コラム

 公開日: 2016-08-09 

マナーうんちく話1282《子孫繁栄のための求愛行動》

朝早く蝉の声で起こされた経験はありませんか?
折角の休日なのに迷惑に思われた人も多いと思います。

まるで時雨が降りつけてきたかのように、沢山の蝉がけたたましく鳴り響くことを「蝉時雨」といいます。

今の時期はアブラゼミやミンミンゼミの大合唱がよく聞こえてきますが、立秋を過ぎるとツクツクボウシも聞こえてきます。

そして蝉がけたたましく鳴きたてるには、それなりの理由が有りますがご存知でしょうか?

ヒントは、雄は鳴きますが、雌は鳴きません。

つまり雄の蝉がけたたましく鳴くのは、子孫繁栄のための求愛行動だと言えます。大きな声で鳴き叫び、雌の蝉に位置を知らせるためだと言われています。
今流に言えば位置情報の発信ということです。

雌の蝉はより元気な声で鳴く雄の蝉の所に行くので、雄のセミたちは必至なのでしょうね。

梅雨前には、カエルの大合唱が田んぼや庭先からで聞こえてきますが、これも同じ理屈です。雄の蛙が大きな声で鳴き、雌の蛙を引き寄せるわけです。
蛍が光るのもそうでしょう。

特に蝉は長い間地中で生活し、大人になってやっと地上に出たら、10日ほどの僅かな命なので、この期間に大事な仕事をしなければなりません。

まさに命をかけた仕事を、限られた期限で行うわけですから頭が下がります。

だから日本では、蝉は「もののあわれ」の代表になっていますが、国によっては「幸運を運んでくる虫」と捉えている所もあるようです。

ところで多くの雄の蝉が一斉にけたたましく鳴き、それを聞いた雌の蝉が、どの蝉を選ぶのか?
その基準は一体何なのでしょうか。

音量か?音色か?それともリズム感を識別するのか?
虫の世界には虫でないと理解できない掟が有るのかもしれませんね。

蛙も蝉も蛍も使命感に燃え、限られた期間で与えられたノルマをきちんと果たす姿はりっぱですね。

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マナー講師 平松幹夫

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