コラム

 公開日: 2016-04-03 

まなーうんちく話1196《祝いの席を飾る鯛の「オカシラツキ」に込められた理由》

日本中がまさに桜色で染まる時期です。
また、これから入学や入社等でお祝い事も多い季節ですね。

その際日本では「祝い膳」を用意します。
そしてその祝い膳に付き物が「鯛のオカシラツキ」です。

では、祝い膳に鯛が付くようになったのは何時ごろからでしょうか?

日本人が鯛を食べていた歴史は相当古く、縄文遺跡から鯛の骨が発掘されています。既に5000年も前から食されていたわけですね。

さらに奈良時代の古事記にも鯛が登場しますが、平安時代の「延喜式」では鯛は朝廷への貢物になっています。

また、室町時代の武士たちにはその姿や形が受けていたようで、江戸時代には「魚の王様」になります。

淡水魚の「鯉」に対して、海の魚では日本を代表する魚で、最も古くから食用にされていたようです。

凛々しい姿、縁起の良い桜色、味、まさに3拍子揃っており、加えて真鯛は40年位の長寿ですから、神事に使用されるのも頷けます。

祝いの席で供される「祝い膳」を飾る「オカシラツキ」も同様でしょう。
七福神で有名な恵比寿様も鯛を小脇に抱えています。

昔から「腐っても鯛」と言う言葉があります。
優れているものは、少しくらいダメになってもそれなりの品格や値打ちがあると言う意味で使用されます。

桜の開花と共に産卵のために期岸に寄ってくる鯛を「桜鯛」と言いますが、まさに今が旬です。

目出度い席に「オカシラツキ」として登場しますが、食べ方が少々気になります。

神事の際に鯛が供えられますが、神事が終わった後には、神事に参加した人たちがそれを下げて食べます。

ここで食べ方に注意しなければいけません。
神様にお供えしていたタイですから、美しく食べるということが求められます。
祝い膳の鯛のオカシラツキも同じです。

私が主宰する和食のテーブルマナーでは、料金にもよりますが、出来る限り鯛のオカシラツキを用意して頂きます。

そしてこのような理屈を説明して、懐紙を使用しながら美しく食べる練習をして頂くわけですが、緊張はあるものの、そこに込められた精神文化や和食の醍醐味を経験して頂いています。

日本は今世界一の「美食の国」「飽食の国」になっていますが、単に美味しい物を腹いっぱい食べるのではなく、心を込めて、感謝の気持ちで、美しく食べるという行為は、美しい生き方に直結します。

晴れやかな祝いの席の鯛のオカシラツキには、「花見」の起源と同様、日本人の原点が宿っているのかもしれませんね・・・。

ちなみにマナーは形も大切ですが、「なぜこうするのか」と言う合理的な理由が必ず存在します。先ずはそれを正しく理解することが大切です。

洋食でも和食でも、一匹丸ごとの魚は裏返して食べませんが、そこに込められた理由は全く異なります。

この記事を書いたプロ

人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション

マナー講師 平松幹夫

岡山県和気郡和気町父井原824番地 [地図]
TEL:090-4573-1062

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

8

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
参加者の声

【和気町協働事業「バラ色未来創造大学」に参加された方の声(アンケートから抜粋)●講座に参加するたびに若返る気がします。この年で新たな生きがいができ大変うれしい...

講演会・研修会メニュー

【女性部・女性会向け厳選講座】商工会、法人会、各種団体女性部から婦人会、地域、企業、サークルまで幅広く対応できる人気講座で、人生を前向きに生き、身も心も精...

 
このプロの紹介記事
マナーと自分磨きを指南する平松幹夫さん

美しいマナーを身につけてハッピーな人生を!(1/3)

「マナーは相手への思いやりを表現するためのスキル。形だけでなく、そこに込められた意味を理解したうえで身に付けることで、人間関係を良好にし、心の豊かさを取り戻せると思うのです」と、穏やかな物腰で語りかける平松幹夫さん。マナー講師、講演会講師と...

平松幹夫プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

講演・セミナーが大好評!老若男女をキラキラ魅せるマナー講師

所属 : 人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション
住所 : 岡山県和気郡和気町父井原824番地 [地図]
TEL : 090-4573-1062

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

090-4573-1062

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

平松幹夫(ひらまつみきお)

人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
マナーうんちく話1499《どう違う?「旧暦」と「新暦」と「月遅れ」》

7月23日は二十四節気の一つ「大暑」でしたからまさに暦の上でも一年で最も暑い時期ですね。熱中症にはくれぐれ...

[ 歳時記のマナー ]

マナーうんちく話1498《介護や看護に携わる人に心がけて頂きたいセルフケア②》

第2章【他者のケアから「セルフケア」へ。セルフケアの重要性とそのスキル】接客や接遇、あるいは看護や介護...

[ ビジネスマナー ]

マナーうんちく話1497《介護・看護に携わる人に心がけて頂きたいセルフケア①》

第1章【再認識して頂きたいセルフケアの重要性】最近介護施設・病院・公的機関等から接遇に関するマナー研修...

[ 接客・接遇マナー ]

マナーうんちく話1496《伝統ある「和の礼儀作法」でエレガンスを醸し出そう②》

思いやりの心を具体的に発揮する和の礼儀作法は人間形成に大変お勧めですが、その理由は、和の礼儀作法に精通する...

[ 日常生活におけるマナー ]

マナーうんちく話1495《伝統ある「和の礼儀作法」でエレガンスを醸し出そう①》

ホテルに入社したての頃はフランス料理のレストラン勤務でしたから、西洋料理のマナーや「プロトコール」を主に学...

[ 日常生活におけるマナー ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ