コラム

 公開日: 2013-04-07 

マナーうんちく話518≪「花まつり」と「花のある人」≫

その年に初めて鳴る雷を「初雷(はつらい)」といいますが、今年も春の訪れを告げる雷が鳴る頃になりました。
昔は、初雷は恵みの雨を連れて来るので大変喜ばれたそうですが、程々が良いですね。

また、桃や李(すもも)の花が咲く時期でもあります。
『桃李(とうり)もの言わざれども下自ずからみちを成す』という、この時期に相応しい、中国の有名な諺が有ります。

桃や李は、非常に美しい花を咲かせ、美味しい果実を実らせるので、何も言葉を発しなくても、大勢の人がそれに魅了されてやって来て、桃や李の木の下には、自然に道ができると言う意味です。

それと同じように、素敵なマナーが発揮できる人格者の元には、常に多くの人が集まり、楽しい会話が生まれ、幸せの種がそこから芽吹くわけです。

ところで、神様(神道)仏様(仏教)の国日本で、一年で最も盛大に繰り広げられ、かつ経済効果が期待できるイベントと言えば、イエスキリストの誕生日を祝うクリスマスで、知らない人はいないのではないでしょうか。

では、4月8日は何の日かご存知でしょうか?

4月8日は、お釈迦様の生まれた日で、「灌仏会(かんぶつえ)」です。

「灌仏会」は聞き慣れない言葉ですが、お釈迦様の誕生日を祝う行事のです。

お寺では、花を綺麗に飾った「花御堂(はなみどう)」と呼ばれる小さなお堂を作り、その中に釈迦誕生仏を安置し、お参りに来た人は、それに甘茶をかけてお祝いします。

一年で多くの花が咲き誇る時節なので、様々な花でお堂を作るから、「花まつり」ともいいます。

お釈迦様の誕生日で、しかも美しい花が咲き乱れる時期だから、花を飾るのは確かに理にかなっていますが、他にも「花まつり」と言われる理由が有ります。

以前、「日本人と花見」でもお話ししたように、田植え前に、山へ「田の神様」をお迎えに行くことに関連が有り、それに、お釈迦様の誕生日が加味されて、「花まつり」となったと言う説もあるようです。

花そのものが、神様の拠り代かもしれませんね。

ちなみに、日本では、魅力的な人のことを「花の有る人」と表現しますが、これは、単に外見が美しいばかりではなく、内面から輝いている人です。
つまり、身も心も美しい人の事です。

さらに、自分だけがキラキラ輝くのではなく、回りまで明るく照らす人で、皆様方の周囲にもおられませんか?

人間誰しも、人から好かれたいとの願望は有ります。
つまり、誰でも「花の有る人」になりたいものです。
しかし全ての人に好かれることはまずありません。
だから、不必要に周囲の顔色ばかり伺うのも考えモノです。

「花の有る人」になるにはいくつかのポイントが有ります。

老若男女誰にも素直な態度で接すること。
自分の事ばかり考えず、常に相手の立場になって考える事。
「ありがとう」「ごめんなさい」がキチンと言えること。
「ユーモア」や「笑顔」が有ること。
「聴き上手」になること。
人に親切にすること等などでしょうか。

つまり、マナーの基本に徹することです。
いつでも、どこでも、だれでもできることです。

「花の美しい時期」には、「身も心も美しい人」がお似合いです。
「花まつり」の頃には、お釈迦様にあやかって、自分磨きをしてみるのもお勧めです。
そして、自国の宗教や文化を大切にしたいですね。

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マナー講師 平松幹夫

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