コラム

 公開日: 2013-03-16 

マナーうんちく話505≪なぜ両手を合わせるの?≫

「暑さ寒さも彼岸まで」と言われますが、本当に良い気候になりましたね。
これから暖かい日が続くようですが、3月17日は「彼岸入り」です。

彼岸とは、直訳すれば「向うの岸」、つまり現世に対して「あの世」のことで、春分と秋分の日を挟んで、前後3日ずつ、合計7日のことです。

日本独特の行事で源氏物語にも登場するそうですが、この頃は、浄土思想と結びつき、広く信仰されていたようです。

西方浄土の考え方が有るように、西のかなたが極楽浄土で、太陽が真西に沈む彼岸に、「阿弥陀様のお世話になろう」と言うことだったのが、やがて、今のように、ご先祖様を供養する日になったわけです。

平たく言えば、お盆は仏様の「里帰りの日」で、お彼岸はお墓に「仏様を供養しに行く日」だという認識で良いと思います。

家族揃って、牡丹餅を持ってお墓参りを予定されている人も多いと思います。盆と正月そして彼岸は、日本人を実感する日ですね。

ところでお墓参りをしたら、お墓に向かって両手を合わせますが、なぜ「両手を合わせるのか」ご存知でしょうか?

これにはキチンとした理由が有ります。
お墓で両手を合わせるのは、「自分の心」と「ご先祖様の心」を合わせると言う意味です。
ちなみに、右手がご先祖様の心で、左手が自分の心だとされています。

また、食事をする時にも、「頂きます」の挨拶と共に、両手を合わせる人を良く見かけますね。

「頂きます」の意味は、自分の命を長らえるために、魚や豚や牛や鶏や卵、あるいは野菜や果物等の、食材の命を頂くと言う意味です。

魚も、豚も、牛も、鶏も、卵も人間に食べられるために生きているわけではありません。

それを、人間の一方的な都合で、人間の命を長らえるために、食べるわけですから、食材に感謝の意を込めて「頂きます」と言葉を発するわけです。

従って、この時、両手を合わせるのは、「食材の命」と「自分の命」を一つにする意味です。

すなわち、お墓参りの時や食事の時に両手を合わせると言うことは、ご先祖様や食材に感謝の意を込めて、心を一つにすることで、後世にも是非伝えたい日本人ならではのしぐさです。

なぜなら、ご先祖様や食材に感謝する心が生まれれば、日常生活においても、他者に対して感謝する気持ちが育まれるからです。

マナーは、「感謝」や「尊敬」や「思いやり」の心を抱き、それを具体的に言葉や態度で表現することですが、「両手を合わす」と言うことは、すばらしい感謝の気持ちの表現の一つです。

加えて、お願い事をする時にも両手を合わします。
初詣や参拝の時には、両手を合わせて言願い事をしますが、願いがかなった時に、感謝の気持ちを込めて、手を合わすことは少ないですね。

お願いごとをすることに重きを置くより、感謝することに重きを置いて、両手を合わせるようにしたいものですね。

昨年の暮れに、県内のあるお寺から素敵なご縁を頂き、今年の1月に講話の機会を与えて頂きました。

そして、そのお寺のご住職から、「元旦に初日の出に向かって、お願いごとをするために、両手を合わせる人は多いですが、大晦日に沈む太陽に向かって、感謝の気持ちを込めて、両手を合わす人は少ないですね」と言う事を教えて頂き感動しました。

仏に仕える方の言葉は心に響きます。


この記事を書いたプロ

人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション

マナー講師 平松幹夫

岡山県和気郡和気町父井原824番地 [地図]
TEL:090-4573-1062

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

3

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
お客様の声

●●テーブルマナーの本当の大切さが理解できました●●洋食のマナーには自信が有ったので参加しましたが、今回平松先生の講座を受講して「目からうろこ」と言う言葉をす...

出前講座

■絶対聴きたい!《女性会・女性部向け》厳選講座のご案内!商工会、法人会、各種団体の女性部会から、婦人会、地域、企業、サークルまで幅広く対応できる人気講座です...

 
このプロの紹介記事
マナーと自分磨きを指南する平松幹夫さん

美しいマナーを身につけてハッピーな人生を!(1/3)

「マナーは相手への思いやりを表現するためのスキル。形だけでなく、そこに込められた意味を理解したうえで身に付けることで、人間関係を良好にし、心の豊かさを取り戻せると思うのです」と、穏やかな物腰で語りかける平松幹夫さん。マナー講師、講演会講師と...

平松幹夫プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

講演・セミナーが大好評!老若男女をキラキラ魅せるマナー講師

所属 : 人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション
住所 : 岡山県和気郡和気町父井原824番地 [地図]
TEL : 090-4573-1062

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

090-4573-1062

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

平松幹夫(ひらまつみきお)

人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
マナーうんちく話1369《幸運を呼ぶ「運盛り」のお勧め》

国土の7割以上を山で覆われている日本では、四季折々の山の様子を人に例えて非常におおらかな表現をしています。...

[ 日常生活におけるマナー ]

マナーうんちく話1368《二十四節気の一つ「大雪」と「イルミネーション」》

最近公民館、女性大学、地域、教育委員会、諸団体等からの「年中行事」に関する講演依頼が増えてきました。10日は...

[ 歳時記のマナー ]

マナーうんちく話1367《大切にしたい服装のマナー》

「クールビズ」や「ウオームビズ」が浸透したせいで、服装もかなりカジュアルになり、個性が尊重されるようになり...

[ 日常生活におけるマナー ]

マナーうんちく話1366《子どもにマナーを教えることができますか?②》

この度文部科学省の問題行動調査で、全国の国公私立の小中高、特別支援学校において「いじめ」が224540件発...

[ 親に身につけていただきたいマナー ]

マナーうんちく話1365《幸運を呼ぶ心の持ち方・過ごし方》

「笑う門には福来る」。「上方いろはかるた」に登場する一句です。最新の研究では「作り笑顔」でも、肉体的...

[ 日常生活におけるマナー ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ