コラム

 公開日: 2011-10-19  最終更新日: 2012-04-17

マナーうんちく話149≪歌が連れてきた幸せ婚≫

【冠婚葬祭の知識とマナー27】 豊かさと共に急激に変化した結婚観

前回お話ししたように、日本が今のように豊かでなかった時代、女性は、自己中心ではなく、相互の献身の中に結婚の意味や意義を見出していました。しかし、経済が豊かになると、平均寿命が延び、さらに男女とも教育を受ける機会や仕事にも恵まれてきたので、結婚観も大きく変化します。

それまで主流を占めてきた「見合い結婚」から「恋愛結婚」の割合が高くなり、結婚に対する考え方も、次第に自己中心になってきます。
互いに伴侶に対し色々な事を望むようになります。高い身長・学歴・収入等ですね。

今までのように、個を犠牲にした、「家と家の結びつき」に疑問を抱くようになり、出来る限り、結婚は理想の人と愛情に基づいてしたいということです。
今から約40年前に登場した曲「瀬戸の花嫁」はそれを象徴していると思います。
「若いと誰もが心配するけど愛が有るから大丈夫」という歌詞は、当時とても新鮮に感じられたように記憶しています。今でも岡山駅のプラットホームで流れています。

また、「秋桜」という曲では、「苦労しても笑い話に時が変えるよ 心配いらない」と、嫁ぐ娘に母親が優しく、はなむけの言葉を添えています。

さらに、素晴らしいウエディングソングが次々と出てきて、若者の心をくすぐるようになってきました。
「てんとう虫のサンバ」「CAN YOU CELEBRATE」「GET ALONG TOGETHER」「未来予想図」「愛を贈りたいから」「乾杯」「幸せになろうよ」「世界に一つだけの花」「抱きしめたい」等など、題名から受けるイメージは、まさにバラ色の結婚そのものです。

加えて歌詞も花嫁の心をときめかす言葉が堂々と表現されてきました。
「バンザイ 君に会えてよかった・・」「君を守るため そのために生まれてきたんだ・・」「ずっと ずっと・・強い気持ちで 君を守り続ける」等のように・・・。
レディーファーストで鍛えている、欧米諸国の紳士も顔負けするようなフレーズですね。
これに「結婚情報誌」の存在も加味され、結婚式において自分流の幸せを表現する傾向が強まってきます。


そして、結婚観はさらに変化し、
結婚するか否か?
いつ頃結婚するか?
結婚したけど、子どもを産むか否か?
専業主婦になるか?それともキャリアに磨きをかけるか?
等のように選択の幅が広がってきます。ライフプランの多様化でしょうか。

また、伴侶に要求する内容も変わってきます。
高身長・高学歴・高収入より、価値観の共有・自分を大切にしてくれる・家事の共有・イクメン・優しいなどのように人柄重視と家庭を大切にする傾向になってきました。
また、「うまくいかなければ無理しないで離婚すれば良い」という考え方が増えてきたのもこの頃からです。
何ともうらやましい限りではないでしょうか?

それから瞬く間に、「草食系男」に「肉食系女」の登場ですね。
男性がすっかり恋愛や結婚に前向きではなくなり、おとなしくなってしまったので、女性が幸せ婚をゲットするには戦略が必要になって来たということです。

このように、結婚観、離婚観、結婚式など、結婚にまつわる様子はここ半世紀で大きく変化しました。高度に発達した情報機器の進展にもすっかり取り残された気がしますが、めざましく変化する結婚の在り方にも息切れがしそうです。

10月14日の山陽新聞に、ブータン国王の結婚式が報じられていました。
その結婚を祝い夫婦に捧げられる歌は日本人が作ったとか。
タイトルは「Happy Chant in Unity(歓喜の唱和)」だそうですが、ブータンは利便性やモノの豊かさより、心の豊かさを追い求める国ですので、歌詞の内容が大変気になるところです。

この記事を書いたプロ

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マナー講師 平松幹夫

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