コラム

 公開日: 2013-08-31 

マナーうんちく話585≪表面的優しさより本質的優しさを・・・。≫

今日は8月の末日。台風が来ていますが、さすが8月も終わりとなると、うだるような暑さとはお別れしたいものですね。

七十二候では、今の時期は、「天地初めて粛(さむ)し」となります。
「粛」は、「さむし」でもいいですが、「しゅくす」とも読み、「衰える」と言う意味です。やっと、燃えるような暑さが衰え始め、過ごしやすくなると言うことでしょうか。

本来ですと暑さに疲れた体に、優しい風が吹いてくる時期ですが、台風による暴風雨はご免こうむりたいものですね。

なんだかんだと言っても、人にとって「優しさ」は、とてもありがたいものです。特に現代の日本のように、平和で、物が豊かで、便利な世の中にあっては、厳しさは敬遠されるけど、優しさは、殆どの人が大歓迎ではないでしょうか?

ホテルで結婚式の仕事に携わっていた頃、結婚が決定している、延べ数千カップルとコミュニケーションの機会を与えて頂きました。

その際、花嫁さんに、「旦那さんのどこに惚れましたか?」と尋ねると、大抵の人は、旦那さんの「優しさ」と答えます。

「優しさ」は、女性にとって、大きな魅力だと言うことは間違いありませんが、
最近では、男性も女性に対して優しさを求める人が目立ちます。

男女共同参画社会が進展したせいで、クール感の漂うキャリア系の女性が増えたから、癒し系の優しい女性が、余計に好まれるのではないかと思います。

しかし、いずれもこの時点では、相手の表面的な優しさであって、本質的な優しさを理解していないケースがあります。

「我儘を聞いてくれる」、「レディーファースト心を発揮してくれる」等の表面的優しさに、ついグラッときて結婚しても、共同生活をする中で、本質的優しさに触れることができなかったら、離婚に至るケースもあります。

「優しさ」は互いにとってとても大切だと思いますが、優しさを勘違いしないでほしいものです。

ではどうするか?
互いに、表面的な優しさ、つまり「見せかけの優しさ」の押し売りはしないように心がけることです。

さらに、表面的な優しさのみにこだわらずに、「本質的な優しさを見抜く力」を養うべきだと思います。

例えば、デートの時間を、仕事を犠牲にして何時でも作ってくれる男性より、二人の将来のためにデートより、仕事を優先する人の方が良いかもしれません。

自分のことばかりに優しくしてくれるより、時には高齢者に優しくする男性が良いかもしれません。

お笑い番組ばかり見て、優しく微笑むより、ニュース番組を見て本気で怒る方が良いかもしれません。強さ、逞しさ、経済力、信頼も大切です。

その人と一緒にいて本心から、安心できる、安らぐ、素直になれる等が有ればいいですね。

加えて、本当にその人が好きなら、表面的な優しさを提供するより、その人の事を真剣に思ってあげることも大切だと考えます。

特に親は、子どもに優しくするだけではいけません。
中国の歴史書に「慈母に敗子(はいし)有り。」と有ります。
敗子とは、道楽息子の事で、母親が優しいだけでは子はまともに育たない。つまり、子どもの躾の大切さを説いた言葉です。

優しさは、人間だれしも願う普遍的なものですが、全てではありません。
また、その見分け方も困難な場合が多いものです。
だから、人間力を身につけることです。

知恵や教養も必要ですが、苦労や下済みの生活も大切ですし、多くの人とふれあい、色々な経験を積んで頂きたいと思います。




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マナー講師 平松幹夫

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