コラム

 公開日: 2014-10-22 

マナーうんちく話821《「食欲の秋」と上品で美しい食べ方》

人も動物も全ての生き物にとって「生きることは紛れもなく食べることです」。
しかし、食べ物は年中有るわけではありません。

特に厳しい寒さが続く冬は大変です。
だから、秋から冬にかけて、冬の寒さに対する体力づくりをしっかりしなければいけません。

その意味において、自然の摂理は大変素晴らしいですね。
よく考えて食べ物を与えてくれると思います。

秋は旬の食材が多く、食べ物が美味しい季節で、食欲が大いにそそられるようになっているから不思議です。

加えて、秋の味覚を代表する米や栗やクルミや芋などは、でんぷん質を豊富に含み、とっておきのエネルギー源になります。

だから昔の人は、この時期に一斉に実が熟す食べ物を見て、「実りの秋」「食欲の秋」と名付けたのでしょうね。

実に素晴らしい言葉で、まさに命に直結している言葉だと思います。
だからこそ、感謝の気持ちで、丁寧に、美しく食べたいものです。

ところで上品で美しい食べ方と言えば、心が食べている時に集中しがちですが、意外に食べ終わった後にも、上品で美しい食べ方は反映されます。

フランス料理のフルコースは、食べ終わった時はデミコーヒーくらいですからあまり差は尽きませんが、お膳で供される定食を割りばしで頂いた後には、その人の品格がそこに、そのまま出ます。

特に目立つのが食べ終わった後の箸の在り方です。
無造作にお膳の上に置いたり、食器の上に置いたままの状態をよく見かけます。

食べ終えた割り箸はキチンと箸袋に納め、お膳の手前に丁寧に置いて頂きたいものです。

次に器です。
食べ終えた器は何も残さずにきれいな状態が理想ですが、魚の頭や骨がある場合も多々あります。

綺麗に皿の上部に纏めて下さい。
そして、出来る限り、全体を元の状態のままに纏めて下さい。
お絞りなどはキチンとたたんでお絞り受けに戻して下さいね。
ここがポイントです。

特に、お膳の場合は殆どお客様が帰られた時に下げられることが多いので、食べ終えた器や箸は、長い時間周囲の人や帰り際に多くの人の目に触れます。

食べ終えた後の状態が美しく保たれていたら、その人の人柄は好感が持たれるということになります。しかし、逆だったらだらしない印象を与えますね。

繰り返しになりますが、食べ終えた後は「ご馳走様でした」「美味しく頂きました」の言葉と共に、割りばしを袋に納め、再度器の点検をお勧めします。
洋食の場合は、フォークとナイフを丁寧に並べて置いて下さい。
ナイフの刃先は手前(自分の方)に向けて下さい。

また、店を出る時にも、「ご馳走様」「お世話になりました」「美味しかったです」等の言葉もお忘れなく。品格はここにもでます。

ちなみに、このような言葉は、言った人も、言われた人も、それをそばで聞いている人も心地良い響きですから、出し惜しみすることなく、何度言って結構です。

「立つ鳥跡を濁さず」と言う諺があります。
水鳥が飛び立った後の水は濁ることなくキレイなままです。

つまり、「立ち去る者は、自分の場所が見苦しくないように綺麗に後始末をしていく」と言う意味で使用されます。

食事が終わった時、テーブルを離れる時、仕事が終了して帰宅する時の後始末は、くれぐれも大切にして下さいね。

この記事を書いたプロ

人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション

マナー講師 平松幹夫

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