コラム

 公開日: 2017-03-13 

マナーうんちく話1425《日本の「ホワイトデー」と「返礼文化」》

2月14日のバレンタインデーの贈り物のお返しとして、女性に贈り物をする日として誕生した「ホワイトデー」。

クッキーやキャンデイー等のお菓子を贈るのが一般的ですが、バレンタインデーの歴史に比べると非常に浅く、日本飴菓子業界により1980年頃に産まれた日本独特の習慣です。

「義理チョコ」が産まれたり「ホワイトデー」が産まれたり、なんだかんだと言っても日本人は贈り物をしたり、されたりするのが好きな国民だと思います。

物が豊かで平和ということもありますが、贈り物を通じ「思いやりの心」を発揮する日本人独特の国民性でしょうか・・・。

また「ホワイトデー」というネーミングもいいですね。
「幸運を呼ぶ」とか「縁起がいい」意味もあるとか・・・。

ではなぜホワイトデーが3月14日になったのでしょうか?
バレンタインデーのコラムでも触れましたが、3世紀のローマで王様が定めた恋愛禁止令にそむいた若いカップルをバレンタイン司祭が助けました。

しかしそのことが王の耳に入りバレンタイン司祭は処刑に処せられます。
多くの民衆はバレンタイン司祭を慕うわけですが、救われた若いカップル達が、改めて3月14日に永遠の愛を誓ったからという説が有ります。

ところでバレンタインデーは世界の多くで見られますが、ホワイトデーは日本独特の慣習のようです。
なぜでしょう・・・。

日本人独特の文化が出来上がった背景には、業者側の巧みな戦略も功を奏したと思いますが、それを熟成する根強い文化があったからだと考えます。

日本ではすでに中世後期には武家社会で「返礼の習慣」があったと言われています。婚礼、葬儀、病気見舞い、祝賀で贈り物を頂いたら、それに甘えてしまうと頭が上がらなくなるので「お返し」をする。

しかし折角頂いたわけですから、頂いた額に見合うお返しをしたら贈り主の好意を無駄にします。
だから半分程度のお返しをする習慣が出来ていたようです。

やがて一般庶民も、人から贈り物を頂いたら「返礼」として、その人に贈り物を贈りかえす「お返し」の文化が形成され現在に至っています。
そういえば「お移り」という素敵な言葉も存在します。

恐らく古いお家では「祝儀帳」や「不祝儀帳」もあるでしょう。
慶弔事で人から金銭を頂いたら、それを克明に記録して付き合いの参考にする帳面です。

また日本は古くから春分の日などの「ハレの日」には、食物を贈り合う習慣が有った国です。

このようにして贈答は日本の儀礼文化の核を成していくわけで、典型的な儀礼的行為だと思います。

そして贈り物をした方は「返礼の期待」が生じ、贈り物を頂いた側は「返礼の義務」が発生するわけです。

その習慣を上手に利用して「ホワイトデー」の文化を作った人は、本当に頭が良かったと思います。

そしてこの習慣が一旦根付けば、後は売り上げに大きく貢献するわけですから、毎年大きな話題として、ますます広がりをみせるわけです。

世界から見たら贈り物をしたり、お返しをしたりする不思議な文化に見えるかもしれませんが、単なる「物のやり取り」に終わらせないで、義理であっても何かのご縁だと思い、この縁を有効に生かしたいものです。

これを機会に心を通わせてみるのもお勧めです。

家庭や地域や職場における絆が希薄化し社会問題になっていますが、贈り物を通じ「無縁社会」を「有縁社会」にしたいものです。

この記事を書いたプロ

人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション

マナー講師 平松幹夫

岡山県和気郡和気町父井原824番地 [地図]
TEL:090-4573-1062

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

2

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
参加者の声

【和気町協働事業「バラ色未来創造大学」に参加された方の声(アンケートから抜粋)●講座に参加するたびに若返る気がします。この年で新たな生きがいができ大変うれしい...

講演会・研修会メニュー

【女性部・女性会向け厳選講座】商工会、法人会、各種団体女性部から婦人会、地域、企業、サークルまで幅広く対応できる人気講座で、人生を前向きに生き、身も心も精...

 
このプロの紹介記事
マナーと自分磨きを指南する平松幹夫さん

美しいマナーを身につけてハッピーな人生を!(1/3)

「マナーは相手への思いやりを表現するためのスキル。形だけでなく、そこに込められた意味を理解したうえで身に付けることで、人間関係を良好にし、心の豊かさを取り戻せると思うのです」と、穏やかな物腰で語りかける平松幹夫さん。マナー講師、講演会講師と...

平松幹夫プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

講演・セミナーが大好評!老若男女をキラキラ魅せるマナー講師

所属 : 人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション
住所 : 岡山県和気郡和気町父井原824番地 [地図]
TEL : 090-4573-1062

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

090-4573-1062

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

平松幹夫(ひらまつみきお)

人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
マナーうんちく話1430《中高年に課せられた高度なマナーとは?》

日本では「春は嵐と共にやってくる」といわれますが、西洋では「春はライオンと共にやってくる」と言われます。...

[ 人間関係を良好にするマナー ]

マナーうんちく話1429《「弊社」と「当社」、好感をもたれるのはどちら?》

和風月名では3月は「弥生」ですが、他にも「雛月」「桃見月」「花見月」そして「夢見月」があります。いずれ...

[ ビジネスマナー ]

マナーうんちく話1428《ファックスを送信した。この時確認の電話は?》

春の陽気に誘われ虫達が地上に出て活動する時で万物が躍動する時です。姿勢を正し、心機一転希望のスタートを切...

[ 日常生活におけるマナー ]

マナーうんちくばなし1427《お彼岸にはなぜお墓参りをするの?》

梅がそろそろ見納めになりましたが、桜はまだ早い。こんな時に目を楽しませてくれるのが桃です。気温が上昇...

[ 歳時記のマナー ]

マナーうんちく話1426《臨機応変が大切!「視線」のマナー》

豪華な部屋に通されて部屋中をキョロキョロ見つめた記憶はありませんか?人と会った時に、その人の顔をじろじろ...

[ 人間関係を良好にするマナー ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ