コラム

 公開日: 2012-09-28 

マナーうんちく話344≪チップ&サービス料≫

前回は「心付け」について触れましたが、今回は「チップ」と「サービス料」について解説します。

チップの起源は、迅速なサービスを保証する「To insure promptness」の頭文字です。

パブで「to insure promptness」と書かれた箱にお金を入れると「迅速なサービスが受けられた」とか、ホテルでベルボーイにお金を渡すと「順番に関係なく優先的に荷物を運んでもらえた」等というのが始まりだそうです。

日本のホテルでも、私がホテルに入りたての頃には、外国人のお客様からよく頂戴しました。但し、同じホテルでも、ベル係やレストラン・バー等のチップを頻繁に頂けるセクションとそうでないセクションがあります。

私は当時、レストランやバーの仕事に携わっていましたので、チップの恩恵を多々受けることができました。

バーでは小瓶のビールを一本飲んで頂くごとに1ドルのチップを頂き、コーヒーのルームサービスでも1ドルのチップを頂けるのが、とてもうれしく、英会話をしっかり勉強したものです。

勿論お金を頂くのもさることながら、満身の笑顔に「サンキューの言葉」を添えて頂くチップに、欧米諸国の素晴らしい文化が感じ取れました。

それ以来、買い物などをしてお金を支払う時には、いつも「ありがとうの言葉」を添えて支払いを済ませることにしています。
皆様にも是非お勧めします。

ちなみに、当時のホテルの利用客は、外国人の旅行者と比較的お金持ちの人が多いかったので、チップに有り付けたわけですが、ホテルが次第に一般に普及するにつれ、このチップの習慣は薄れて行きました。

つまり、日本では一般のお客様にチップを強要することが難しかったのが、定着しなかった理由です。

但し、前回触れました、旅館や結婚式などで、感謝の気持ちとして、お客様が自発的に、お金や金品を渡す「心付け」の習慣は現在でもあります。

「チップ」と「心付け」の明確な違いは有りませんが、「心付け」は、基本的にはお金を裸では渡しません。

「お礼」「御祝儀」等と渡す目的を簡潔に書いて、懐紙や祝儀袋やぽち袋に入れて相手に直接渡すのがマナーです。

そして、チップは、お客様に強制できないことや、セクションにより頂けるセクションとそうでないセクションがあり、不公平が生じるので、やがて、チップを定額化し、ゲストに請求する「サービス料」制度ができたわけです。

すなわち、個人の収入になったチップは、会社側の収入になる「サービス料」制度へと移行したわけですね。
また、サービス料は10%が多いようですが、明確な基準は無いようです。

そして、ホテルや旅館では「サービス料」を頂いた上に、さらに「心付け」まで頂くことがあります。

お客様の負担を考えると、頂く方も、それなりのプレッシャーがかかりますので気が引き締まります。勿論、頂かなくても手を抜くようなことはまずありません。

それなら、いっそ心付けは廃止したら?と思われるかもしれませんが、これが理屈では上手に説明できない何かがあるわけです。但し、頂かない事業所もあります。

サービス料はなにがしかの対価として一方的に頂くものですが、心付けは自主性によるもので、基本的に発想が異なります。「感謝の気持ち」や、喜び事・祝い事を手伝ってくれた「おすそわけ」として頂く、日本独特の風習だと私は思っていますが、皆さまは如何でしょうか?


この記事を書いたプロ

人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション

マナー講師 平松幹夫

岡山県和気郡和気町父井原824番地 [地図]
TEL:090-4573-1062

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

1

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
参加者の声

【和気町協働事業「バラ色未来創造大学」に参加された方の声(アンケートから抜粋)●講座に参加するたびに若返る気がします。この年で新たな生きがいができ大変うれしい...

講演会・研修会メニュー

《幸齢期に乾杯!加齢を華麗に生きる人生100歳時代の幸せ探し》《人生100歳2毛作時代到来!もうひと花美しく咲かそうよ》

 
このプロの紹介記事
マナーと自分磨きを指南する平松幹夫さん

美しいマナーと豊かな心でハッピーな人生を(1/3)(1/3)

「マナーは相手への思いやりを表現するためのスキル。作法に込められた意味を理解したうえで身に着けることで、人間関係を良好にし、豊かな心を育むと思うのです」と、優しくわかりやすい言葉で穏やかに語りかける平松幹夫さん(岡山県和気町父井原)。 ...

平松幹夫プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

年100回のセミナーが好評!キラキラ輝く人生のためのマナー講師

所属 : 人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション
住所 : 岡山県和気郡和気町父井原824番地 [地図]
TEL : 090-4573-1062

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

090-4573-1062

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

平松幹夫(ひらまつみきお)

人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
マナーうんちく話1543《食欲の秋!心通わせる食卓のお勧め①》

食べることが嫌いな人はほとんどいないでしょう。では「味覚の秋」「食欲の秋」を存分に楽しまれていますか?...

[ 日常生活におけるマナー ]

マナーうんちく話1542《「稲刈り」と「初穂料」》

実りの秋、収穫の秋を迎えています。この時期には全国津々浦々で稲刈りが始まっていますが、同時に秋まつりが行...

[ 歳時記のマナー ]

マナーうんちく話1541《「ありがとう」の連発が人生を好転させる》

秋雨前線の影響でしょうか?気温も急降下し本格的な秋の訪れが実感できますが、暦の上では菊の花が咲く時期です...

[ 日常生活におけるマナー ]

マナーうんちく話1540《神無月に出雲に出張された神様はどんな仕事をされるの?》

10月も半ばになると、昼間の時間が短くなったのが実感できるようになりますが、暑くもなく寒くもなく、最も過ごし...

[ 歳時記のマナー ]

マナーうんちく話1539《日常生活を心豊かにする「ささやかな幸せ」の感じ方》

秋は月。そして虫の声。昨夜の月はとてもきれいでしたが、一年の中でも一番美しいといわれる秋の月を眺めて...

[ 日常生活におけるマナー ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ