コラム

 公開日: 2013-02-15 

マナーうんちく話479≪現代の「上座」と「下座」のマナー①「概念」≫

日本における成文化された礼儀・作法は聖徳太子の作った「十七条の憲法」だとされていますが、これは当時の貴族や官僚に対しての道徳的な規範を説いたものです。

それが次第に、貴族社会の秩序を保つために「形」に重きが置かれるようになります。

さらに武士の台頭により、その傾向はますます強まるわけですが、住まいにも多様な変化が起き、「寝殿造り」から「書院造へ」と移行し、「床の間」が作られるようになったわけです。

ちなみに、「床の間」は、仏教と非常に密接な関係が有り、「仏壇を床の間の起源とする説」や、もともと「中国よりもたらされた工芸品とか書画等を置いて観賞する所」だと言う説など色々あるようですが、確かではありません。

しかし、いずれにせよ、床の間は一段と高くなっているので、「高貴な人の位置する場」、あるいは「神聖な場」であるという認識は大切だと考えます。

従って、和室においては「床の間に近い場所」が上座になるという考え方は、理にかなっていると言えます。

そして、もてなしをする方は、客人が気持ち良く過ごせるよう気配りをするわけですが、この際、精神的・肉体的な側面からの配慮が必要です。

精神的な側面とは、「自分がどのように思われているか?」です。
上座に案内されれば、敬意を持たれていると気分が良くなります。
しかし、下座に案内されれば気分を害します。

一方、肉体的な側面は、冷暖房の良く効いている場所や、景色の良い所、あるいはトイレに近いところ等です。

特に小さい子ずれのお母さんや、高齢者の場合はトイレの近い場所や冷暖房の配慮は大切ですし、レストランなどでは、風景が何よりのご馳走になる所も有ります。

これらを考慮しながら、客人がどんな要件で訪問するのか、どんな人であるか、どんな場所であるか、どんな時であるか等も交えて、総合的に判断して、客人が最も心地よく過ごせる場所にお勧めする必要が有ります。

例えば、和室だったら、部屋がどの方向に向いていようと、「床の間」に近い場所が上座(じょうざ、かみざ)で、洋室なら「暖炉」が有る位置が上座とされていますが、そこが必ずしも景色が良い場所ではありません。

極端な場合は、入口に近い下座(げざ、しもざ)が一番景色の良い場所になる場合も有ります。

親しい友人同士で有ればそんなに気を使う必要は無いですが、相手が上得意さんであったり、立場が上の人や年配者の場合は、当然それなりの敬意をもって接することが必要です。

非常に難しいマナーだと思いますが、良好な人間関係を築くに当たって、非常に大切なマナーです。

さらに今では、床の間はおろか和室さえ無い住まいも多いし、さりとて、洋間に暖炉が有る家は日本ではあまり見かけません。

このように、「上座」と「下座」のマナーは「順番のマナー」と共に、非常に大切なマナーであるにも関わらず、ビジネスシーンでもプライベートシーンでも、何かと判断基準が不明確になっている所も多々あります。

そこで再度、「和室の場合」、「洋室の場合」、「上座に勧められた場合」、「序列のマナー」等など、色々なシーンに触れて参りますので参考にして下さい。

この続きは19日(火)に予定しております。

この記事を書いたプロ

人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション

マナー講師 平松幹夫

岡山県和気郡和気町父井原824番地 [地図]
TEL:090-4573-1062

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

2

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
参加者の声

【和気町協働事業「バラ色未来創造大学」に参加された方の声(アンケートから抜粋)●講座に参加するたびに若返る気がします。この年で新たな生きがいができ大変うれしい...

講演会・研修会メニュー

【女性部・女性会向け厳選講座】商工会、法人会、各種団体女性部から婦人会、地域、企業、サークルまで幅広く対応できる人気講座で、人生を前向きに生き、身も心も精...

 
このプロの紹介記事
マナーと自分磨きを指南する平松幹夫さん

美しいマナーを身につけてハッピーな人生を!(1/3)

「マナーは相手への思いやりを表現するためのスキル。形だけでなく、そこに込められた意味を理解したうえで身に付けることで、人間関係を良好にし、心の豊かさを取り戻せると思うのです」と、穏やかな物腰で語りかける平松幹夫さん。マナー講師、講演会講師と...

平松幹夫プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

講演・セミナーが大好評!老若男女をキラキラ魅せるマナー講師

所属 : 人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション
住所 : 岡山県和気郡和気町父井原824番地 [地図]
TEL : 090-4573-1062

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

090-4573-1062

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

平松幹夫(ひらまつみきお)

人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
マナーうんちく話1483《「親孝行。したい時には親はなし」。親孝行のお勧め》

世話になった人や周囲の大切な人に対して「ありがとう」の気持ちを表現する事はとても大切だと思います。伴侶に...

[ 日常生活におけるマナー ]

マナーうんちく話1483《6月21日は夏至。夏の「短夜」をどのように過ごしますか?》

6月は旧暦では「水無月」と呼びますが、この時期になると日本では北海道を除き全国的に一年で最も雨が多い時です...

[ 歳時記のマナー ]

マナーうんちく話1482《打ち合わせ中に携帯電話が鳴った。どうする?》

今や公私とも携帯電話を持ち歩かない人は珍しいでしょう。携帯している以上所かまわずかかってきます。掛け...

[ ビジネスマナー ]

マナーうんちく話1481《「大黒柱」と「父の日」》

クールビズ商戦も梅雨に入り一息ついているようですが、それに代わって商店街やデパートでは父の日のプレゼントコ...

[ 歳時記のマナー ]

マナーうんちく話1480《「オレオレ詐欺をマナーの視点でとらえると②》

前回の続きですが、突然電話が孫や子どもと名乗る人からかかって来て大金を要求されたら、先ずは「直接顔を見せて...

[ 日常生活におけるマナー ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ