コラム

 公開日: 2012-01-12  最終更新日: 2012-04-16

マナーうんちく話186≪どんど焼きで最後の閉め括り≫

前回「子正月」について少しお話ししましたが、1月15日の子正月の頃に、「門松」「しめ縄」「書き初め」等を纏めて焼く火祭りがとりおこなわれます。
過去に経験された方も、現在準備中の人も多いと思います。

この「火祭り」の呼び方は地方によって異なりますが、「左義長(さぎちょう)」「とんど焼き」「どんど焼き」という名称がおなじみです。また実施される日も地域差がります。

最近でも、1月15日前後には、全国的に地域活動・子ども会等の行事の一環として行われていますが、本来は、「お正月にお迎えした神様をお見送りする行事」という説が有力です。この炎の煙に乗り、あの世にお帰えりになられます。
またこの火で焼いた餅を食べると、この1年間は健康に恵まれるそうです。

ところで、今のように、クリスマスイベントが神様(神道)・仏様(仏教)の国に存在していなかった昔の日本人にとって、お正月を迎えることはとても大切な行事だったわけで、その準備から、お迎えした時のおもてなしの仕方、お見送りと大変な神経を使っていました。

先ず、神様をお迎えする準備は「大掃除」に始まります。
今は殆ど意識されることは有りませんが、大掃除をする日は12月13日とされており、その家の主人が新しい竹で箒(ほうき)を作り、神棚や仏壇、そして家中を掃除します。そしてこれに使用した箒も実は、1月15日の火祭りに焼きます。

以上のように、神様をお迎えし、そして心地良く神様に君臨していただくために色々な心配りをするわけですが、その名残がいまでも、「上座」「下座」等といわれるおもてなしの仕方、あるいは贈答の際の「水引」や「熨斗」、お目出度い時にご馳走を食べる「祝い箸」にも表れています。

さらに門松を立てたり、しめ縄を飾ったり、お餅をついたり、おせち料理を用意して、万全の態勢を整え神様をお迎えしたら、今度は神様と共に新年を祝い、共にご馳走を食べます。いわゆる「神人共食」で、「祝い箸」を使用するのはそのためです。

加えて、その年の無病息災や開運などを祈願するために、多彩な行事も執り行います。
また、男の子・女の子の遊びもそれにちなんだものが多くみられます。


昨年は流行語大賞、世相を表す漢字等に「絆」が選ばれ、今、多くの人々が絆を求めて他者との暖かいコミュニケーションを望んでいます。しかし残念ながら「どのようにして絆を結ぶのか?」という具体性は見えてきません。

最近のことですから、「インターネットを利用した絆づくり」という考え方も当然浮上してくることでしょう。
確かにこの方法は、多彩な情報や話題を一瞬にして多くの人々と共有できる大きな利点が有るので、上手に利用すれば素晴らしいものなのでしょうが、「直接的な絆づくり」とは異質なものにも思えます。しかも私のようにアナログ人間には限界が有ります。

しかし、老若男女誰でも、何の抵抗もなく、自然に、直接、人と人とが身体や言葉で触れあうことが出来るのが、今までお話ししてきた「正月行事」の数々です。
前回お話しした「鏡開き」にしても、家族や職場で「同じ釜の飯を食べる」ことであり、絆づくりの本質をついています。だから何百年もの間、風雪に耐え現在まで受け継がれてきたのだと思います。

1月15日の「火祭り」で、一応正月に関連するコラムはお披楽喜(おひらき)とさせていただき、次回から日常生活の話題になります。ご期待下さい。


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マナー講師 平松幹夫

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