コラム

2016-01-13

マナーうんちく話1131《正しく認識したい「しきたり」「慣習」の意味と意義》

「冠婚葬祭」はIT万能の時代にはそぐわないと捉える人も多いかもしれませんが、しかしその根底にあるのは、私たちを育んでくれている自然や目に見えない万物に対する畏敬の念や感謝の気持ちです。

だからいくら時代が変化しても大切にしなければいけないと考えます。

最近環境保護の観点からでしょうか、「自然に優しく」と言うような表現が目立ちますが、人が自然に優しくするのではなく、人が自然に優しくして頂いていると捉えるべきでしょう。
つまり、先人のように謙虚になるということです。

さらに冠婚葬祭のもう一つの大きな意義は、なんといっても「命の大切さ」を説いている点です。

従って、冠婚葬祭に関するしきたりや儀式が、虚礼であるとか、旧来の因習であると捉えることは、あまりにも寂しいことです。

現代生活を心豊かにしてくれるヒントや知恵が凝縮され、大切な意味と内容が含まれていると前向きに捉えるべきでしょう。

さらにつけ加えると、「人と人との付き合いや交わりに欠かせない生活の営み」でもあります。

物が豊かになり、便利にはなったけど、家族、親族、地域、職場、学校など、あらゆるところで人間関係が希薄になって、「無縁社会」「孤独死」など、先進国として誠に恥ずかしい現象に陥っているのが日本の現状です。

だからこそ、冠婚葬祭は「先祖から受け継いできた素晴らしい宝物」であり「世界に誇る文化財」との認識を深めるべきだと考えます。

時代の流れにマッチしないと言う理由で、昔ながらの大切な儀式が置き去りにされたり、簡略化されたりしてはいけません。

さらにそれを利用して売り上げを伸ばすことも市場経済社会では、ある程度止む終えないことですが、「なぜこうなるのか?」という、本来の意味や意義について正しい認識を持つべきです。

それらの意義や意味を見直し、次世代に継承していくことこそ大人の役割です。

日本人として、日本の伝統的なしきたりを正しく理解し、それを国際社会に向けて発信することも、まさに国際化時代に相応しい対応でしょう。

子どもの英語教育に異論を唱えるものではありませんが、日本の伝統文化をないがしろにして、英語教育に力を入れるようでは、日本の未来は明るくならないと思っています。

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マナー講師 平松幹夫

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