コラム

 公開日: 2010-08-23 

処暑とマナー


日本は昔から季節の節目として、あるいは農作業の目安として重宝されてきた暦があり現在でも四季折々を表す言葉として用いられております。
そんな二十四節気の今日は「処暑」ですね。


このコラムでも取り上げました、七月23日の暑さがピークに達する「大暑」、続いて8月7日の秋の気配が感じられる「立秋」、そして8月23日の秋の気配が深まる「処暑」と暦の上ではこうなるはずですが、気象庁始まって以来の記録的な暑さに見舞われ、今年はとんでもない夏になってしまいました。


確かに「暑さ寒さも彼岸まで」といわれるように、身体が喜ぶ変化はないにしても、「処暑」という感じが示すように、暑さもほどほどで、朝夕は涼風に癒され、夜はコオロギや鈴虫たちの美しい合唱に心を潤おされたいものですね。


しかし連日連夜のこの暑さ。
秋の風情を感じるどころか、ついついエアコンに頼ってしまいます。
このエアコンの室外機の熱風がまた新たな暑さを誘導し悪循環の繰り返しですね。
わかっちゃいるけどやめられない、というところでしょうか・・・


扇風機やエアコンに無縁だった昔の人や、そのような文明の利器の恩恵を受けていない国の人たちは、さぞかし大変だったな~と感じます。


勿論それなりの対策はあるのでしょうが。
例えば、「風鈴の音で聴覚から涼をとる」「朝顔や夕顔で視覚から涼をとる」「お化け屋敷で精神的な面から涼をとる」「簾を吊るす」「打ち水をする」「団扇・扇子」等などが思い浮かびますが、その土地ならではの気候風土に適したやり方があり、それで十分対応できたのではないかと思います。


また昔の暑さと今の暑さは「質の違う暑さ」のような気がします。
昔の暑さは過ごしやすい「質の良い暑さ」で、今の暑さは温暖化の悪影響をもろに受けた「質の悪い暑さ」だと感じますが、皆さんはいかがでしょうか・・・


「エコ」「エコロジー」「クールビズ」等という言葉を使えば、いかにも温暖化抑制に貢献しているみたいですが、現実の暑さは残念ながらこれらを全面的に否定しているようです。


マナーは「人に対するもの」であると同時に「自然に対するもの」でもあります。
大切なことは一人ひとりが、自然に対し真摯な態度で向かい合い、できることから行動に移すことだと思います。
また「大量消費がなければ経済が発展しない」という仕組みも地球規模で検討しなければいけない時代ですね。


マナーの「良い」「悪い」は、マナーを「知っている」か「知らない」かではありません。
マナーを「発揮できる」か、「発揮できない」かです。
マナーは理解しているが、それを発揮できない人が多いから矛盾が生ずるのです。


例えば「人の話を聴くことはマナーです」。
小学生でも知っています。
でも人の話を「聴く」ことのできない人は大勢います。


「お前の話は聴く耳持たぬ」。
これがすべての争いのもとです。
離婚の原因の大半はおそらくこれでしょう。
最悪のケースは「戦争」です。


日常生活においても、「これだけ暑いのだから少々マナーを守らなくてもいいだろう」と、ついつい甘えが出ます。
暑くも寒くもないときは、ほとんどマナーの差は出ません。


こんな時こそ、美しいマナーを発揮できる人が、本当の意味における「紳士・淑女」だと思います。


「春の来ない冬はない」と言われます。
厳しい暑さがしばらく続くようですが、秋はもうすぐです。
元気を出して頑張りましょう。


追伸
今日頃が「残暑見舞い」を出すのに絶好のタイミングですね。

この記事を書いたプロ

人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション

マナー講師 平松幹夫

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