コラム

2016-02-19

マナーうんちく話1162《今日は「雨水」!雛人形を飾ると良縁に恵まれる日》

霞がたなびき、野山に何とも言えない風情が漂う頃になりましたが、「霧」と「霞」の違いをご存知でしょうか?

いずれも遠くの景色がぼけて見えなくなる状態ですが、視界が1キロ未満であれば霧、それ以上は霞と呼ばれていますが、先人は霧と霞を多様な面からさらに区別しています。

平安の時代から春には「霞」、秋には「霧」と名付けられました。
さらに霞は「たなびく」と表現しますが、霧は「立ちのぼる」と表現されます。
また、霞は夜になると「朧(おぼろ)」になるから不思議です。

そしてこの時期は今までの雪が雨に変わり、氷が解け始める頃でもあり、そろそろ百姓仕事に取り掛かるようになります。

1月19日は二十四節季の一つ「雨水(うすい)」です。
暖かくなってきたので、これから春に向かう節目の日であり、降る雪が雨に変わるとても縁起がいい日です。そして「水の神様」は「子宝の神様」であったり「安産の神様」であったりします。

加えて丁度新緑が芽吹く頃でもあるので、この日に雛人形を飾ると「良縁」に恵まれるというわけです。

但し今年の雨水は金曜日ですから、仕事で都合の悪い方は20日(土)先勝、21日(日)友引のいずれかがお勧めです。

ところでお雛様(雛人形)は、何を表現したものかご存知でしょうか?
皇室の結婚式を物語っており、色々な人物や小道具等が登場し、それぞれに、それなりの意味があります。

中でも、宮中に仕える「3人官女」の真中の女性には眉が無く、口の内側を見ると黒く塗られているのが特徴的です。

官女とはキャリアウーマンとも言いますか、お姫様に仕える女官で、男子禁制と言われたお姫様の私生活から雑務まで担当します。

お内裏様のすぐ下に3人配置されており、座わっている人もいれば立っている人も、袴姿の人もいれば十二単衣のような豪華な装いの人もいますが、どのスタイルが正統派ということはありません。ただ3人官女の真中の女性は、眉が無く口の内側を見ると黒く塗られています。

しかし欠陥商品ではありません。
この女性は独身者ではなく既婚者で、日本では奈良時代の頃から既婚者は歯を黒くするお化粧方法があったようです「お歯黒」と言われます。

さらに、当時は今のように「飽食」の時代ではなく、食べるものに事欠く時代です。しかも結婚して出産を経験すると体が衰え、歯が抜けます。「子どもを一人産むと歯が一本抜ける」と言われた時代で歯が無くなれば見苦しくなります。

だから子どもを産み、歯の状態が悪くなった女性は、歯を黒く塗る実用的な意味もあったようです。男性の「ちょんまげ」にせよ、女性の「お歯黒」にせよ、ユニークなファッションがあったようで、外国人にはさぞかし異様に思えたことでしょう。

お雛様は女の子の健やかな成長を祝うお祭りですが、キーワードは「結婚」です。婚活が多様化する中、「幸せな結婚」について考えてみるのもお勧めです。

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マナー講師 平松幹夫

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