コラム

2015-05-08

まなーうんちく話956《幸せを呼ぶ「初物」の食べ方とテーブルマナー》

日本は四季が美しいので、和食の世界でも特に季節性を重要視します
和菓子しかりです。

加えて、手紙でも挨拶でも、掛け軸やデイスプレイでも、日常生活の中には季節の話題が沢山あります。

これらで特に注意することは、季節感は「先取り」しなくては意味がないということではないでしょうか?

遅れると価値が下がってしまいますね。

特に和食や和菓子等では、半月くらい前を先取りしているのが多いように感じますが、それが昔からの日本人の美意識でしょうか・・・。

「初モノ」を好むか、「旬の物」を好むかは、地域や人により異なりますが、特に江戸っ子の間では初モノが好まれたようです。

中でも、前にお話しした「初ガツオ」には人気が集中していたようです。

しかし初モノは安く有りません。
繰り返しになりますが、「女房を質に入れても食いたい初ガツオ」となれば、男女共同社会が呼ばれる現在ではとんでもない話しです。

勿論、そんな人身売買のようなものがあったという記録は有りませんが、それはさて置き、そんなに高価な初モノの食べ方です。

私も野菜を作っていますので、毎年沢山の初モノを収穫しますが、トマトやキュウリやナスなどの初モノをその年に収穫したら、まずはご先祖様にお供えして収穫の報告と感謝をします。

多分多くの方がこうしていると思います。

そして、実際に初モノを頂く時には、東を向いて、笑って食べると福が来ると言われています。

今でこそ日本は世界一の「飽食の国」であり「美食の国」です。

世界一贅沢なモノを食っているわけですから、あまり感謝の気持ちが湧かないかもしれません。

でも当時は「生きることはまさに食べること」です。

現在のように温室栽培や養殖は有りません。
全ての食べ物が自然から恵まれたものです。

茄子やキュウリやトウモロコシが食べたかったら、夏になるのを待たなければいけません。
当たり前の話です。

だから、夏になり夏物の野菜が初めて収穫できたら、ご先祖様に報告し、感謝の気持ちで、美味しく、楽しく食べるわけです。

ではなぜ東を向いて食べるのか?
明確ではありませんが、太陽が昇る方角だからという説があります。

初モノや旬の物には、立春の恵方巻きのように、その年の恵方はありませんが、いずれも、季節をほんの少し先取りして楽しむことに意義があります。

日本人ならではの贅沢ですが、大変理にかなった楽しみ方ですね。
感謝の気持ちと共に、美しく、美味しく、楽しく食べたいものです。
だからテーブルマナーが大切になるわけです。

今様々な「格差」がグローバルな課題になっていますが、世界には充分な食べ物や飲み物に不自由して、恒常的な栄養失調に陥っている人が十億人近く存在すると言われています。

日本はダイエットや食べ過ぎで生活習慣病といわれる病気になっています。

一番是正しなくてはいけない格差ではないでしょうか?
テーブルマナーはより良く生きる上で本当に大切なわけです。

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