コラム

 公開日: 2015-05-20 

マナーうんちく話964《大切にしたい「和して同ぜず」の心》

以前にも触れましたが、日本で成文化された最初の礼儀作法は、聖徳太子が作った十七条の憲法の「和を持って貴しとなす」とされています。

そして、その心は1000年以上経過した現代でも日本人の心に脈々と受け伝えられています。

殆どの日本人が言葉の意味を理解し、認め、そして好む言葉ではないでしょうか。素晴らしいことだと思います。

但し注意して頂きたいこともあります。

「和」とは平たく言えば「仲良くする」ことです。
より良い生活を送る上で最も大切なことですね。

問題は、何でもかんでも仲良くして歩調を合わせればいいモノではありません。

つまり、仲良くしつつも、凛とした主体制を持って頂きたいと言うことです。

論語に《君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず》とあります。

「人と仲良くすることは非常に大切だけど、道理に合わないことは、むやみに歩調を合わせない」という意味です。

小人つまり、つまらない人は何でもかんでも人の意見に賛成するが、それはあくまで表面的なモノであり、心の底から共感しているものではないので、結局より良い人間関係は築けないと言うことです。

考えてみればとても当たり前のようですが、難しいことですね。

「和する」と「同ずる」をどう使い分けるか?
さらなる人間磨きが大切ですね。

特に日本人は「和」を美徳として非常に大切にしてきました。

だから、何かあれば「和気あいあい」という言葉が使われます。

事を荒立てることなく、程良い雰囲気を醸し出す言葉で、誰からも好感が持たれ親しまれる言葉です

但し、全ての人と事を荒立てずに、しかも主体制を堅持することは、君子とはいえ至難の業です。

「ホンネ」と「タテマエ」があります。

物が豊かで、便利になり、「自分らし」さや「個性」や「自由」というキーワードに重きがおかれる時代です。

公私に渡り、程良い人間関係を築き、より良い暮らしを維持するには、大筋で合意できれば、ある程度は同ずることも大切だと考えますが、如何でしょうか?

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マナー講師 平松幹夫

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