コラム

 公開日: 2016-03-03 

マナーうんちく話1172《雛飾りと終わりの美学》

この時期は日本全国津々浦々「雛祭り」が楽しめますが、もとは女の子の健やかな成長を祝うお祭りです。

小さくてかわいらしい人形や小道具や御供え物の世界ですで、本当に精巧にできていますね。

日本の物作りは世界的にも有名ですが、日本には、「小さくして楽しむ」文化があったのでしょうか?

世界に誇る「盆栽」もしかりでしょう。

また、雛人形の「雛」とは「小さい」と言う意味です。
雛鳥と言いますね。

先人が築き上げたそんな文化には、現代人が教えられることが多々あります。

雛人形を飾るのは2月中旬の頃、二十四節季の「雨水」に飾れば縁起がいいと言われていますが、それでは雛祭りが終わったら、しばらく飾っておきますか?早々としまいますか?

最近の雛人形は贅を尽くされており、何万円も何十万円もする高価な物が沢山あります。

だから、折角高い物を買ったのだから、3月3日が終わってもしばらくは飾っておきたい気持ちは理解できます。

しかし、昔から雛人形をしまうのが遅れたら「婚期が遅れる」と言われており、昔は終わるや否やすぐしまっていたようです。

当時は平均寿命も短く女性の婚期と言えば15歳から16歳頃であったと思われますが、今は大幅に変わりました。

10代で結婚する人もいれば、20代、30代、40代の人も珍しくなく、総じて晩婚化が進んでいます。

さらに結婚を人生の選択肢に入れない「非婚」の人もいます。
従って婚期が遅れると言う俗信は、今ではあまり意味を成さないような気がしますが、もともと物事に「けじめ」をつけると言う意味においては大切なことではないでしょうか?

お祭りは非日常的なもので「ハレの日」です。
これに対して日常なものは「ケの日」になります。

つまり「お祭り騒ぎは今日までで、また明日からは元気でしっかり働きましょうと」言う意味において、祭りが終われば雛人形は直ちにしまって、潔く「ケの日」に変えるわけです。

だらだらしないで、きちんとけじめをつけることは何事においても大切ですね。

昔の人は、お祭り気分をいつまでも引きずらないことで、多種多様なハレの行事を心豊かに楽しんでいたのだと思います。

雛祭りは地域により、旧暦でするところもあれば新暦でするところもありますが、いずれにせよ「終わりの美学」を大切にしたいものです。

この記事を書いたプロ

人づくり、生きがいづくりプロジェクトの岡山ハッピーコミュニケーション

マナー講師 平松幹夫

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