コラム

 公開日: 2016-03-28 

マナーうんちく話1193《「花見」がより楽しくなる「山の神」と「田の神」の関係》

日本人の桜好きは今も昔も変わることなく、花の中でも特別な位置を占めています。また、公式には国花ではありませんが、同等な扱いではないでしょうか。
4月に開催される入学式では、桜の花が華やかに演出してくれますね。

しかし今では花見と言えば「桜」ですが、奈良時代までは花見と言えば「梅」をさしていたようです。

このことは万葉集に登場する花の数からみても容易に想像できます。
例えば万葉集で一番多く謳われている花は「萩」ですが、梅は2番目に多く118です。ちなみに桜は44に過ぎません。

これが逆転したのが平安時代に入ってからだそうです。
《ひさかたの 光のどけき春の日に しづ心なく 花ぞちるらむ》(紀友則)
多くの人が知っている有名な歌ですが、これにうたわれている花は桜だそうです。

また日本人は桜木を愛し、散る際の儚さや潔さに重きを置きますが、西洋人は全く価値観が異なります。

桜は英語で「cherry blossom」といわれるように、西洋では花を愛でると言うより「さくらんぼう」の成る木として重宝されるようですね。

そして桜には、神道・仏教を信仰し、米を主食にしている日本人にとってとてもなじみの深い神様が宿っています。

サクラとは春になって里にやってくる稲の神「サ」が宿る「クラ」と言う意味です。

つまり桜は、早い話し「穀物の神」が宿っているわけで、稲作の神事と非常に密接な関係があります。

桜の開花は、農業の開始の大切な指標になっていたということです。
桜の開花に合わせて稲を植える時期を計算し、桜の花の散り具合によって豊作を占っていたわけですね。

生きることは今も昔も「食べること」ですが、当時は穀物の出来不出来は直接命にかかわる重大事です。

だから人々は桜の咲く時期になれば、穀物の神が宿ると言われている山の桜の木の下でご馳走を食べるわけです。

勿論「穀物の神」と一緒に食べます。いわゆる「神人共食」です。

そして「山の神」を麓までお連れして、今度は「田の神」になって頂き、これから始まる田植えが無事行われるよう祈願するわけです。

このような物語が花見には存在するので、出来れば花見は「米の料理」と「日本酒」にして頂きたいものです。

「花見」が焼き肉にカラオケでは、田の神に申し訳なく思うわけですが、如何でしょうか・・・。

この記事を書いたプロ

人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション

マナー講師 平松幹夫

岡山県和気郡和気町父井原824番地 [地図]
TEL:090-4573-1062

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

10

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
参加者の声

【和気町協働事業「バラ色未来創造大学」に参加された方の声(アンケートから抜粋)●講座に参加するたびに若返る気がします。この年で新たな生きがいができ大変うれしい...

講演会・研修会メニュー

《幸齢期に乾杯!加齢を華麗に生きる人生100歳時代の幸せ探し》《人生100歳2毛作時代到来!もうひと花美しく咲かそうよ》

 
このプロの紹介記事
マナーと自分磨きを指南する平松幹夫さん

美しいマナーと豊かな心でハッピーな人生を(1/3)

 「マナーは相手への思いやりを表現するためのスキル。作法に込められた意味を理解したうえで身に着けることで、人間関係を良好にし、豊かな心を育むと思うのです」と、優しくわかりやすい言葉で穏やかに語りかける平松幹夫さん(岡山県和気町父井原)。...

平松幹夫プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

年100回の講演が好評!キラキラ輝く人生を送るためのマナー講師

所属 : 人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション
住所 : 岡山県和気郡和気町父井原824番地 [地図]
TEL : 090-4573-1062

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

090-4573-1062

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

平松幹夫(ひらまつみきお)

人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
マナーうんちく話1575《日本人なら知っておきたい年末の大切な歳時「正月事始め」》

今年は真冬になるのが早かった気がしますが、如何でしょうか。ところで最近、都会においても、猿や猪が出現して...

[ 歳時記のマナー ]

マナーうんちく話1574《忘年会での「無礼講」はどこまで許されるの?》

無礼講に関してはよく質問を受けるところですが、難しいところです。無礼講といった上司の本意が理解できれば、...

[ 歳時記のマナー ]

マナーうんちく話1573《品格がにじみ出る忘年会での振る舞い。好感のもたれる立ち居振る舞いとは》

今回は忘年会で、参加者としてどのように振舞えば良いのか?について触れておきます。忘年会は、いろいろな面...

[ 歳時記のマナー ]

マナーうんちく話1572《忘年会を盛り上げるにはコツがある②》

【忘年会の挨拶】忘年会には挨拶がつきものですが、幹事の開催の挨拶に続き、組織の長の挨拶があります。こ...

[ 歳時記のマナー ]

マナーうんちく話1571《忘年会を盛り上げるにはコツがある①》

日本独特の行事だと思いますが、今年も師走の風物詩「忘年会」の季節がやってきました。歓送迎会、ビアパーティ...

[ 歳時記のマナー ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ