コラム

 公開日: 2012-05-12 

マナーうんちく話240≪親しき仲にも礼儀あり≫

5月13日は「母の日」ですね。
アメリカの女性が、母親の命日に教会で記念の会を催し、母親が大変好きだった白いカーネーションを配ったわけですが、この行為が多くの人たちの共感を呼び、やがてウイルソン大統領が「母の日」と定めました。100年前のことです。

母親を失った人は霊前に白いカーネーションを御供えし、母親が健在なら赤いカーネーションをプレゼントするお馴染みの行事ですが、最近はカーネーション以外で、実に多彩なプレゼントが贈られる日でもあります。贈る人、贈られる人、それぞれ、それなりの思いを遂げて頂ければと思います。

そして6月17日は「父の日」です。
今日本には、「こどもの日」「母の日」「父の日」「敬老の日」が存在しますが、中でも「母の日」と「父の日」は特別の存在だと思います。

「慈父の恩高きこと山王のごとく、慈母の恩深きこと大海のごとし」。
お釈迦様のお言葉です。
父と母の恩はこの上なく偉大であると言う意味です。そして、父と母の恩に報いることは大変素晴らしいことだと思います。その報い方も10人10色です。

さらに「良い夫婦の日」がありますが、これも良いですね。
「人の幸福は家内の平和だ。家内の平和は何か。夫婦が互いに深く愛するというほかにはない」。(尾崎紅葉)

こどもの日は子供に、母の日は母親に、父の日は父親に、敬老の日は祖父母に、夫婦の日は夫婦に、それぞれ思いを込めてプレゼントするのはとても素晴らしいことです。
しかし、さらにすばらしいことも有ります。
それぞれの記念日に関わらず、常日頃から、家庭内におけるコミュニケーションを円滑に保ち、仲良く暮らすことです。勿論、夫婦円満が大前提です。

ハッピーな家庭を築き営むには、家族全員が、互いに理解し合い、尊重し合って生活する必要が有ります。そして互いが最低限守らなければならない約束事があります。
すなわち、家庭内におけるマナーです。

すでに何度もお話ししましたが、マナーは人と人とが良好な人間関係を築き、絆を深めるために存在します。そしてそれは当然、家庭内においてもあてはまります。

むしろ家庭内だからこそ、親同士、親と子、祖父母と子、兄弟同士での挨拶が必要です。
家庭内だからこそ「いただきます」「ごちそうさま」「ありがとう」「ごめんなさい」の言葉や、暖かい「笑顔」が必要です。また互いのプライバシーも守られなければいけません。

「親しき仲にも礼儀あり」です。

これには、「いくら親しい中でも礼儀は必要ですよ」という意味と、「例え親しい付き合いでも、礼儀が無くなれば不和の基になるから注意しなさい!」言う戒めの意味も有ります。
夫婦間や親子間は特にそうです。

私たちは、つい、家族を始め周囲の親しい人に対しては、「感謝の気持ち」や「遠慮」等が失せてしまいがちですが、いくら気心が知れているからといっても、この状態が長く続けば相手に不快感を与えます。そして最初のちょっとした不快感でもそれが持続するようでは大きな不快感になり不和の基になります。心したいものです。

そして、どんなに仲が良く、互いを知りつくしていても、相手に対する、「思いやりの心」「感謝の心」は常に持ち続けていたいものです。

スポーツや習い事の世界では、「初心に帰れ!」とよく言われますが、この言葉は夫婦間においては特に大切で、知り合った当初の気持ちをいつまでも大切にするべきです。

夫婦や家族の絆はかけがえのないものです。
だから、夫婦でも親子でも、一番大切にしなければならないものは人間関係です。

母の日に美味しい料理をご馳走したり、美しい花をプレゼントしたり、家事を手伝ったり、旅行に招待するのも大変良いことですが、いつまでもお母さんと良好な関係を保っていくことも、お母さんへの最良のプレゼントだと感じます。

大切な人に、つい甘えてしまって、礼儀を欠いた対応をしていないか?
たまには、そのような事を振り返ってみるのもお勧めです。

伴侶・家族・子ども・祖父母・親族・恋人・親友・仕事関係の人・・・。
自分にとって大切な人全てに「親しき仲にも礼儀あり」です。


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マナー講師 平松幹夫

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