コラム

 公開日: 2014-03-24 

マナーうんちく話705《心付けの概念とマナー》

「暑さ寒さも彼岸まで」。
昔の人は本当にいい事を言っていますね。

彼岸が過ぎ、これからは穏やかで過ごしやすい季節になりますが、暖かくなった春を喜んでいるのは人間だけではありません。

人間にとって最も身近にいる雀が巣を作り始める頃です。
雀は人間ととても密接な関係にあり、人間がいる所に巣を作ります。

そして、「山笑う頃」です。
夏は「山滴る頃」で、秋は「山装う頃」、そして冬は「山眠る頃」ですが、春になって草木の芽が一気に萌え出で、緑が日毎に濃くなっていく風情は活動的で希望に満ちています。

人の世界も同じです。
卒園、卒業、入園、入学、入社、異動、転勤等など、人の交わりが何かと慌ただしくなる時でもあり、結婚式も多くなる季節です。
そこで、数回に渡り「心付け」について触れて参りたいと思います。

心付けの概念は、欧米諸国と日本ではかなり異なります。
欧米では「Tip」と言いますが、これには色々な説があるようです。

To Insure Promptnessの頭文字、つまり「他の人より早いサービスを受けるために」と言う説や、サービスを提供してくれるスタッフに「このお金で一杯飲んで下さい!と言って渡した少額のお金」と言う説等がありますが、明確な答えは見当たりません。

一方、日本では昔からお世話になった人に感謝する心を持ち合わせ、それを具体的に表現するためにお金を渡すことは、ごく当たり前のこととして受け止められていました。

つまり、「感謝の気持ちをお金や品物に変えて渡すもの」が日本における「心付け」と認識して頂いたらいいと思います。

従って、心付けは強制されるものでも、義務でも、しきたりでもありませんので、欧米諸国の慣習的なチップとは、似ている点もありますが、基本的には異なります。

「規定の料金を支払っているのだから心付けは払う必要はない」とか、「仕事だからして当たり前。だから心付けは払わない」と思われれば、支払うことはないと考えます。

しかし、「お目出度い結婚式で係の人に大変お世話になり、生涯の良き思い出が出来たのでお礼をしたい」「旅先の旅館で係の人に我儘なお願いをしたが、快くけて頂き素晴らしい度になったので、感謝の気持ちを伝えたい」と思う人もいます。

さらに「引越しの時、料金の割には大変親切にして頂き大いに助かった。お礼を是非したい」「深夜急病で近くの先生に往診をお願いしたところ、真夜中にもかかわらず駆けつけて頂き事無きを得た。是非お礼がしたい」「親が介護施設に入居しているが、いつも係りの人が大変優しくしてくれるので安心できる。なんとかお礼の気持ちを伝えたい」「葬儀が急に発生したが、忙しい時にもかかわらず係の人が嫌みも言わず、本当に誠心誠意対応してくれたので助かった。お礼がしたい」等と願う人も沢山いらっしゃいます。

そんな時に、したらいいのか否か?するとしたら具体的にどのようにしたらいいのか?迷いがつきものです。
その際、多くの人はインターネットで調べられます。

勿論、インターネットは時と場所を選ばず瞬時に貴重な情報を得ることができます。しかし、本当に信頼できるか否か?判断に迷う答えも有るような気がします。

特に「心付け」に関しては多様な答えがあり、インターネットやマナー教本だけでは正直心細いと思いますので、あくまで平松流ですが、多様なシーンについて触れて参ります。





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マナー講師 平松幹夫

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