまつみきお)

人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
マナーうんちく話1451《万物が躍動する時です。「人脈づくり」に励みませんか?》

先人は花が咲くことを「笑う」と表現しましたが、百花繚乱と言われるように多くの花が咲き乱れ、新芽が萌え出し、...

[ 人間関係を良好にするマナー ]

マナーうんちく話1450《「753現象」と上司と部下の関係》

突然ですが「七五三現象」をご存知でしょうか?新卒で就職した人のうち、中卒の人は7割、高卒の人5割、大卒の...

[ ビジネスマナー ]

マナーうんちく話1449《「就活」と「働き方改革」と「幸せ婚」》

「ドッグイヤー」「マウスイヤー」という言葉が産まれて久しくなりましたが、相変わらず社会情勢は大きな波にのま...

[ マナーの心得 ]

マナーうんちく話1448《「花水木」と「返礼文化」と「国際儀礼」》

桜がすっかり「葉桜」になりました。日本人の桜好きは特別で、桜の花が咲くプロセスを「一分咲き」「五分咲き」...

[ 人間関係を良好にするマナー ]

マナーうんちく話1447《「穀雨」の頃、雨や風のない人生には輝きがない》

「春は嵐と共にやってくる」とか「春に3日の晴れ無し」とも言われますが、春の天気は人の心と同じように、移り変...

[ 歳時記のマナー ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ