コラム

 公開日: 2017-01-10 

マナーうんちく話1389《幸運を招く「祝い言葉」と縁起の悪い「忌み言葉」》

今まで正月のしきたりに触れて参りましたが、今のように科学が発達していなかった昔は、何かにつけ「神頼み」や「縁起担ぎ」が多かったことと思います。

では人がお月様に行く時代で、コンピューター全盛の今はどうでしょうか?
日常生活の中に結構その名残が有ります。

例えば大安に結婚式をあげ、友引の日には葬儀を執り行わないとか。
お節料理は一の重、二の重、三の重でその次は四の重ではなく「与の重」と表現します。

特に歳神様が里帰りされているお正月には、縁起が良くない言葉は避けるようにし、縁起の良い言葉に変えたようです。

縁起の悪い言葉を、あえて縁起がいい言葉に変えて表現する手法は、案外昔の人の方が得意だったのかもしれませんね。

1月11日は鏡開きですが「鏡開き」は特にそうです。
鏡餅には神様が宿っているので、「切る」や「割る」等の縁起の良くない言葉は使用せず、縁起の良い「開く」を使用するなど、豊かな感性を発揮しています。

そうすることにより、この一年間の家族団らんや健康を願いながら、歳神様にお供えした鏡餅をお下がりとして頂くわけです。

ちなみに鏡餅の丸い形は家族の円満を象徴し、正月などの「ハレの日」の特別な食べ物でした。

そして神様にお供えした餅を下げて皆でいただくということは、「神様の魂」を皆で頂くということになり、家族のきずなを深めることになります。
いつまでも次世代に残したい風習だと思います。

また「和風月名」もそうです。
1月は「睦月」ですが、これは正月早々喧嘩ばかりせず、老若男女みんな「仲睦まじく暮らそうよ」という意味が込められている美しい言葉です。

おオメデトウも「お芽出度う」と表現しました。
加えて結婚披露宴が終わる時には「お披楽喜」の言葉をつかいます。

6月の長雨を「梅雨」と表現しますが、これは本来中国から入った「黴雨」です。
もとの意味は長雨でじめじめし、黴が沢山はこびるから「黴をもたらす雨」つまり「黴雨(ばいう)」ですが、日本人はこの言い方を嫌いました。

「他に好感の持たれる言い方はないものか」と考えた結果、縁起の良い梅の実が熟す頃に降る雨だから「梅の雨」、つまり「梅雨」と表現したわけです。

「言霊」を信じて、縁起の良い前向きの言葉を多く使えば、使うだけ幸運が訪れるかもしれませんね。
すくなくとも、その言葉を耳にした周囲の人は好感を持つはずです。

ちなみに言葉に宿るエネルギーを「言霊」と言いますが、昔の人は長い経験の中で、自分が発した言葉がそのまま未来になることをしったのですね。

「元気が出る言葉」「心がいやされる言葉」「ウキウキする言葉」「希望が湧く言葉」「笑顔になる言葉」等など・・・。

今年はそんな言葉をたくさん使い幸運を呼び込みたいものですね。
例えば「嬉しい」「ありがとう」「感謝します」「美味しい」「素敵」「素晴らしい」「すごい」「大好き」の言葉は特にお勧めです。

発する方も、耳にする方も好感が持て、これだけで人生が大きく好転しそうですね。

1月11日は鏡餅で作ったぜんざいや汁粉、あるいはお雑煮を召し上がる人も多いと思いますが、縁起の良い言葉の意味も同時に噛みしみて頂ければと思うわけです。

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