コラム

 公開日: 2012-02-28  最終更新日: 2012-04-14

マナーうんちく話207≪メールと対話≫

最近、自ら進んで相手とコミュニケーションを取る人が少なくなってきた感じがします。

「18歳から34歳までの未婚者で、交際をしている異性がいない人が、男性は60パーセント超え、女性は50%いる」「離婚は増加したけど結婚は難しくなった」「苦労して就職した職場を早期に退職する人急増した」「家出と自殺者が相変わらず多い」、加えて「孤独死」「無縁社会」「無縁仏」など、先進国として恥ずかしい現象が、日本人のコミュニケーションの欠如を明確に裏付けています。

由々しき事態だと思います。

コミュニケーション手段はひと昔に比べると雲泥の差が有ります。
また大学・大学院等でのコミュニケーションに関する専門教育も大変充実してきています。
「ビジネスコミュニケーション」「人間コミュニケーション」「国際コミュニケーション」「情報コミュニケーション」「異文化コミュニケーション」「メディアコミュニケーション」等など・・・。挙げればきりがないほどです。またアメリカ等からコミュニケーションに関する学問がどんどん入ってきており、それに関する資格等も多く見受けられます。
しかし、「礼儀作法学科」とか「マナー研究学科」等は見当たりません。

コミュニケーションツールや手法は大変充実しているが、コミュニケーション不足による深刻な課題はむしろ増加傾向にある、という大変矛盾した世の中のようです。

今の日本では、余程の特殊技能や能力が無い限り、誰とも仲良くしないで生活することは困難です。そして、仲良くなるためには、直接向かい合って「対話」を重ねることが必要不可欠だと感じます。

しかし、面と向かって話をするのは、苦手で、面倒くさいので、メールという手段に重きをかけている人が増加しているように思います。
勿論、ケースバイケースでいいと思いますが、メールの依存度が高くなればなるほど、直接向かい合って対話をする機会が少なくなります。
ここに、先の矛盾の原因が有るような気がしてなりません。

確かに、メールはいつでもどこでもやり取り可能で、かつ、利便性や情報収縮能力は図り切れない位優秀ですが、反面、感情は有りません。

同じ意思を伝えあうにしても、直接会って表情や態度を交えて、話をしたり、聞いたりするのと、機械的にするのでは大きな違いが有ります。

人と人とが直接会って言葉を交わし合うためには、時間や場所もきめなければいけないし、表情・態度・声の調子等にも注意しなければなりません。場合によっては嫌な思いをしなければならないし、下げたくない頭も下げなくてはいけません。
口下手の人は、言いたいことの半分くらいしか言えないこともあります。

その点メールなら、都合のよい時間に、何も気兼ねなくできるし、必要なことにプラスアルファーの事も言えます。口下手の人や多忙の人には、この上なくありがたい手段です。

しかし、それでは心と心は充分通い合いません。
無味乾燥に陥る可能性もあります。

相手に対する、「思いやり」「感謝」「敬意」は、口元から発せられる言葉もさることながら、身ぶり手ぶりの表情や態度にも大きく現れます。
直接向かい合い、対話が必要です。

最近、人間関係がうまくいかず、大きなストレスを抱えている人が多いようです。
会議をしても、上手にまとまらないという声もよく聞きます。

利便性を追求することは大切ですが、それに慣れ過ぎて楽になればなるほど、人間関係はおろそかになって来ると思います。

何もかもメールに頼るのではなく、対面してきちんと話す大切さを再認識したいものです。
電話で直接、相手の声を聴くだけでも大きく異なります。

「相手の言うことを、目を見てキチンと聴くこと」「口で思うように言えない部分は、身ぶり・手ぶりを働かせ、熱意を持って伝えること」。このような「対話」が人間関係を築く基礎になるわけです。

「対話」が出来ない人が、それよりレベルの高い「会議」をして、上手にまとまるとはとても思えません。

欧米から入って来た「コミュニケーション」という言葉を、昔から日本に存在していた「おもいやり」「対話」という言葉に置き換えてみれば、今の日本での、家庭における躾、学校における教育の在り方にも、大きな問題が有りそうに思えてなりません。


この記事を書いたプロ

人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション

マナー講師 平松幹夫

岡山県和気郡和気町父井原824番地 [地図]
TEL:090-4573-1062

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
参加者の声

【和気町協働事業「バラ色未来創造大学」に参加された方の声(アンケートから抜粋)●講座に参加するたびに若返る気がします。この年で新たな生きがいができ大変うれしい...

講演会・研修会メニュー

《幸齢期に乾杯!加齢を華麗に生きる人生100歳時代の幸せ探し》《人生100歳2毛作時代到来!もうひと花美しく咲かそうよ》

 
このプロの紹介記事
マナーと自分磨きを指南する平松幹夫さん

美しいマナーと豊かな心でハッピーな人生を(1/3)

 「マナーは相手への思いやりを表現するためのスキル。作法に込められた意味を理解したうえで身に着けることで、人間関係を良好にし、豊かな心を育むと思うのです」と、優しくわかりやすい言葉で穏やかに語りかける平松幹夫さん(岡山県和気町父井原)。...

平松幹夫プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

年100回の講演が好評!キラキラ輝く人生を送るためのマナー講師

所属 : 人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション
住所 : 岡山県和気郡和気町父井原824番地 [地図]
TEL : 090-4573-1062

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

090-4573-1062

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

平松幹夫(ひらまつみきお)

人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
マナーうんちく話1575《日本人なら知っておきたい年末の大切な歳時「正月事始め」》

今年は真冬になるのが早かった気がしますが、如何でしょうか。ところで最近、都会においても、猿や猪が出現して...

[ 歳時記のマナー ]

マナーうんちく話1574《忘年会での「無礼講」はどこまで許されるの?》

無礼講に関してはよく質問を受けるところですが、難しいところです。無礼講といった上司の本意が理解できれば、...

[ 歳時記のマナー ]

マナーうんちく話1573《品格がにじみ出る忘年会での振る舞い。好感のもたれる立ち居振る舞いとは》

今回は忘年会で、参加者としてどのように振舞えば良いのか?について触れておきます。忘年会は、いろいろな面...

[ 歳時記のマナー ]

マナーうんちく話1572《忘年会を盛り上げるにはコツがある②》

【忘年会の挨拶】忘年会には挨拶がつきものですが、幹事の開催の挨拶に続き、組織の長の挨拶があります。こ...

[ 歳時記のマナー ]

マナーうんちく話1571《忘年会を盛り上げるにはコツがある①》

日本独特の行事だと思いますが、今年も師走の風物詩「忘年会」の季節がやってきました。歓送迎会、ビアパーティ...

[ 歳時記のマナー ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ