コラム

 公開日: 2014-03-19 

マナーうんちく話702《なぜ、暑さ寒さも彼岸まで!なの?》

桜の開花が報じられましたが、何かと慌ただしい現代の日本人は、咲いた花しか目に入らないような気がします。

花が美しく咲くには色々なプロセスがあります。
人が抱いた夢や希望が実を結ぶのと同じですね。

一雨ごとに気温も上昇し、日差しも暖かくなり、草木が元気を増してくると、いよいよ春のビッグイベントである「お花見シーズン」に入ります。

今では花見と言えば「桜」ですが、お彼岸の頃は「梅」が見ごろの所も結構あります。また、万葉集では梅が桜よりはるかに多く詠まれており、当時の花見は梅を愛でていたのではと推測されます。

そして、武士の登場と共に桜に重きが置かれ、現代のように娯楽としての花見が庶民に浸透したのは江戸時代からだそうです。

しかし、梅も桜も日本人にとっては甲乙付けがたいものです。
出来れば梅も桜も鑑賞できればいですね。
そういえば美しい物が並んだり、良い事が重なる事を「梅と桜」と表現しますね。

ところで、このコラムでも取り上げましたが「春眠暁を覚えず」とか、「女心と秋の空」「天高く馬肥ゆる秋」等、日本には季節に関する慣用句が多々あります。

そして、今の時期に最も耳にしたり口にしたりする言葉は、「暑さ寒さも彼岸まで」ではないでしょうか。

神様(神道)・仏様(仏教)の国、農耕文化で栄えた国、四季が明確に分かれている国日本ならではの言葉で、誰しもなじみが深い言葉です。

意味は、「夏の暑さや冬の寒さも、彼岸が来れば次第に和らいで過ごしやすくなる」と言う意味でよく使われます。

立春を過ぎた寒さは「余寒」、立秋を過ぎた暑さは「残暑」と言いますが、辛い余寒も春分の日を過ぎれば和らぎ、厳しい残暑も秋分の日を過ぎれば過ごしやすくなると言う意味ですが、必ずしも気象現象とは関連はないようですね。

また、暦の上で明確になっているわけでもなく、あくまで人が身体で感じる季節の節目です。

さらに、この言葉には、人が自然に立ち向かっても叶うわけではない。
自然と仲良く共生し、耐える時には耐えなさい!と言う教えも含まれています。
つまり、自然に対して常に謙虚であれ!と諭した言葉でもあります。

加えて、謙虚な姿勢で、耐える時にはひたすら耐えたら、やがては過ごしやすくなるよ!という励ましの言葉でもあるような気がします。

仏教行事は、そのほとんどが、インドが発祥の地になりますが、彼岸の行事は日本固有のもので、「暑さ寒さも彼岸まで」と言う言葉も日本ならではです。

彼岸にお供えする食べ物に「ぼた餅」がありますが、これは既に触れましたが、「百花の王」と言われる牡丹の花が華麗に咲く事に由来します。

旧暦の話ですから、春の彼岸の頃に牡丹の花が咲くことはなく、概ねゴールデンウイーク頃が見ごろになります。

ちなみに、春の彼岸の中日、つまり春分の日は「自然をたたえ、生物を慈しむ」日であり、秋の彼岸の中日、つまり秋分の日は「先祖を敬い、亡くなった人を偲ぶ」日で、いずれも仏教の教えに相応しい理念です。

そして、「春の彼岸」と「秋の彼岸」は気温の差がかなりありますが、「暑さ寒さも彼岸まで」は、春の彼岸と秋の彼岸を同等に扱っているようです。
暑さ寒さも、ある程度慣れてくると気持ち良くなると言うことでしょうか?

今年も、《マナーうんちく話「701」と「702」》で、お彼岸について触れてみましたが、色々な意味を思い浮かべながら、お彼岸の日々をお過ごしいただければ嬉しい限りです。

誰しも、ご先祖様あっての今があるわけですね。


この記事を書いたプロ

人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション

マナー講師 平松幹夫

岡山県和気郡和気町父井原824番地 [地図]
TEL:090-4573-1062

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

4

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
参加者の声

【和気町協働事業「バラ色未来創造大学」に参加された方の声(アンケートから抜粋)●講座に参加するたびに若返る気がします。この年で新たな生きがいができ大変うれしい...

講演会・研修会メニュー

【女性部・女性会向け厳選講座】商工会、法人会、各種団体女性部から婦人会、地域、企業、サークルまで幅広く対応できる人気講座で、人生を前向きに生き、身も心も精...

 
このプロの紹介記事
マナーと自分磨きを指南する平松幹夫さん

美しいマナーを身につけてハッピーな人生を!(1/3)

「マナーは相手への思いやりを表現するためのスキル。形だけでなく、そこに込められた意味を理解したうえで身に付けることで、人間関係を良好にし、心の豊かさを取り戻せると思うのです」と、穏やかな物腰で語りかける平松幹夫さん。マナー講師、講演会講師と...

平松幹夫プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

講演・セミナーが大好評!老若男女をキラキラ魅せるマナー講師

所属 : 人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション
住所 : 岡山県和気郡和気町父井原824番地 [地図]
TEL : 090-4573-1062

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

090-4573-1062

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

平松幹夫(ひらまつみきお)

人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
マナーうんちく話1468《大切にしたい「言葉のお洒落」と「敬語」①》

日本は国土の7割以上を山で覆われていますが、「山笑う頃」から「山滴る頃」は緑のグラデーションが一番美しい時...

[ 日常生活におけるマナー ]

マナーうんちく話1467《マナーに存在する原則と例外》

日本には世界屈指の年中行事が有ると言われていますが、地域により様々です。慶事や弔事のしきたりもそうでしょ...

[ マナーの心得 ]

マナーうんちく話1466《農の心を大切に!5月21日は二十四節気のひとつ「小満」》

気温が上がり一段と緑が濃くなってきました。5月21日は二十四節気のひとつ「小満」です。二十四節気の中...

[ 歳時記のマナー ]

マナーうんちく話1465《大切にしたい「その場の空気を読んだ」立ち居振る舞い》

大人として「してはいけない振る舞い」、「すべきではない振る舞い」は多々あります。特に女性は・・・。しか...

[ ビジネスマナー ]

マナーうんちく話1464《賢い休養のお勧め》

四季が明確に分かれて、それがゆっくり移り変わる日本では吹く風にも豊かな感性を働かせました。丁度今頃に吹...

[ マナーの心得 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ