コラム

 公開日: 2013-11-01 

マナーうんちく話616≪「お目見えしぐさ」と「後引きしぐさ」≫

長かった夏の残照がすっかり遠のき、山や街がしっとりと落ち着いた佇まいを見せる季節になりました。

今日からいよいよ11月、野菜作りにとっては霜が気になってくる頃です。
だから11月は「霜月」と言われますが、非常に解りやすい名前ですね。

そして、今年も残すところあと2カ月です。
これを、もう二カ月しかないと捉えるか、まだ二カ月も有ると捉えるかは人それぞれですね。

ところで、初めての人に接する時に、どのような接し方をしますか?
「人は見た目が非常に大切だ」ということは既にお話ししましたが、初対面における「しぐさ」も同じように大切です。

このしぐさ次第で、単なる出会いで終わってしまうか、その後まで付き合いが持続するか左右されることがあります。

初対面の人にお目にかかる時は、不必要に自分を大きく見せたり、偉そうな態度をとらないで、謙虚で、しかも、ありのままを見てもらうように心がけたいものですね。

これが「お目見えしぐさ」です。その後の付き合いが良好に保てるように、江戸しぐさでは、正直な付き合いが信条だったわけです。

では、人と会って、別れる時にはどのようなしぐさをしますか?
「お目見えしぐさ」と同様に、「後引きしぐさ」もとても大切です。

これは、「相手にもう一度会いたい」と思わせるような粋な別れ方です。
今でしたら、電話を切る時に、相手が切るのを待って切るとか、店で買い物客を見送る時に、真心こめて丁寧に送って、お客様に好感を持って頂き、「もう一度この店で買い物をしたい」、「もう一度あの接客係と話をしたい」と思わせるしぐさです。

「出会いを大切にする」と言うことは「別れを大切にする」ことです。

さらに「終わりよければすべてよし」と言われるように、特に別れ際の「見送りしぐさ」を大切にして下さいね。

今まで会話に花が咲き、楽しい時間を共有していたのが、見送りのしぐさが良くなかったため、なにもかも台無しになってしまうケースは多々あります。

折角楽しい時間を過ごしても、別れ際が事務的で、別れた後は、さっさと見向きもしないで帰ったりする事のないようご用心ください。

また、「後引きしぐさ」のポイントは、人と会って別れる時に、相手が別れてから、さらに振り返るまで丁寧に見送る事です。

ちなみに、見送られる方は、別れた後でも5m位歩いたところで再度振り返って、会釈やそれらしいしぐさをすることです。

見送る方は相手が再度振り返ってくれればうれしいし、見送られる方は再度振り返った時に相手がまだ優しいまなざしで見送ってくれていたら、心が暖かくなります。

電車や車の時もそうです。
乗ったのを見届けるやいなや、すぐに帰ったり、乗った途端に見向きもしないのではなく、乗った後でも互いに手を振り合う等の仕草が出来れば理想的です。
これで、本当に心と心の交流が図れるわけです。

江戸時代の人付き合いは実に的を射た付き合い方で、人と人とがつきあうということは、自分だけでなく、それが次世代にも及ぶと考え、非常に謙虚な態度で接したようです。

ちなみに、誠実さや謙虚さがみじんも感じられない、いわゆる上辺だけの付き合いを「うたかたしぐさ」と言いますが、これは感心しません。

江戸しぐさは「商人しぐさ」とも言われ、経済や人を見るためのものですから、現代でも大いに参考になる、素晴らしいソフトが勢ぞろいです。

プライベートでもビジネスシーンでも、是非見習いたいものですね。




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マナー講師 平松幹夫

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