コラム

 公開日: 2014-02-22 

マナーうんちく話686《冠婚葬祭10、日本社会の現状と「葬」の在り方》

プライベートやビジネスシーンにおいて、私たちは色々な出来事に遭遇します。
例えば、結婚、離婚、出産、誕生、入学、卒業、入社、失業、リストラ、昇進、退職、長寿の祝い、死去、そして法事など等、人の一生はまさに喜怒哀楽の繰り返しではないでしょうか。
慶事と弔事が織りなす一大叙事詩とも言えますね。

そして昔から、人生には4つの大きな儀式があると言われてきました。
いわゆる「冠婚葬祭」ですが、中でも既にお話しした「婚」と、これから進めていく「葬」は極めて厳粛な儀式とされています。

ところで、冠婚葬祭の中でも「婚」は、当事者が色々と主体的に進めていくことができますが、「葬」は、そうはまいりません。

だから、身も心も元気なうちには出来る限り人のお世話をし、亡くなってからは人にお任せすると言う姿勢が大切ではないかと考えます。

しかし、近年、無縁社会、孤独死、無縁仏等と言う言葉に象徴されるように、核家族化の進展に伴い、家族や親族間のコミュニケーションや協調が薄れています。
加えて、地域や職場における絆が希薄化しています。

こうした現状下において、日本は世界一の長寿の国になりました。
長寿は古来より人類永遠のテーマで、それが達成できたことは大変嬉しくもあり目出度くもありますが、裏を返せば高齢者の多い国だと言うことです。
日本の高齢化率は年々上昇傾向にあります。

反面、子どもは年々減少しています。
少子化の一途をたどっていると言うことです。
少子化の原因は、「婚」のコラムでもお話ししましたが、晩婚化と未婚化です。

日本は、世界が今まで経験した事の無い超高齢社会であり、世界屈指の晩婚国であると言うことです。

この事は何を物語っているのでしょうか?
「少子多死社会」に陥っていると言うことです。

新たに生まれて来る子供より、高齢のため亡くなる人のほうが多い、人口減の国だと言うことです。

ちなみに、地球全体では一年間に産まれて来る子供は約13000万人です。
これに対し、亡くなる人は約6000万人だと言われています。

地球上では、年間約7000万もの人口が増えているわけですが、日本は、2年前のデータでは出生数103万に対し死亡数125万ですから、確実に人口減の状態です。

晩婚化や未婚化が進展し結婚式は減少傾向にありますが、葬式は増加傾向にあると言うことですね。
だから、これからは常に死と向かい合っていく必要があります。

結婚式は当事者の都合や考え方で無理にしなくても婚姻届のみで済まされます。
また婚姻届を提出しなくても事実婚という選択もあります。

しかし、人が亡くなったら死亡届のみと言うわけにはいきません。
人の死は厳粛に受け止め、丁重に弔う必要があります。

だからこそ、一概に、旧来からの風習や虚礼として処理するのではなく、人間同士の交わりや付き合いに欠くことのできない、生活上の厳粛な儀式として受け止めなければならないと思います。

さらに、葬儀は、殆どの場合において宗教もかみ合ってくるので、信仰する宗教の知識や、葬儀の在り方等など、自分自身の宗教観に基づいて行うことが大切ではないかと考えます。

そこで、ランダムではありますが、このコラムであまり触れてない「葬儀」について、主観も交えながら勧めて参ります。是非お付き合いください。



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マナー講師 平松幹夫

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