コラム

 公開日: 2014-12-12 

マナーうんちく話844《「正月事始め」と「御歳暮」》

一日の最高気温が25℃以上の日は「夏日」、30℃以上の日は「真夏日」と表現されますが、これに対して、一日の最低気温が0℃未満の日は「冬日」、一日の最高気温が0℃未満の日を「真冬日」と言います。

そして、重たい灰色の空は「雪雲」と言われますが、12月も半ばになると、重苦しく立ち込めた厚い雲に見舞われることが多くなってきます。

ところで、巷ではクリスマスやお歳暮商戦が活気づいていますが、12月13日は「事始め」といって、お正月の準備に取り掛かる日です。

四季が明確に分かれている日本には、世界中で一番多くの年中行事があると言われていますが、中でも正月は最も古い歴史を有する大切な行事の一つです。
従ってその準備も大変です。

ちなみに、正月とは具体的には、何の日かご存知でしょうか?
「歳神様の里帰りの日」です。

では歳神様はどのような神様なのでしょうか?
歳神様は、その家の先祖の集合霊のことで、ある時は山の神になり、ある時は田の神となって子孫に五穀豊穣をもたらし、子孫繁栄に力添えをして、幸福をもたらしてくれます。

そんな大変ありがたい神様ですから丁重にお迎えするのがマナーです。
先ず、12月13日になると「正月事始め」と言って、大掃除をして、家の埃や塵を払い、一年のけがれを落とし、清めます。

年配の方は経験されたと思いますが、昔はこの時期になると、どこの家でも障子の張り替えをしたものです。

掃除がすめば、松の木を切りに山に出向きます。
歳神様が自分の家に帰るための目印になる「門松」に使用するためです。
これを「松迎え」と言います。

キリスト教の神様は樅の木がお好きですが、日本の神様(神道)は松の木に宿られるわけですね。
つまり、松(まつ)は神を待つ木なのです。

そして、お世話になった人に「御歳暮」を届ける時でもあります。
御中元を夏に届けていますので、お世話になっている人には、半年ぶりのご挨拶になるわけですね。

御中元は中国伝来の文化ですが、御歳暮はその家の歳神様をお迎えするに当たり、嫁いだ娘や遠方に働きに出た子どもが、正月に帰省するのに、歳神様にお供えする食べ物を持参したのが始まりです。
だから今でも、御歳暮は食料品が多いわけです。

今では御歳暮も宅配するケースが多いようですが、このような由来からすれば、本来はお世話になった人の所に直接持参し、感謝の言葉を添えて届けるものです。

また、それなりの礼儀作法も必要です。
出来れば風呂敷に包み、玄関で簡単な挨拶をして、その後部屋に通された際に、キチンと挨拶を済ませて、風呂敷を解き両手で渡します。

これで、贈る側と頂く側の心が通うわけですが、贈るポイントは、なぜ、誰に、何を、いつまで贈るのかと共に、感謝の心を加味することです。
形式も大切ですが、何よりも感謝の気持ちを表現することです。

加えて、ハロウィーンやクリスマス等の西洋文化を大らかな気持ちで受け入れるのも良いでしょうが、常日頃神様(神道)・仏様(仏教)のお世話になっている日本人としては、「松迎え」や「事始め」の伝統ある言葉の意味を正しく理解し、後世に伝えたいものです。

西洋文化が幅を利かせ、長い歴史の在る自国の文化が廃れるようでは、ハッピーな未来は期待薄だと思うわけですが、如何でしょうか?

この記事を書いたプロ

人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション

マナー講師 平松幹夫

岡山県和気郡和気町父井原824番地 [地図]
TEL:090-4573-1062

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

5

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
お客様の声

●●テーブルマナーの本当の大切さが理解できました●●洋食のマナーには自信が有ったので参加しましたが、今回平松先生の講座を受講して「目からうろこ」と言う言葉をす...

出前講座

■絶対聴きたい!《女性会・女性部向け》厳選講座のご案内!商工会、法人会、各種団体の女性部会から、婦人会、地域、企業、サークルまで幅広く対応できる人気講座です...

 
このプロの紹介記事
マナーと自分磨きを指南する平松幹夫さん

美しいマナーを身につけてハッピーな人生を!(1/3)

「マナーは相手への思いやりを表現するためのスキル。形だけでなく、そこに込められた意味を理解したうえで身に付けることで、人間関係を良好にし、心の豊かさを取り戻せると思うのです」と、穏やかな物腰で語りかける平松幹夫さん。マナー講師、講演会講師と...

平松幹夫プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

講演・セミナーが大好評!老若男女をキラキラ魅せるマナー講師

所属 : 人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション
住所 : 岡山県和気郡和気町父井原824番地 [地図]
TEL : 090-4573-1062

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

090-4573-1062

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

平松幹夫(ひらまつみきお)

人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
マナーうんちく話1368《二十四節気の一つ「大雪」と「イルミネーション」》

最近公民館、女性大学、地域、教育委員会、諸団体等からの「年中行事」に関する講演依頼が増えてきました。10日は...

[ 歳時記のマナー ]

マナーうんちく話1367《大切にしたい服装のマナー》

「クールビズ」や「ウオームビズ」が浸透したせいで、服装もかなりカジュアルになり、個性が尊重されるようになり...

[ 日常生活におけるマナー ]

マナーうんちく話1366《子どもにマナーを教えることができますか?②》

この度文部科学省の問題行動調査で、全国の国公私立の小中高、特別支援学校において「いじめ」が224540件発...

[ 親に身につけていただきたいマナー ]

マナーうんちく話1365《幸運を呼ぶ心の持ち方・過ごし方》

「笑う門には福来る」。「上方いろはかるた」に登場する一句です。最新の研究では「作り笑顔」でも、肉体的...

[ 日常生活におけるマナー ]

マナーうんちく話1364《日本人なら知っておきたい12月の歳時》

師走の声を聞くようになると、街行く人達の装いが急に真冬並みになり、木枯らしと共に「山装う頃」から一気に「山...

[ 歳時記のマナー ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ