コラム

 公開日: 2012-09-12 

マナーうんちく話329≪サービスとマナーの関係≫

ホテルで長い間接客の仕事に携わっていると、言うに云えない苦労も沢山あり、常にストレスとの戦いですが、色々と磨かれることも有ります。

忍耐力が強くなる、優しさが身に付く、良好な人間関係を築くことができるようになる、そして人を見る目が養われます。

勿論、これらは人それぞれですが、概して経験年数に比例します。
経験年数が増えれば、大体役職もそれに相応しいモノが付きますが、ホテルは他の接客業と異なり、いくら上の役職についても、常に現場の第一線でお客様と触れあうことになります。

ただ、私たちの場合は、お客様から「上から目線」で見られるわけで、私達がお客様を、上から目線で見ることはまずありません。

このことは、多少は緊張も有り、窮屈な感は有りますが、とてもいい経験になります。

「上を悪むところ 以って下を使うなかれ(かみをにくむところ もってしもをつかうことなかれ)」という言葉があります。

上から下の者を見ると3年かかるが、下から上の者を見ると3日で理解できると言う意味です。

決して、上の人が馬鹿で、下の者が悧巧だということではなく、立場によって異なると言うことです。

お客様の中には様々な人がいます。
優しく接してくれて好感の持てる人もいれば、横柄で非常に不快感を覚える人もいます。

勿論いくら横柄にされても、笑顔でキチンと応対しなければいけませんが、問題は、自分が客の立場になった時です。

かって、自分が不快感を覚えたことを思い出し、横柄にされたお客さんと同じ態度を取らないで、好感を覚えたお客様のように、優しく接することが大切です。

私たちは、気軽にサービス、サービスと言っていますが、その本質は、お客様が心地良い一時を過ごせるように、もてなすことです。

英語の「Service」の外来語で、日本では大正時代から使われ始めたようです。
この「サービス」は、手に触れることも、目に見えることもできないので、非常に難しい面が多々あります。

さらに人間が行うことですから、品質を一定に保つこともできません。
いわば、10人10色の側面があります。
逆に言えば、それだからこそ魅力もあると言えます。

一方、店側の人が心を込めてもてなしてくれたことに、客の立場としては、それにスムーズに答えなければいけません。
これが「マナー」です。

客だから、何をしても良いと言う理屈は有りません。
自己中心的になるのではなく、相手のことを考えて答えるのがマナーです。

「店(売り手)」と「客(買い手)」には、上下関係は有りません。
互いに、感謝と思いやりと尊敬の気持ちで接することが必要です。

そして、なぜ思いやりや感謝の気持ちを持ちながら接する必要があるのか?
その理由を考えながら行動できれば最高です。

特に、営業や接客・接遇に携わる人は、自分が客の立場になった時、「好感の持たれるお客様」を意識し、そのように振舞えば、営業力も接客力もグーンと向上するはずです。



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マナー講師 平松幹夫

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