コラム

 公開日: 2012-11-29 

マナーうんちく話401≪喪中はがきの知識ととらえ方≫

毎年この時期になると、頂いて嬉しくないものが有ります。
喪中葉書です。

「身内に不幸が有ったので、新年の挨拶は失礼させていただきます。」と言う葉書を受け取られる方も多いと思います。

特に私のような世代になると、親が天寿を全うする頃になるので、その数は年々増えてきます。

しかし亡くなるのは親に限ったことではありません。
その伴侶もいますし、中には人生半ばで召される人もおり、悲しみもひとしおです。

いずれの場合も、年賀状を控えるしきたりが有るようですが、この捉え方も、その範囲や期間なども明確ではありません。

ちなみに、日本は神様(神道)・仏様(仏教)の国ですが、お釈迦様の誕生日は今やほとんど祝うこともなければ話題になりません。

しかし、キリストの誕生を祝うクリスマスのイベントは、キリスト教国より早くから、しかも盛大にイベントを繰り広げているようです。
また、「ハロウィン」のイベントも年々盛大になっています。

加えて、今の日本の結婚式は、過半数以上のカップルがキリスト教スタイルで挙げています。しかし葬式は九割以上が仏式で執り行われています。

この状況を、どのように捉えるかは、人それぞれですが、宗教観が非常に曖昧な気がします。
日本の公立の学校では、宗教教育がなされていませんのでなおさらです。

従って、喪中葉書等も、出すべきか否か、誰に出すか?迷うところだと思いますが、私は、自分なりの宗教観を持つことが大切だと感じます。

幸いなことに、今は安価で解り易く解説した、宗教や仏教に関する本が本が沢山ありますので、ぜひ複数読まれて、自分なりの宗教観を持ち、それにより行動される事をお勧めします。

今回は、喪中葉書について参考になる、「忌中」と「喪中」についてお話しします。

昔は、死者が持っている穢れは、亡くなってしばらくの間は、その身内や周囲の人に移ると考えられていたので、穢れが移ると言われていた一定期間、遺族は周囲の人と交際を断つ必要が有りました。

この期間が49日で、これを「忌中」と言います。
そしてこの忌中はなかば強制的なものですから、この間はなにかと自粛しなければいけないことが沢山あります。

しかし、49日が過ぎれば、強制的に自粛する必要が無くなり、行動はかなり緩和されるわけです。つまり自粛するにつけても自主的になります。
この期間が「喪中」と言うことになります。
いつまでが喪中か?等は次回に回します。

それでは、このような決まりを、いつ、誰が決めたかと言いますと、「延喜式」により細かく規定されたわけです。

延喜式とは、平安時代の延喜5年(905年)に後醍醐天皇の命により編纂がスタートし、967年に施行された律令の施行細則で、全50巻約3300条から成ります。

今の六法全書のようなものですから、かなりの強制力が有ったわけで、1000年以上経過してもその考えが残っているのですから、考えてみれば日本の歴史はすごいですね。

ところで、身内が亡くなった際に、「来る正月は喪に服すので、年賀状を出すのを差し控える事」を「年賀欠礼」と表現します。
「欠礼」とは礼を欠く事、すなわち、「しなければいけない挨拶をしない」ことです。

そして「喪中葉書」は、年賀欠礼の通知のことです。
次回に続きます。

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