コラム

 公開日: 2011-10-17  最終更新日: 2012-04-17

マナーうんちく話148≪なぜ、花嫁は泣くの?≫

【冠婚葬祭の知識とマナー26】 大きなリスクがあった戦前の結婚

岡山県のホテルで結婚式が行われ始めて、かれこれ50年位になるでしょうか?
それからしばらくして、ホテルに就職し結婚式の仕事に携わるようになるわけですが、当時は殆ど神前挙式で、花嫁の衣裳は白無垢が主流を占めていました。
白無垢から色打ち掛け、さらにカクテルドレス・ウエディングドレスと色直しが行われたのが一般的でしたが、和装だけ、洋装だけの花嫁もおられました。
このように、多くの花嫁は白無垢で入場するわけですが、その際の音楽は「花嫁人形」という曲が圧倒的に多いかったように記憶しています。

歌詞の内容は、
1番 金襴緞子の帯しめながら、花嫁御寮はなぜ泣くのだろう
2番 文金島田の髪結いながら、花嫁御寮はなぜ泣くのだろう
というような内容で、何とも言えない哀愁の漂う、スローテンポの曲です。
当時の私には、嫁ぐ花嫁がなぜ涙を流すのか理解に苦しんだのを鮮明に記憶しています。
それから幾分、人生経験を積み知識も吸収したので、今では推測ができます。

結婚するのに、花嫁が泣いている理由は、
○花嫁の家が大変貧しいので、それを補うため好きでもない人の所へ嫌々ながら嫁ぐから。
○自分の家元を離れて他家に嫁ぐということは、多くの不安があったから。
○結婚して他家に嫁いだら、過酷な労働を余儀なくされるから。
以上のような理由が考えられると思います。
勿論、現在の花嫁が流す涙はうれし涙ですが、この歌が発表されたのは大正時代ですから、当時の女性には権利は殆どなく、家長のいいなりにならざるを得なかったわけですね。
このシリーズをご覧頂いている方には納得して頂けると思います。

また昔は、「嫁にやる」「嫁をもらう」という時代でしたから、結婚するということは女性にとって大きなリスクを背負わされるということだったようです。

さらに「嫁をもらう」ということを、「手間をもらう」とも言っていました。
岡山県でも例外ではありません。
この「手間」の意味をご存知でしょうか?

「手間」=「労働力」です。
要は、女性は結婚して他家に嫁いだら、今みたいに「ラブラブの関係」ではなく、「早朝から深夜まで働き積め」だったわけです。
だから嫁ぐに当たっては、涙が自然に出てきたのでしょうね。


NHKの大河ドラマに登場した江にせよ、花嫁人形に謳われた花嫁にせよ、その頃の女性は捨て身の献身の中に、他家に嫁いでいく意味や意義を見出していたような気がします。

では男性はどうだったかと言いますと、男性も必ずしも幸せではなかった気がします。
理由は戦争です。
男性が恋愛適齢期、結婚適齢期になると、恋愛や結婚どころか、お国のために徴兵され、鉄砲を担いで戦地に出向きます。運悪く戦死すれば、恋や恋愛を一度も経験することなくあの世に召されるわけです。これは悲劇です。こんな時代が半世紀以上続いたわけですね。
ただ、今と当時は価値観が全く異なりますので、それが幸か不幸かは一概にはいえません。




この記事を書いたプロ

人づくり、生きがいづくりプロジェクトのハッピーライフ創造塾

マナー講師 平松幹夫

岡山県和気郡和気町父井原824番地 [地図]
TEL:090-4573-1062

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
参加者の声

【和気町協働事業「バラ色未来創造大学」に参加された方の声(アンケートから抜粋)●講座に参加するたびに若返る気がします。この年で新たな生きがいができ大変うれしい...

講演会・研修会メニュー

《幸齢期に乾杯!加齢を華麗に生きる人生100歳時代の幸せ探し》《人生100歳2毛作時代到来!もうひと花美しく咲かそうよ》

 
このプロの紹介記事
マナーと自分磨きを指南する平松幹夫さん

美しいマナーと豊かな心でハッピーな人生を(1/3)

 「マナーは相手への思いやりを表現するためのスキル。作法に込められた意味を理解したうえで身に着けることで、人間関係を良好にし、豊かな心を育むと思うのです」と、優しくわかりやすい言葉で穏やかに語りかける平松幹夫さん(岡山県和気町父井原)。...

平松幹夫プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

年100回の講演が好評!キラキラ輝く人生を送るためのマナー講師

所属 : 人づくり、生きがいづくりプロジェクトのハッピーライフ創造塾
住所 : 岡山県和気郡和気町父井原824番地 [地図]
TEL : 090-4573-1062

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

090-4573-1062

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

平松幹夫(ひらまつみきお)

人づくり、生きがいづくりプロジェクトのハッピーライフ創造塾

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
マナーうんちく話1658《これくらいは押さえておきたい食事のマナー「洋食3」》

洋食はソースの種類が多く、しかもそれが誠に美味しいのが特徴ですが、前に頂いたフォークやナイフで次の料理を食...

[ 洋食のテーブルマナー ]

マナーうんちく話1657《これくらいは押さえておきたい食事のマナー「洋食②」》

洋食を食べるときに使用するナイフ・フォーク・スプンは、総称して「カトラリー」と呼ばれます。英語では「cut...

[ 洋食のテーブルマナー ]

マナーうんちく話1656《これくらいは押さえておきたい食事のマナー「洋食①」》

料亭や旅館などの和室で和食をいただく場合は、男性優位になるケースが多々ありますが、ホテルやレストランで洋食...

[ 洋食のテーブルマナー ]

マナーうんちく話1655《なぜ一匹丸ごとの魚を食べるときにひっくり返してはいけないの?》

一匹丸ごとの魚、つまり尾頭がついたまま出された場合はそれなりのテクニックが必要です。昔からこのような魚...

[ 和食テーブルマナー ]

マナーうんちく話1654《和食を食す際、なぜ「手盆(手皿)」はいけないの?》

マナーは心と形が大切ですが、「なぜこうなるの?」という合理的な理由が必ず存在します。その理由を正しく理解...

[ 和食テーブルマナー ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ