コラム

 公開日: 2013-04-26 

マナーうんちく話528≪米はなんの実?≫

春分の頃に蒔いた野菜の種がやっと形が解るほどになりました。
すっかり勢いを増してきた野菜ですが、これから全て順風満帆というわけにはいきません。
油断するとひどい目に遭わされるのが「霜」です。

この頃は、夜に急激に冷え込むと霜に見舞われることが多々あります。
「温かくなったからと言って気を緩めてはいけないよ」と言う自然からのメッセージでしょうか?

実際にはまだ少し先になりますが、七十二候では、今時は「霜止出(しも やみて なえ いずる)」頃とあり、霜が一段落して、苗代で稲の苗が元気に成長する頃です。米を主食にする日本人にとって、一番大切な季節ですね。

ところで米は、「稲の実」だと言う事をご存知でしたか?

詳しく言えば、一年草の稲という食用栽培作物から収穫された実です。
そして、この稲を栽培するところが「水田」です。

つまり水田は、稲という食物に、人間の知恵や努力が結集された、日本人にとってかけがえのない農業技術なのです。

そして、この水田を管理運営していくために、「和の精神」が育まれ、「しきたり」が生まれたわけです。

ちなみに「しきたり」とは、風俗、習慣、風習、慣例、習わし、流儀等と同じ意味で使用されていますが、本来の意味は「仕来たる」、つまり、前々からそのように「して来た」という意味です。

すなわち、しきたりとは、物ごとや人間関係を円滑にするために先人が作った、知恵と思いやりの心が凝縮された、大変合理的なマニュアルの事だと認識して頂いたらいいと思います。

話を元に戻します。
米は稲の実ですが、「稲の実」をなんと言うかご存知でしょうか?

稲の実を「籾(もみ)」と言います。
籾米(もみごめ)ともいいますが、特に種として蒔くための籾は種籾(たねもみ)ともいいます。

そして、籾の殻をとったものが玄米です。
この状態は、豊富なビタミン、ミネラル、食物繊維が含まれ、健康食品として扱われていますので、玄米食を実践されている方も多いと思います。

よく、玄米は「生き米」、白米は「死に米」と言われますが、玄米は水に浸すと発芽し米が実ります。しかし白米は水に浸しても発芽しません。
美味しさは別として、玄米と白米では、栄養素は圧倒的に違います。

次に、この玄米からぬかを取り除き、白米にすることを「精白」と言います。
つまり、私たちが普段食している白米は、玄米からぬかを取り除いた部分です。

昔、米は88の手間暇がかかると言われ、MOTTAINAI精神を象徴する作物でしたが、今でも地球の環境問題解決の糸口になっています。

さらに稲作は「勤勉」と「和の精神」を醸し出しましたが、同時に「一生懸命(一所懸命)」にも繋がる生き方を教えてくれました。なぜなら水田は常に固定され移動できません。従って同じ場所で懸命に生きて行く必要が有るからです。
米が連作出来ない作物でしたら、日本の歴史は大きく変わっていたことでしょうね。

ところで、稲には捨てる所が有りません。藁(わら)は日本人の生活に密着していますし、神様とも大変深い縁が有ります。

米も同様です。「とぎ汁」くらいはとお考えでしょうが、実はとぎ汁には炭水化物やタンパク質の他に、肥料の3大要素であるカリウムとリンが豊富に含まれていますので、植え木等にも利用できます。

戦後導入された市場原理は、確かに物質的な豊かさをもたらしてくれましたが、反面、人や自然と仲良くすること、思いやりの心、助け合いの心が忘れ去られた感が有ります。

TPP(環太平洋連携協定)が大ヅメを迎えているようですが、従来の経済発展の視点とは別の角度からの、本当の意味での豊かさを考える意味においても、米の事をさらに理解して頂ければと思うわけです。

この記事を書いたプロ

人づくり、生きがいづくりプロジェクトのハッピーライフ創造塾

マナー講師 平松幹夫

岡山県和気郡和気町父井原824番地 [地図]
TEL:090-4573-1062

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

3

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
参加者の声

【和気町協働事業「バラ色未来創造大学」に参加された方の声(アンケートから抜粋)●講座に参加するたびに若返る気がします。この年で新たな生きがいができ大変うれしい...

講演会・研修会メニュー

《幸齢期に乾杯!加齢を華麗に生きる人生100歳時代の幸せ探し》《人生100歳2毛作時代到来!もうひと花美しく咲かそうよ》

 
このプロの紹介記事
マナーと自分磨きを指南する平松幹夫さん

美しいマナーと豊かな心でハッピーな人生を(1/3)

 「マナーは相手への思いやりを表現するためのスキル。作法に込められた意味を理解したうえで身に着けることで、人間関係を良好にし、豊かな心を育むと思うのです」と、優しくわかりやすい言葉で穏やかに語りかける平松幹夫さん(岡山県和気町父井原)。...

平松幹夫プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

年100回の講演が好評!キラキラ輝く人生を送るためのマナー講師

所属 : 人づくり、生きがいづくりプロジェクトのハッピーライフ創造塾
住所 : 岡山県和気郡和気町父井原824番地 [地図]
TEL : 090-4573-1062

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

090-4573-1062

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

平松幹夫(ひらまつみきお)

人づくり、生きがいづくりプロジェクトのハッピーライフ創造塾

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
マナーうんちく話1604《これくらいは知っておきたい「干支」のうんちく》

年賀状に犬のデザインを施された人も多いと思いますが、2018年の干支は戌(いぬ)ですね。暦や方位や時間に用...

[ 歳時記のマナー ]

マナーうんちく話1603《「小寒の氷 大寒に解く」。物事は思い通りにはいかない・・・。》

3月から4月並みの気温が続いていますが、1月20日は二十四節気のひとつ「大寒」です。暦の上では一年で一番寒い...

[ マナーの心得 ]

マナーうんちく話1602《どこへいった?日本人の礼節・・・。》

世界屈指の長い歴史を誇る日本人は、今でも米を主食にしています。そして稲作を中心とした農耕民族だったせいも...

[ マナーの心得 ]

マナーうんちく話1601《これくらいは知っておきたい「おみくじ」の知識とマナー》

おみくじにもマナーがあるの?と思われる方も多いと思います。おみくじを引いた人は非常に多いと思いますが、概...

[ 冠婚葬祭のマナー ]

マナーうんちく話1600《まだまだある正月行事!「小正月」「とんど焼き」「藪入り」》

12月は一年最後の月ですから「除月」と呼ばれますが、これに対して、一年で最初の月は「正月」と呼ばれます。...

[ 歳時記のマナー ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ