コラム

 公開日: 2018-03-07 

マナーうんちく話1631《今流の男の礼儀作法⑩「みっともないふるまい」》

「罪」を意識する欧米人に対し、日本人は「恥」を意識するといわれるそうですが、国々にはそれぞれ特有の国民性があります。

歴史、宗教、食べ物、気候風土などにより様々ですが、日本の国民性を語るにおいて稲作は避けて通れないと思います。

周囲を海で囲まれ、四季が明確に分かれ、国土の7割以上を山林が占める日本は、自然と共有しながら稲作を中心とした農耕文化で栄えました。

生活の礎になる米作りは、今は大型機械のおかげで労多くなくても可能ですが、昔は88の手間がかかるといわれたように大仕事です。

田を耕し、水を引き、水の管理、さらに田植えから収穫や脱穀まですべて手仕事になります。

つまり一人では無理ということで、みんなで協力しながらの仕事になります。
日本のしきたりの起源も実はここにあるといわれているわけですが、だから日本人は「人から外れることを嫌がります」。

「個性」「自分らしさ」に価値が置かれている面もありますが、いまだに「右に倣え」の習慣は根強く残っています。

加えて「他人からどう思われているか」を大切にします。

「恥の文化」「みっともない文化」もこのような背景から生まれたのではないでしょうか。

ちなみに「みっともない」はもともと「見たくもない」という意味だそうですが、今では「醜い」「見苦しい」「恥ずかしい」「体裁が悪い」という意味で使用されます。

またしつけの一環として親から言われて、そのような感情が芽生えるケースが多いようですね。

しかしこれにも感覚の相違はあります。
非常にみっともないと思う人もいれば微笑ましくて良いという人もいます。

礼儀作法は法律ではないので違反しても罰則規定はありません。
但し概ね7割から8割くらいの人がみっともないと感じたら、それに合わしたほうがいいでしょう。

特に男性の場合「みっともない」と思われるのは、人前で「社会の窓」を開けたままにすることです。
年齢とともに注意力が薄れますがご注意くださいね。

ちなみに「社会の窓」とは戦後まもなく言われるようになりましたが、「大事なものが隠れているところ」が社会の窓で、やがて男性の大切な部分が隠れたズボンのファスナーを意味するようになりました。

国により言い方が異なり「兎が逃げている」「小鳥が飛び立っている」「南大門が開いている」とか言われます。

加えて男性の「みっともない」の代表格は、食後の人前での爪楊枝使用です。
歯を衛生的にするための文化は世界中にありますが、人前での爪楊枝はいただけませんね。

また無精ひげ、フケ、不必要に頭を下げる、言いなりになる、箸使い、小銭ばかりでの支払い、人前でのあくび等など数えればきりがありません。

日本固有のみっともないという文化は素晴らしいと思いますが、世間体ばかり気にするのは本末転倒にもなりかねません。

また見た目ばかりが先行して品格が伴わないのもしかりです。
大切なことはTPOに応じて適切な判断をすることではないでしょうか。

時には図太さも必要だということです。

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