コラム

 公開日: 2015-02-14 

マナーうんちく話892《春を告げるハッピーコラボレーション》

《春されば まづ咲く宿の 梅の花 ひとり見つつや 春日暮(はるひく)らさむ》 万葉集 

春に先駆けて咲いた梅の花を一人眺めながら 春の一日を過ごすのだろうか・・・。

相変わらず厳しい寒さが続いていますが、すでに梅が花を咲かせています。

梅は厳寒の中、百花に先駆けて真っ先に花を咲かせるので「春告げ草」と呼ばれており、縁起のいいものの代表格とされています。

以前にもお伝えしましたように、東風が梅の花を咲かせてくれるわけですが、一輪また一輪と咲く度に、春が近づいて来る気がしますね。

上記の句は山上億良の作ですが、梅はもともと桜のように、日本には存在していませんでした。

遣唐使が中国から持ち帰り、やがて貴族の間で、梅の木を庭に植えて愛でるのが、当時のステータスだったとか・・・。

だから、この時期になると貴族の屋敷では「梅見の宴」が開かれていたようです。何とも風流ですね。

そして、鶯(うぐいす)が山里で、もうすぐ泣き始める頃です。
梅が「春告げ草」なら、鶯は「春告げ鳥」。
まさに夢の競演です。

その時期、虫や鳥が始めて鳴き始めることを「初音(はつね)」と言いますが、当時は、鶯の初音が大きな楽しみであったようです。

ところで、「梅」と「鶯」とくれば「梅に鶯」と言う言葉が浮かんできますね。

では、この意味をご存知でしょうか?
「梅の木に鶯が止まる」と思っている人も多いと思います。

また、梅には鶯ではなく、この時期によくみられる「メジロ」だと言う人も多いようです。

「梅に鶯」とは、梅の木にウグイスやメジロが好んで止まると言う意味ではありません。

「二つの物が程良く調和する」と言う意味です。

梅も鶯も、共に厳しかった冬から、待ち望んだ春を告げてくれるわけですから、昔の人にとって両者は、幸せを運んでくれる、夢のコラボレーションだったわけです。

梅と鶯を二つ並べておけば、縁起がさらによくなると言うよりは、「梅が咲き、鶯の声が聞こえるようになったから春が来たよ、良かったなー」という気持ちがこもっているわけです。

現在は、なにもかも豊かで便利になりましたが、それを持続するのは大変です。
そのせいでしょうか?
やたらと「競争」とか「戦略」等と言う言葉が飛び交っています。

「競争」や「戦略」等と言う言葉は、豊かさの維持や進歩の原動力として大切なかもしれませんが、これらの言葉からは心の豊かさを得ることは不可能です。

人や自然との「和」や「調和」も大切にしたいものです。
「梅に鶯」、日本ならではの、とても美しい言葉です。

この記事を書いたプロ

人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション

マナー講師 平松幹夫

岡山県和気郡和気町父井原824番地 [地図]
TEL:090-4573-1062

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

7

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
参加者の声

【和気町協働事業「バラ色未来創造大学」に参加された方の声(アンケートから抜粋)●講座に参加するたびに若返る気がします。この年で新たな生きがいができ大変うれしい...

講演会・研修会メニュー

【女性部・女性会向け厳選講座】商工会、法人会、各種団体女性部から婦人会、地域、企業、サークルまで幅広く対応できる人気講座で、人生を前向きに生き、身も心も精...

 
このプロの紹介記事
マナーと自分磨きを指南する平松幹夫さん

美しいマナーを身につけてハッピーな人生を!(1/3)

「マナーは相手への思いやりを表現するためのスキル。形だけでなく、そこに込められた意味を理解したうえで身に付けることで、人間関係を良好にし、心の豊かさを取り戻せると思うのです」と、穏やかな物腰で語りかける平松幹夫さん。マナー講師、講演会講師と...

平松幹夫プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

講演・セミナーが大好評!老若男女をキラキラ魅せるマナー講師

所属 : 人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション
住所 : 岡山県和気郡和気町父井原824番地 [地図]
TEL : 090-4573-1062

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

090-4573-1062

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

平松幹夫(ひらまつみきお)

人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
マナーうんちく話1414《生活文化の根源をなすお稲荷さんと米作り》

都会に住む人はアスファルトの道しか見えませんが、土がいくらか湿り気を含み出し、大地が潤い目覚める頃です。...

[ 日常生活におけるマナー ]

マナーうんちく話1413《どちらが大切?「見た目」と「中身」》

山や野の情景に春霞がたなびき、風情が漂う頃です。ところで「霞」と「霧」の違いをご存知でしょうか?霞は...

[ ビジネスマナー ]

マナーうんちく話1412《どこにでもいる嫌な上司。どう接する?》

「春一番」の季節になりました。春一番とは、「立春」から「春分」にかけて吹く強い南寄りの風ですが、昔から「...

[ ビジネスマナー ]

マナーうんちく話1411《新人を活かし職場を元気にする、迎える側の技量と環境》

今まで新入社員(職員)を迎えるにあたりその心構えに触れてきましたが、新入社員の能力はさて置き、彼らをどのよ...

[ ビジネスマナー ]

マナーうんちく話1410《あなたはどう思う?薄れゆく畳と日本人の感性》

約1100年前から畳の原料として使われている「イグサ」をご存知でしょうか?最近は生産農家が激減しているので...

[ 日常生活におけるマナー ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ