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 公開日: 2011-04-24  最終更新日: 2012-04-19

マナーうんちく話68≪差別と区別のマナー≫

マナーうんちく話68《差別と区別のマナー》

差別と区別はどう違うの?

ホテルで接客の仕事に携わっていた頃、常に注意していたことの一つに「差別」と「区別」がありました。差別と区別はかなり異なります。
お客さんを差別したら駄目ですが、区別することは必要です。

以前このコラムで、「お世辞」と「称賛」の区別は難しいと申しましたが、「差別」と「区別」もしかりですね。

ここに一枚の再生紙があります。
これを①と②の2等分にします。
①はラブレターを書く際に使用します。
②はトイレットペーパーとして利用します。
これって差別でしょうか?区別になるのでしょうか?元は同じ紙でも、便せんとトイレ用に分けて使いますから「区別」ですね。

これは紙だから、別に差別でも区別でも問題は有りませんが、人間だったらそうはいきません。人間だったら差別になりそうですね。
そうでなくとも、最近は理解に苦しむことが多すぎます。

例えば、「婚活パーテイーの参加費」。男女共同参画社会が叫ばれるようになり10年以上経過しましたが、ここには男性と女性の参加費において、歴然とした差があるケースがおおいようです。また最近の「幼稚園や小学校の運動会と学芸会」等では、逆に差をつけないようにしているところもあるようですね。例えば、駈けっこでゴールを切る際は皆横一線になるとか、学芸会で全員主役になるとか。色々ありますね。

ところで、差別するつもりは全くなかったのに、「お客さんから差別と捉えられて、ひどく叱られた」という経験をお持ちの方も多いと思います。
私の場合、一番困ったことは、どちらを立てていいのか判断に迷った時です。

これから冷房の季節になりますが、空調に関するケースは特に困りました。
例えば、結婚披露宴なんかでは、お年寄りから若者まで多様なお客様がおられます。
若い人は、「もっとクーラーを効かせて下さい」とお願いされます。一方その隣のお年寄りは、「クーラーが効き過ぎて寒いのでクーラーを弱めて下さい」といわれます。
空調は一人ひとりを想定していませんので、このような時には扱いに大変困ります。

この時、若いお客さんのリクエストだけを受けて、クーラーをさらに強め、お年寄りのリクエストを無視したら、これは差別です。
若いお客さんのリクエストを受けてクーラーを強め、さらにお年寄りのお客さんには毛布をお持ちし膝に掛けていただき、両者共に満足していただくのが区別です。

これで、「お客様は差別するのではなく区別するもの」という意味がご理解いただけたと思います。それぞれのお客様に応じた気配りが必要だということですね。
つまり、それぞれのお客様に「私たちはあなたのことを非常に大切にいたしておりますよ」、ということを感じ取っていただくことが大切です。

また「言葉足らずにならない」こともとても大切です。
言葉足らずは大きな誤解を生じます。
必要な言葉は必ず前向きに発して下さい。
例えばフレンチレストランで勤務していた時です。

レストランでは、お客様から料理の注文を頂いて料理を作るのが常ですが、料理の内容や調理方法などにより、その時間はかなり異なってきます。先に注文したお客より、後で注文したお客の料理が早くできるケースは多々あります。「通のお客さん」はこの理屈は理解できますが、「慣れてないお客さん」は、「自分の方が先に注文したのになぜ?」ということになります。
後のお客さんには、「所要時間をきちんと伝える」なり、「遅くなりました等とキチンと言葉を添える」べきです。ここが「区別」と「差別」の分かれ目になってしまいます。

夫婦間や恋人間でもしかりですね。自分が相手をどれくらい愛しているのかは、「何年も一緒に連れ添っているのだから当たり前」と思っていても、それを言葉や態度で表現しなかったら理解されないし、ひどいケースの時は逆に捉えられる時もあります。
日本は今では立派な?離婚大国になりましたが、その原因の大半は、ここにあるようです。

以上の「気配り」と「言葉を添える」ことを常に意識していただいたら、例え複雑多様な状況に陥った時でも、かなり的確な判断ができるようになります。
日頃の心掛けが大切です。

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人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション

マナー講師 平松幹夫

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