コラム

2016-05-19

マナーうんちく話1221《日本人と麦飯》

季節は新緑から万緑へとなびき、緑のグラデーションがとても美しい季節で、田植えの準備が本格化する時期でもあります。

青い空が次第に近くなると共に、生命がいきいきとみなぎるような感覚を、目や耳や肌で感じるのもこの季節ならでしょう。

ところで5月20日は二十四節季の一つ「小満」です。
二十四節季の中ではあまり聞き慣れない言葉ですが、麦の穂が実り、次第に満ちて来る頃です。

今もそうですが「生きることは食べること」であり、昔の人にとっては特に穀物の出来不出来は生命維持の根幹にかかわることです。

だから麦の穂が満ちて来たのを確認して少しだけ満足したので、このような名前がついたのでしょうか?それを思うと、いかに飽食の時代であろうとも、食べ物とは常に真摯に向き合いたいものですね。

世界一「飽食の国」「美食の国」になっている今の日本では、本来口にできる食品が無残にも大量に葉気されています。

「小満」は、今では、「草木も花も鳥も虫も、太陽の光を浴びてキラキラ輝く頃」という意味になっていますが、本来の意味を正しく理解すれば、食品廃棄物を何とかしなければと考える気になりますね。

ちなみに実りの季節は秋ですが、麦は初夏に実ります。
そしてこの時期に収穫された麦は栄養価の高い食品になり、多くの人々を潤してくれます。

かつて多くの日本人は白米100%の米は滅多に口にできませんでした。
白米100%のご飯よりは栄養価は高いでしょうが、味の点では劣ります。
だからできれば100%白米が食べたくなるわけですね。

そういった中、明治になり日本にも軍隊が出来るわけですが、陸軍は麦飯だったそうですが、海軍では100%白米のご飯を提供しました。

ご飯だけ比較すれば海軍に入隊した方が、ご馳走が食べられるわけですが、海軍では多くの兵隊が原因不明の病気になります。

当時の医学では原因がビタミン不足に寄るものだとはわからず、原因が追求されるまでかなり時間が要したようですが、味をとるか、栄養に重きを置くか難しいですね。

戦後になって「貧乏人は麦飯を食え」と言った総理大臣がいましたが、本意は所得の多い人は米を食べ、所得の少ない人は麦を食べて、経済原則に沿った食生活をすればいいと言う意味だそうですが、理にかなっていると思います。

美味しい物ばかりたくさん食べてメタボになり、生活習慣病が増えれば医療費の負担に直結します。なんだかんだと言っても健康が大切です。

所得倍増計画を練り日本を経済大国にして、東京オリンピックを招致した総理大臣の言葉にはどこか重みが感じられます。

そういえば、麦の刈り入れの季節になると、麦の穂のような色の「麦星」が見えてきます。

吹く風や、降る雨や雪に季節にマッチした美しい名前を付けた先人の感性は、本当に素晴らしいですが、星と星を結びつけて男と女の物語を作ったことも驚きです。

実は「麦星」は働き者のイメージが漂う夫で、白く清らかな光を放つ「真珠星」といわれる奥さんがいます。

牽牛と織女は誰しも知っている夫婦星ですが、麦星と真珠星は「春の夫婦星」といわれています。

先人は麦を二十四節季に取り入れたり、星に名前をつけたりして大切に扱ってきたわけですが、改めて麦の価値を見直したいものですね。

この記事を書いたプロ

人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション

マナー講師 平松幹夫

岡山県和気郡和気町父井原824番地 [地図]
TEL:090-4573-1062

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

8

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
お客様の声

●●テーブルマナーの本当の大切さが理解できました●●洋食のマナーには自信が有ったので参加しましたが、今回平松先生の講座を受講して「目からうろこ」と言う言葉をす...

出前講座

■絶対聴きたい!《女性会・女性部向け》厳選講座のご案内!商工会、法人会、各種団体の女性部会から、婦人会、地域、企業、サークルまで幅広く対応できる人気講座です...

 
このプロの紹介記事
マナーと自分磨きを指南する平松幹夫さん

美しいマナーを身につけてハッピーな人生を!(1/3)(1/3)

「マナーは相手への思いやりを表現するためのスキル。形だけでなく、そこに込められた意味を理解したうえで身に付けることで、人間関係を良好にし、心の豊かさを取り戻せると思うのです」と、穏やかな物腰で語りかける平松幹夫さん。マナー講師、講演会講師と...

平松幹夫プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

講演・セミナーが大好評!老若男女をキラキラ魅せるマナー講師

所属 : 人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション
住所 : 岡山県和気郡和気町父井原824番地 [地図]
TEL : 090-4573-1062

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

090-4573-1062

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

平松幹夫(ひらまつみきお)

人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
マナーうんちく話1318《物を贈るか?現金を贈るか?それとも・・・》

贈り物をする時は心を込めて贈ることが大切ですが、「品物」を贈るか、あるいは「現金」の方がいいのか迷うことも...

[ 贈答のマナー ]

マナーうんちく話1317《あわれ秋風よ 情けあらば伝えてよ…》

「味覚の秋」を迎え美味しいものに目移りがする時期になりました。しかしなんといってもお手頃価格で美味しくて...

[ 歳時記のマナー ]

マナーうんちく話1316《正しく理解したい「春分」と「秋分」、「お盆」と「お彼岸」の違い》

日本には一年を24に分けた「二十四節気」が有りますが、それには大きな節目が4つあります。ご存知でしょうか?...

[ 歳時記のマナー ]

マナーうんちく話1315《まことお彼岸入りの彼岸花》

四季が明確に分かれている日本には「風物詩」という美しい言葉が存在します。風物詩は俳句の「季語」のように...

[ 歳時記のマナー ]

マナーうんちく話1314《一人の高齢者が死ぬと一つの図書館がなくなる》

敬老の日にちなみ、新聞やテレビで全国の長寿の人達が紹介されていますが、豊かで平和な国ならではの微笑ましい光...

[ 日常生活におけるマナー ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ