コラム

 公開日: 2013-01-16 

マナーうんちく話449≪日本人と酒≫

正月の行事から成人式まで、お目出度い行事が続き、なにかと、お酒を飲む機会が多かったことと思います。

ところで、正月に活躍した草木と言えば、松、竹、梅、千両等が挙げられますが、「南天」も例外ではありません。

「南天」は「難転」、すなわち「難」を「転じる」という語呂合わせから、厄除けの木として、昔から重宝されていますが、他にも、「咳止め」や「腐敗を防ぐ」薬効も有ります。

特に、「赤飯」や「お重」には付き物ですが、これは、難を転じる「縁起担ぎ」と、南天の持つ抗菌力を利用した腐敗防止という「実用的」な側面が有ります。

このように、南天は、先人の知恵が詰まっているとてもありがたい木ですが、その恩恵にあやかるのは、人間だけではありません。
木の実が少ない今頃は、小鳥たちにとっても大変貴重な食べ物です。

さて、正月や祝い事には南天が有りがたい存在ですが、祝い事にはなんと言っても「酒」が欠かせません。

現代は、全てに渡りモノが豊富ですから、いつでも、誰でも、気軽に酒を飲みますが、お目出度い時、すなわち「ハレの日」に飲む酒には、特別な意味が込められております。

だからこそ、その意味を正しく理解したら、同じ酒でも、より心豊かに味わうことができます。

そこで、年頭に当たり、「日本人と酒」について詳しく触れてみます。

世界中には、その国々固有の気候風土、食文化、国民性、習慣、生活環境等に根差した酒の文化が有ります。

フランスのワイン、イギリスのスコッチ、アメリカのバーボン、ドイツのビール、ロシアのウオッカ等はおなじみですが、我々の知りえぬ酒文化も多々あると思います。

勿論、日本も例外ではありませんが、日本の国酒である「日本酒」は、特に奥が深いと思います。

日本酒はご承知の通り、日本人の主食であるコメを原料にした醸造酒ですが、昔の人にとっては、科学的な原理は知る由も有りません。

酒ができるプロセスには、人間の力には無い不思議な力、すなわち「神の力」が存在したと考えられていたようです。

酒を飲んだら酔いますが、その酔った状態こそ、神がなせる技だったのでしょうね。

だから、酒を飲んで酔うと言うことは、神様と仲良くすると言うことになり、大切なことだったわけです。

日本の神様は大変酒がお好きで、神様に色々な事をお願いする時には、先ず酒をお供えして、神事が終われば、その酒を下げて飲み、そして酔って、神様と仲良くなり、願いを聞き入れて頂くということになります。

このように、先人にとっては、酒を飲むということは、今のように楽しむための飲酒ではなく、神聖な行事だったわけですね。
今でも神事には、「お神酒(おみき)」は必要不可欠です。

次回は、「お神酒」についてです。










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