コラム

 公開日: 2014-10-10 

まなーうんちく話815《どう違う?「お握り」と「お結び」》

秋の語源は、米等の穀物が収穫を迎え、「食べ物が飽きるほど出回るから」という説が有力ですが、実りの秋、収穫の秋を迎え、まさに天高く馬肥ゆる頃になりました。食べ過ぎにご注意くださいね。

さて、只今、あちらこちらで稲刈りが行われていますが、最近は何もかも機械化され、刈り取られた稲はライスセンターに持っていけば直ぐに新米になります。

ところで、英語で「Rice ball」と表現する食べ物は、何のことかお分かりでしょうか?

炊いた米に味を付けたり、具をほどこしたりして、俵型や球場や三角形にした食べ物で、「結び」「お結び」「握り飯」「お握り」等と訳されます。

1000年以上の歴史を有する日本の食文化を代表する食べ物で、日本人なら誰でも昔懐かし「おふくろの味」を思い浮かべることと思います。

今では、コンビニでもスーパーでも手軽に買うことができますし、アメリカなんかでも食することが可能になりましたね。

ネーミングですが、大きく分けて「お握り」と「お結び」に分かれるようですが皆様はどのように呼びますか?

このように、両者はまったく同じ食べ物ですが、家庭や地域や販売店により名前が異なります。
では、その違いはどこにあるのでしょうか。

お彼岸に食する「お萩」と「ぼた餅」も同じ食べ物ですが、お萩は萩の花に由来し、「ぼた餅」は牡丹の花に由来するという明確な違いがありますが、「お握り」と「お結び」にも諸説あります。

但し、これと言った決定的な理由は見当たりませんので、あくまで参考にして下さいね。

このコラムでも度々触れましたが、山には「山の神」が存在し、桜の咲く頃になると人々は山の神を里にお連れして「田の神」になって頂き、米の豊作を祈願しました。

このように、昔の人は山を神格化していたので、炊いた米をあえて山の形、すなわち三角形に形どり、神の霊力を頂くようにして食べたものが「お結び」で、形状を問わないのが「お握り」と言う説があります。

さらに「お握り」は「鬼を切る」に通じ、魔除けの効果を期待したネーミングと捉える説もあります。

また、保存性、携行性、手で気軽の食べられるように炊いた米を握ったので「お握り」といっていたのが、それを丁寧語に置き換え「お結び」と表現したという説もあります。
武家等の身分の高い女性が言い変えたのかもしれませんね。

加えて「お結び」は人間の手で作ったもので、「お握り」は道具を使用したものという説もあります。

つまり、「お結び」はお母さんの愛情が詰まった食べ物で、その愛情が代代手から手に伝えられるものですね。

もともと日本人が食している米はジャポニカ米で、他の品種に比べて冷えても味が落ちないという特徴があるので、お握りに向いていたのかもしれませんね。

だから言い方にこだわるよりは、「お握り」や「お結び」を通じて、美味しい米のご飯が食べられるという感謝の気持ちと、人と人との絆作りを大切にする気持ちが大切だと思います。また、結びの神様の存在も忘れてはいけませんね。

ちなみに1月17日は「お結びの日」ですが、このいわれは、阪神大震災の際ボランティの人々の炊き出しで、多くの被災者が励まされたから、この気持ちを忘れないようにするために記念日になりました。

以上のように、「お握り」よりは「お結び」の名前の方が、暖かみがあるような気がしますが如何でしょうか?

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