コラム

 公開日: 2015-01-07 

マナーうんちく話863《「春の七草」と「人日の節句」》

1月6日は二十四節季の一つ「小寒」でしたから、これからは「寒中見舞い」になります。そして、1月7日は「七草粥」を頂く日です。

古くは、冬の栄養を補い、邪気を払い、病気にならないために食したと言われますが、世界一「飽食の国」である今の日本では、少し様子が異なってきます。

お雑煮やお節料理等のご馳走が続いたので、食べ過ぎで弱った胃腸を癒すためと言った方が、現実的のようです。

現在では、わざわざ七草を摘みに出る人は少ないと思いますが、スーパー等でパックに入ったものが販売されているので簡単に作れます。

実は、江戸時代にも似たような状況があったようです。
1月7日に七草粥を食べるのは江戸幕府の大切な公式行事でしたから、この日は将軍から下級武士まで全ての武士が儀式として食し、一般庶民もこれに続いたようです。

そこで、1月6日になると、農民が七草を売りに来たそうですが、四季の移ろいに合わせて、色々な商いがあったのですね。

「春の七草」とは、せり、なずな(ぺんぺんぐさ)、ごぎょう、ほこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ、の7種の野菜ですが、五七調で覚えると比較的楽に頭に入ります。

「セリ」は時期になるとスーパーでお目見えするおなじみの野菜で、お粥のみならず、おひたしやサラダでも食べられます。

「ナズナ」は実の形が三味線のバチに良く似ているから、別名「ペンペン草」と言います。

「スズナ」は蕪の葉で、蕪の根は鈴に似ているのでこの名がつきました。
「スズシロ」は大根の葉のことです。

七草粥を作る時に七種すべて揃わない時も多々ありますので、蕪やダイコンの葉、セリ等だけでも充分です。
クレソンなどで代用してもいいですね。

「七草叩き」と言う言葉があります。
7日になると、まな板の上に七草を置き、包丁などでリズムに合わせてとんとんと叩きながら、歌を歌い調理することです。

「七草粥」は多様な効果が期待できます。
若菜の新芽は「芽出る」、つまり「おめでたい」とも捉えることができます。

さらに、新芽にはパワーが漲っているので、その力で体力を付け、病を予防します。加えて、若菜独特の苦みが身体に良いとする説もあります。

いずれにせよ、これから一年、健康管理に応用されるのもお勧めです。

ところで、1月7日は5節句の一つ「人日の節句(じんじつのせっく)」です。
由来は中国からきていますが、早い話し「人の節句」です。
だから刑罰を行わない日でもあります。

人日の節句が、中国から日本に入った時に、「人日」とは「人を占う」と解釈され、旬の七草で作ったお粥を食べて無病息災を祈ったのが「七草粥」の由来だとも言われています。
従って、七草粥は、仲良く召し上がって下さいね。

1月は「睦月」と言われますが、皆が身分に関係なく交流し、正月早々仲良く暮らしていこうと言う意味です。

「人日の節句」、「睦月」等の由来を再認識し、家庭でも、地域でも、職場でも仲睦ましい関係を築いて下さいね。

そのためには「マナー美人」になることをお勧めします。
このコラムが少しでもお役にたてれば嬉しい限りです。

ちなみに、「粥」は米を焚く時に釜に水を入れますが、炊き上がったご飯に水、野菜、肉などを入れたモノは「雑炊」と言います。
お好きなスタイルでお試しください。

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マナー講師 平松幹夫

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